Nutanix AHVへのネイティブ対応が実現! エージェントレスバックアップがもたらすインパクト 「Arcserve UDP 7.0」の強みを
4つのユースケースで解説

多くの企業で、従来型のアーキテクチャに代わって、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)が利用されるようになってきた。このHCIのデータ保護にまつわる課題にうってつけなのが、統合バックアップ・リカバリソリューション「Arcserve Unified Data Protection」(以下、Arcserve UDP)だ。最新版の7.0で新たにNutanix AHVへのネイティブ対応を実現した同製品について、その特徴やユースケースを紹介する。

新世代のシステム基盤、HCI
バックアップは意外な盲点?

 システム基盤に革命をもたらしたHCI。それまでの常識だった3ティア型システム基盤に比べ、導入や運用が格段にシンプルであるなど多くのメリットを提供する。

 しかし、例えばバックアップやレプリケーションといったデータ保護において、HCI自体が持つ機能では全てのユーザのニーズを満足できるとは限らない。HCIは、従来型システム基盤と大きく構成が異なるため、これまで使ってきたデータ保護ツールがそのまま利用できないこともありえるからだ。

 またHCIでは、バックアップデータの保管先が課題になることも少なくない。HCIはサーバやネットワークに加えストレージまで一つに集約した統合システム基盤のため、内蔵ストレージの選択肢が限られ、多くの場合バックアップデータの置き場としては割高になる。バックアップ用ストレージのコストを抑えたい場合には、別途コストパフォーマンスの優れたストレージやソフトウェアが必要となってくる。

Nutanix AHVにもネイティブ対応した
「Arcserve UDP 7.0」

 Arcserve UDPは、そんなHCIのバックアップにも適したソリューションだ。バックアップ・リカバリ・レプリケーションなどデータ保護に関する多彩な機能を提供し、物理マシンからHCIやクラウドを含む仮想環境まで幅広い対象に利用できる。

Arcserve Japan
ソリューション統括部 シニアコンサルタント 古川 総秀氏
Arcserve Japan
ソリューション統括部
シニアコンサルタント
古川 総秀氏

 2019年5月には、最新版のArcserve UDP 7.0がリリースされた。強化ポイントの中でも、注目したいのがNutanix Acropolis Hypervisor(以下、AHV)へのネイティブ対応だ。これまでバックアップのために各仮想マシン(VM)にエージェントを展開する必要があったが、Arcserve UDP 7.0ではエージェントレスでのバックアップが可能になった。

 「エージェントレスでの保護は、特に日本のNutanixユーザのニーズを受けて実現したものです。これにより、エージェントを展開する手間や時間を節約でき、手間をかけず迅速に保護を開始できるようになるとともに、各VMにはエージェントによる負荷が発生しません。他の手段によるNutanix環境の保護に比べて、コスト、機能性、利便性などに優れていると言えるでしょう」と話すのは、Arcserve Japan ソリューション統括部 シニアコンサルタントの古川総秀氏だ。

図:Nutanix AHVのエージェントレスバックアップの削減効果 図:Nutanix AHVのエージェントレスバックアップの削減効果
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 また、UDPのエージェントレスバックアップでは、2種類のバックアップ取得方法があるのもユニークだ。1つは、AHV上にバックアッププロキシとして動作する仮想マシンを利用する方法で、Nutanixのライセンス費用を抑えることができる。もう1つは、iSCSI経由でバックアップを取得する方法で、仮想リソースの有効活用が可能になる。このようにユーザがニーズに応じた方法を選択できるのも大きな特長と言える。

図:エージェントレスバックアップの2つの方法 図:エージェントレスバックアップの2つの方法
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Arcserve UDP 7.0
4つのユースケース

 では、Nutanix環境においてArcserve UDP 7.0がどのように役立つのか、いくつかのユースケースで紹介しよう。

Nutanixも他の環境も統合バックアップ

 ほとんどの企業にはHCI以外の環境も存在するであろう。そのような環境では、システムごとに異なるバックアップを利用し、運用が煩雑になっているケースが見受けられる。管理者は、実際にリカバリやリストアが必要になった時、製品ごとにインタフェースやマニュアルが日本語化されていない、問い合わせ先が海外で解決までに時間がかかるなど、対応がまちまちで、不安を抱えながら作業しなければならない。Arcserve製品であれば、インタフェース・マニュアルを含めてドキュメントがローカライズされていることはもちろん、日本国内のサポート体制も充実しているため、管理者は安心して復旧作業が行える。

 またNutanix AHVの標準機能を利用したバックアップでは、バックアップ用ノードを追加し、スナップショットやレプリケートなどによりAHVに特化した方法で仮想マシンを保護する。しかし、Arcserve UDPであれば、AHVだけでなく物理・仮想と異なる環境のバックアップも並行して行えるので、コストメリットが高い。

