企業経営におけるデータの重要性は増すばかりだ。しかしデータは、システムトラブルや自然災害、人為的ミスなど、様々な原因で失われることがある。その損失を避けるために欠かせないのがバックアップだ。しかし、データ量の増大でバックアップ時間が長引くことで業務に影響を及ぼしたり、物理/仮想、さらにはクラウドなどバックアップ対象が混在しており運用が煩雑といった問題に直面するケースが増えている。また、広域災害に備えローカルだけでなく遠隔地にもバックアップデータを冗長化して持ちたい、システム基盤を移行する際にバックアップを上手に生かしたいといったニーズもある。こうしたバックアップにまつわる様々な悩みやニーズを解決するのが、Arcserve Japanのバックアップ専用アプライアンス「Arcserve UDP 8000シリーズ」だ。
導入も運用も簡単なアプライアンス製品
大容量のモデル追加で、大規模なバックアップ運用のニーズにも対応
Arcserve UDP 8000シリーズは、イメージバックアップソフトウェア「Arcserve Unified Data Protection」(以下、Arcserve UDP)をプリインストールした、バックアップ専用のアプライアンスサーバだ。同社のアプライアンス製品としては2016年発売の「Arcserve UDP 7000シリーズ」に続く2世代目で、ハードウェアのモデルチェンジにより性能が向上した。
Arcserve UDP 8000シリーズは、ハードウェアとソフトウェアが全て事前構成済みの状態で出荷されるアプライアンスのため、ユーザーはサイジングに悩むことがなく、迅速かつ容易に運用を開始することが可能だ。バックアップデータを保管するストレージの容量は8TBから段階的に設定されており、2019年1月には新たに40TBと80TBの大容量モデルを追加、より大規模な環境にも対応できるようになった。
Arcserve Japan 営業統括部
パートナーアカウントマネージャ
中田 皓介氏
ベースとなっているArcserve UDPも、「超簡単イメージバックアップ」を謳ったソフトウェアだ。対象のディスク全体を丸ごとバックアップするイメージバックアップのため、リカバリする際も簡単かつ迅速に行えるほか、中小~中堅規模の組織を念頭に置いて使いやすいよう様々な工夫が施されている。
「導入や運用が容易なことはこれまで同様ですが、Arcserve UDP 8000シリーズでは、RAID5に加えて、RAID6 で高い耐障害性/可用性が求められる環境でもご利用いただけるようになりました。また価格面でもハードとソフトを別々に調達するより割安です。さらに、アプライアンス製品ではバックアップ対象の台数に制限を設けない『ライセンス使い放題』としているため、後から台数が増えた場合にも安心ですし、サーバだけでなくクライアントPCのバックアップにも適しています」と話すのは、Arcserve Japan 営業統括部 パートナーアカウントマネージャの中田皓介氏だ。
では、バックアップにまつわる様々な課題に、Arcserve UDP 8000シリーズがどのように役立つのか――。いくつかのユースケースを紹介していこう。
バックアップ対象のデータ量増大は、バックアップの所要時間を長引かせる原因だ。業務時間外に行うはずのバックアップが終わらない、といった課題を抱えている企業も多いだろう。
Arcserve UDP 8000シリーズや、そのベースとなっているArcserve UDPソフトウェアでは、初回のみ全データをバックアップ(フルバックアップ)し、以降は増分のみをバックアップすることで、この課題を解消している。毎回のバックアップで取得するデータ量が大幅に抑えられるため、バックアップ所要時間も大幅に短縮できる。さらに、設定されたバックアップ世代数を過ぎると最も古い増分データを自動的にマージしてフルバックアップの世代を更新するため、バックアップデータ全体の増加も抑えることが可能だ。このArcserve独自の継続的な増分バックアップに加えて標準に提供されている重複排除機能を使えば、2回目以降のバックアップは94%(※)のバックアップデータの削減効果が見込める。バックアップデータを効率的に小さくできる、すなわち、バックアップ時間の短縮が可能となる。※国際基督教大学様事例
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業務範囲の拡大などでシステムを追加する際、増設したサーバに個別のバックアップ環境を設けていると、バックアップ作業が次第に煩雑になっていってしまう。運用チームの限られた人員にとって、手間が増えることは大きな問題だ。また、場合によっては、一部のサーバが確認不足でバックアップ対象から漏れてしまい、いざというときの復旧に困難をきたす可能性も考えられる。
