「ゼロタッチPCって使えるの?」
現役ひとり情シスがDellに訊いてみた

2022年4月21日、デル・テクノロジーズ株式会社が中堅中小企業向けの新サービス「ゼロタッチ PC for SMB」を開始すると発表しました。

ひとり情シスは保守的?

 2022年4月21日、デル・テクノロジーズ株式会社が中堅中小企業向けの新サービス「ゼロタッチ PC for SMB」を開始すると発表しました。「ゼロタッチ PC for SMB」は、デル・テクノロジーズ社が提供するPC即納モデルに、日本マイクロソフトのMicrosoft 365 Business Premium、PCの初期セットアップをゼロにする「ゼロタッチPC立ち上げサービス」、故障したときの障害対応をゼロにできる「ゼロタッチPC運用サービス」、運用管理のマニュアル対応をゼロにする「ポータルサイト/プレミアサイト」をセットにしたトータルサービスです。

 「ゼロタッチ PC for SMB」はひとり情シスの強い味方となり得るサービスではありますが、中堅中小企業は新しいサービスの導入にはとても慎重です。ITにかける予算も豊富でないこともありますが、ひとり情シスの限られた時間の中では新しいものに着手しづらいですし、社内ユーザーへの混乱も避けたいと思うでしょう。また、PCの初期セットアップのサービスばかりに注目してしまうと、社内PCの台数がそれほど多くない中堅中小企業では、ひとり情シスの人海戦術で乗り切ってしまえるのでは?と考える経営層も出てくるでしょう。

 経営層に「ゼロタッチ PC for SMB」の魅力をアピールするためには、ゼロタッチ PCの総合的な効果を明確にする必要があります。従業員200名の製造業でカイゼンを繰り返す現役ひとり情シスとして活躍している増山大輔氏は、サービスの内容をしっかり知るために、サービスの開発元であるデル・テクノロジーズ株式会社 広域営業統括本部 木村 佳博氏と対談を行いました。対談の中では、「クラウド導入の難しさ」「Microsoft 365 Business Premiumを採用すること」「社内稟議の仕方」などについて話しています。

1. 高価なインストラーになる不安

増山氏「便利なのはわかるのですが、Microsoft 365 Business PremiumやIntuneがただのPCキッティングツール集合体みたいな認識を持たれてしまっては大変残念です。そうではないとアピールするポイントを教えてください」

木村氏「ゼロタッチ PC for SMBは、ひとり情シスや少人数の情シスの手間を削減していくことをコンセプトにしています。PCを自動でキッティングできるメリットもありますが、Microsoft 365 Business Premium全体の価値を把握していただくことで、総合的な情シスの工数低減に役立ちます。

まずMicrosoft 365 Business Premiumでは、2022年3月1日に正式にリリースされたMicrosoft Defender for Businessが利用できるようになりました。この中には、EDR(Endpoint Detection and Response)が含まれています。EDRとは、端末が不審な動作していないかを監視し、早急で適切な対応を支援するソフトのことです。

サイバー攻撃者は常に攻撃の機会を窺っており、多くの中堅・中小企業は、サイバーセキュリティ対策が大企業よりも十分でないことが多いです。さらに、取引先の大企業をターゲットとするサイバー攻撃の踏み台として攻撃されることも増えています。高度化する中堅・中小企業を狙ったサイバー攻撃に対応するためには、EDRとウイルス対策ソフトを併用することが、最適な選択肢といえるでしょう。ゼロタッチ PC for SMBは、EDRを導入するきっかけになります」

増山氏「Defender for Endpointに優れた機能があることは私も認識しています」

木村氏「EDRには検出の機能があります。マルウェア自動検知がMicrosoft 365の機能の中で利用できるため、従来のアンチウイルスやセキュリティ製品の投資を削減できるというメリットがあります。

現在、中堅・中小企業でEDRを導入している企業は多くないと思いますが、目的ごとにいくつかのセキュリティ製品を利用されているケースはとても多いです。その場合は、セキュリティ対策を一本化することで工数削減を実現できるでしょう。このようなメリットがあることも考慮して、Business Premiumを評価していただくといいと考えています」