 既にArcserve UDPを利用しているユーザも7.0へアップグレードすれば、NutanixのAHVのエージェントレスバックアップが行えるため、コストを抑えてAHV環境の導入やバックアップによる保護が可能だ。

図Nutanixを含む多彩な環境の統合バックアップ
図Nutanixを含む多彩な環境の統合バックアップ

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遠隔レプリケーションによる災害対策

 Nutanixには、災害対策を可能にする「Metro Availability」という機能があり、リアルタイム性に優れた遠隔レプリケーションが可能だ。しかし、この機能は高い耐障害性を提供する反面、エンドユーザにとっては利用する際のハードルが高い。

 Arcserve UDPでは、バックアップデータを格納する「復旧ポイントサーバ(RPS)」を複数設けることが可能で、このRPS間で遠隔レプリケートを行うことで災害対策サイトを容易に構築できる。

 RPS間での重複排除遠隔レプリケート機能と、「インスタントVM」や「仮想スタンバイ」を組み合わせることによって、サイト障害が発生した場合の業務継続にも対応可能だ。

 インスタントVMは、バックアップデータから直接、復旧先の仮想環境に仮想マシンを立ち上げることで代替環境を作り出す機能。わずか4ステップの操作で、10分ほどの間に起動させることができ、しかも仮想環境のストレージを利用せず使うことができるため、平常時の費用を抑えられるのが特徴だ。

 一方の仮想スタンバイは、バックアップの都度、そのデータを元にリカバリ済みVM(仮想スタンバイマシン)を更新しておくことで、いざというときに即座に立ち上げることが可能。リカバリ状態のVMを常時待機させているため、その分のディスク容量が必要となるが、復旧までの時間はインスタントVMより短く、本番環境がダウンした際、自動で立ち上げることもできるので、ダウンタイムをできるだけ短くしたいシステムに効果的だ。

図:インスタントVMと仮想スタンバイ 図:インスタントVMと仮想スタンバイ
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 これらの方法は、Metro Availabilityとは要件や条件が異なり、相互に補完し合う関係でもある。ダウンタイムやデータロスをできるだけ減らしたい重要なサーバのみMetro Availabilityを適用し、他のサーバはArcserve UDPで重複排除遠隔レプリケート & 仮想スタンバイによる業務継続機能を利用するなど、組み合わせての活用も考えられる。

 なお、Arcserve UDPのライセンスの課金対象は、バックアップ対象のみなので、追加のオプションやライセンスを購入することなく、災害対策となるこれらの機能を利用することができる。つまり、全体のコストを大幅に抑えつつ災害対策や業務継続性を高めることが可能になるのだ。

テープによる長期間のデータ保管

 長期間にわたりデータを保管したい場合、HCIではストレージのコストが大きな課題となる。HCIの内蔵ストレージは基本的にオンラインデータのためのものと位置付けられていることもあって、容量あたりのコストは決して安いものではない。

 そうした目的には、Arcserve UDPでバックアップデータをテープに保管するという使い方ができる。バックアップデータを格納する「復旧ポイントサーバ(RPS)」からテープへ書き出して保管することが可能だ。この構成はArcserve UDPのコンソールからも設定でき、長期保管が必要となるような重要なサーバや、復旧ポイントサーバが持つデータストアと呼ばれるバックアップの保存先全体をテープに保存することもできる。テープ媒体は保存容量あたりのコストが格段に安く、長期にわたるデータの保管にも安心だ。

図:Arcserve UDPのRPSから、Arcserve Backupによりテープ保管 図:Arcserve UDPのRPSから、Arcserve Backupによりテープ保管
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異なるハイパーバイザへの復旧でロックイン回避

 HCIやクラウドも含む仮想環境には、ハイパーバイザ間の壁が存在する。異なるハイパーバイザ間で仮想マシンを移行するとなると、その接続方法など数多くのことを検討する必要が出てくる。Arcserve UDPで既存環境のバックアップを取得していれば、ハイパーバイザ間よりも単純な接続方法で移行先となるハイパーバイザに接続し、先述した仮想スタンバイの機能を利用して、移行作業の軽減が期待できる。移行後のバックアップについても、Arcserve UDPをそのまま利用することも可能だ。

 ユーザの多くは、現時点でハイパーバイザを移行する計画がなくとも、将来的には移行する可能性があるだろう。もし実際に移行する計画が持ち上がったとしても、Arcserve UDPを使っていれば、不安に思う必要はない。

 Arcserve UDP 7.0はNutanix AHVへのネイティブ対応を実現したことで、Nutanixユーザにより多くのメリットを提供できるようになった。Nutanixを含むHCI環境でのデータ保護に課題を感じているなら、ぜひ検討をおすすめする。

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