しかし、Arcserve UDP 8000シリーズなら、対象台数無制限のライセンスとなっており、いくらでもバックアップ対象システムを増やすことが可能だ。しかも、Arcserve UDPには仮想化基盤のような複雑な環境では、バックアップ対象を自動検出する機能が備わっており、対象から漏れる心配もない。また、ストレージ容量が不足してきた場合には、同一シリーズのアプライアンスを追加するだけで容量をスケールアウトできる。追加した2台目以降のアプライアンスも、管理コンソールが一つの画面に集約されるため、管理は容易なままだ。
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物理/仮想サーバ、クラウドといったシステム基盤が混在していたり、WindowsとLinuxの両方のOSが使われていたりするケースも多い。こうした場合には、バックアップ環境を、それぞれの環境ごとに設けているケースも少なくない。このような環境別バックアップ環境も、バックアップ作業を繁雑にしてしまう要因となる。
Arcserve UDPは、こうした様々な環境に対応しており、バックアップの一元化を容易に行える。また、Arcserve UDP 8000シリーズは「ライセンス使い放題」のため、多数のクライアントに対するバックアップを一元管理するにもうってつけだ。もちろんVDI環境にも対応しており、中でも物理PCに近い使い勝手を提供できる反面データ量が増えがちな「フルクローン方式」には、本製品に搭載されている重複排除機能が大きな効果を発揮し、効率的なバックアップが行える。
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Windows Server 2008/R2のサポート終了など、システム基盤を更新しなければならない場面がある。このような作業はIT部門にとって負担が大きいため、一斉に更新するのでなく段階的に進める企業も多い。しかし移行する過程ではバックアップ環境が複雑化しがちで、バックアップソフトのライセンス(対象サーバ台数やソケット数に基づくライセンス)が一時的に不足し、それを避けるために追加のライセンス費用が発生することもある。
このような課題も、物理/仮想どちらの環境にも対応し、「ライセンス使い放題」のArcserve UDP 8000シリーズなら全く問題がない。しかも、移行プロセスによっては、確実なリカバリが可能な本製品を、移行作業そのものに活用することもできる。
「OS変更を伴わない、単なるP2V(物理サーバから仮想環境へ)やV2V(仮想サーバを別の仮想環境へ)であれば、旧環境から本製品にバックアップして新環境にリストアすることで、移行作業を効率的に進めることが可能です。古い仮想化基盤からハイパーコンバージドインフラ(HCI)へのV2V移行に際して本製品を導入し、そのまま移行先HCIでのバックアップに活用しているケースもあります」(中田氏)
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また、Arcserve UDP 8000シリーズではバックアップデータを遠隔地に複製する機能があり、これを用いることで災害対策サイトを構築することも可能だ。災害対策サイトの構築にストレージ装置のリモートレプリケーション機能を使う場合もあるだろうが、本番環境と同じシリーズの製品が必要になるため、高額な予算が必要となってしまう。それに対しArcserve UDP 8000シリーズなら安価に抑えられ、これまで費用面で諦めていたユーザーにもバックアップデータの遠隔地保管を可能にできるというわけだ。
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Arcserve UDP 8000シリーズならもうバックアップに悩む必要なし
以上のように、Arcserve UDP 8000シリーズは運用を続けるうちに複雑化してしまったバックアップを簡単でシンプルなものにし、IT部門の業務を効率化することができる製品だ。
関心のある方は、Arcserve Japanの購入前相談窓口「Arcserve ジャパン ダイレクト」問い合わせてみるといいだろう。ほとんどの質問に対しては1営業日以内で回答を得ることができる。また、実際に触れてみたい方には、ハンズオンセミナーもおすすめだ。都内の同社オフィスでほぼ毎週、大阪や名古屋でも定期的に開催しているとのことなので、機会を捉えて申し込んでみよう。
「データ量が増えても、バックアップ対象の台数が増えても、環境移行などの際にも、Arcserve UDP 8000シリーズならバックアップが短時間に終わり、手間もかからず楽に運用できます。IT部門はバックアップに悩むことなく、本来業務であるシステム本体の部分に集中できるようになります。きっと、多くのユーザーがバックアップに関してお困りのことを、Arcserve UDP 8000シリーズが解決してくれるはずです」と中田氏は、自信をみせる。