GMOクラウドがエンタープライズ市場向けに開発したバーチャルプライベートクラウドサービス「IQcloud」は、従来のプライベートクラウドのデメリットを軽減し、パブリッククラウド並みの手軽さで利用できる新しいクラウドサービスとして注目されている。
バーチャルプライベートクラウドサービス「IQcloud」が絶好調
GMOグループの中核企業で、国内最大級のホスティングサービスと、国内第2位のSSL(Secure Socket Layer)ブランド「GlobalSign」で知られるGMOクラウドは、LMB(大企模・中堅企業)のエンタープライズ市場にも積極的に拡販していくため、2011年4月よりエンタープライズクラウドの新たな提供形態としてバーチャルプライベートクラウドサービス「IQcloud」(アイキュークラウド)の提供を開始した。
サービス開始後まだ間もないが、IQcloudの引き合いは非常に好調で、クラウドのシステムリソースは頻繁に拡張を繰り返している状況だという。
エンタープライズ企業を十分満足させるための差別化ポイントとは
ところで、このバーチャルプライベートクラウドとはいったい何か。一般にパブリッククラウドは安価にシステムを利用できる半面、マルチテナント型で同一のハイパーバイザー上に複数企業の仮想マシンが収容されるため、ピーク時のパフォーマンス低下やセキュリティリスクに不安が残る。
一方、プライベートクラウドは自社データセンターのようにパフォーマンスやセキュリティは担保されているものの、大規模なシステム向けに設計されているためコスト負担が大きく、クラウドインフラの運用・監視にも一定のスキルと人材が必要となる。
そこでIQcloudは、そうした敷居の高いプライベートクラウドの利便性をより気軽に利用できるよう、システムのコア部分は占有的に利用してパフォーマンスとセキュリティを確保し、コア以外は共有させてコストの低減を実現させた。
だが、IQcloudはプライベートクラウド市場では後発のため、GMOクラウドはエンタープライズ企業を十分満足させるある驚きの差別化ポイントをサービスに組み込んでいた。
また、それを実現するために選ばれたシステムも、クラウド時代の理想を実現するために誕生した注目すべきソリューションだった。
事実、GMOクラウドは動画配信会社や医療機関、官公庁などにクラウドソリューションを提供し、多くのエンタープライズ企業のクラウドパートナーとして選ばれている。