増山氏「それでは弊社も始めているRPAなども視野に入れることができますね」

木村氏「はい。年々RPAを使って業務を自動化したいという声は高まっています。今年の弊社の調査では、12.8パーセントの会社がRPAの検討をしているという結果が出ています。Power PlatformでPower AutomateやPower Appsが利用できるので、バックオフィス系の事業部でのExcelのチェック作業、連携作業の自動化などに活かすと良いでしょう。

しかし導入にはそれなりの準備が必要なので、RPA利用を支援する講座みたいなものが必要だろうと考えています。弊社では、Power AutomateからPower BIまでの、社内のさまざまな作業の自動化業務や社内データの活用の演習を全8回の無償オンライン講座にしました。しかし、「機能が使えるので使いたいけど、動画を見てもいまいちわからない」という声も結構あるので、その辺は講師とやり取りしながらExcel作業の自動化を行うリアルタイムの無料講座も並行して展開していきます」

2. ひとり情シスはSOCが必要

増山氏「Defender for Endpointはとても優れたシステムでEDRも含むことは理解しているのですが、私のようなひとり情シスの場合は慢性的に業務過多なので、EDR導入のポイントとしてSOC(Security Operation Center)の有無は重要です。Defenderで「検知しました」と英文の通知が次々と表示されても、すぐに対応することはなかなか難しいです。検知されたものを一旦全部受け付けてその中でさらに判断してもらい、最低限ここは情シスがきちんと対応しなくてはいけないものだけ日本語に訳してフィードバックをしてくれることが切なる希望でありマスト条件です。ひとり情シスは広範囲な知識を求められますので、セキュリティの知識を常にアップデートすることはできません。セキュリティのプロにSOCの部分を丸ごと依頼する必要があります」

木村氏「そうですね。弊社ではひとり情シスのニーズに対応して、Dellのパートナー様のソリューションと合わせて月額でSOCをご提案することができます。まだまだアンチウイルスのみでEDRを導入している中堅中小企業は少ないので合わせてアピールしていきたいです」

増山氏「中小企業ではEDRを導入しているのは数パーセントとお聞きしています。今後、よりEDRが使いやすい環境やコストメリットが明確になり、多くの企業で採用しやすくなるといいと思います」

3. 中堅中小企業のIT予算はクラウド導入が難しい

増山氏「私の企業では毎年決まった金額が年度の初めに認可されて後は部内で判断するといった、いわゆる予算というものがありません。必要性を吟味し、その時の会社の業績を考えながら、提案したものを社長・役員・幹部社員など交えて判断していきます。例えば今年は業績が良くて投資をする判断ができたとしても、今後も継続して同じような業績になるかわからない状態では、クラウド利用などによる固定費の増加が懸念事項になりやすいです。単に安い・高いだけではない緊張感があります」

木村氏「確かに従業員100名から200名のお客様では、年次計画予算と突発予算が半々くらいという調査結果が出ています。Intuneのクラウドサービスは年ごとの更新ですが、月額払いも可能です。クラウド利用の固定費増加は気になるところですが、既存のIT支出でも毎年必ず固定費はあると思います。クラウド利用の流れは無視できませんので、企業は今後どのように対応していくかも課題になると思います。既存のIT支出の全てを一旦棚卸しして、併せて固定費を見直すことをおすすめしています」

増山氏「確かに見直しするきっかけになります。これからの時代、ITの支出は連続的になるはずなので、従来の考えから頭を切り替えていく必要があるかもしれません。実際に経験したものだと、故障して捨てたらしく実態のないIT機器のリースを支払っていたケースや、不要になったサービスを解約せずに支払いを続けているというケースがありました。一度、社内のIT支出の現状を調査してみるのも良いと思います」

4. 社長を説得するテクニック

木村氏「SOCを導入したいけれど社内を説得しきれないというお客様が多いです。増山さんの場合はどのように説明されていますか?」

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提供:デル・テクノロジーズ株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2022年12月31日
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