アンドリュー・デイビス氏
Hewlett-Packard Company
Director – APJ APJeC
Moonshot
HP Servers
――日本でのHDIビジネスについてもう少し詳しくお聞かせいただけますか。
デイビス氏：すでにHDI環境の運用を開始されたお客様数社に加え、数千ユーザーという大規模HDI環境の構築に着手された企業もあります。コネクションブローカーなど、VDI環境の仕組みをそのまま活かしてHDI環境へ移行するような事案も増えてきました。繰り返しになりますが、VDI環境を導入して「パフォーマンス問題」に直面されたお客様は、HDIに対する関心も理解も高いと感じています。
――日本以外でユニークなHDIの導入事例があればご紹介ください。
デイビス氏：そうですね、金融機関から製造、流通、官公庁に至るまで業種を問わず導入が進んでいます。クライアントセキュリティの強化という視点では、これは最も過酷な環境を想像してほしいのですが、現場の最前線でたとえクライアントデバイスが破壊や略奪に遭っても、任務遂行のための機密データはデータセンターで厳重に管理されるような活用例があります。また、世界中を行き来するジャーナリストたちが、様々なデバイスを使って収集した情報をセキュアに交換している例もあります。
コラム④VDI向けのソフトウェアをそのまま利用可能
HP ProLiant m700サーバーカートリッジでは、コネクションブローカーとしてCitrix XenDesktopを利用できる。また、HP ProLiant m710サーバーカートリッジ（2014年11月から提供開始）では、Citrix XenAppによるアプリケーション配信にも対応。HP Moonshot Systemに最適化されたCitrix ICAプロトコルにより、動画再生はもちろん様々なアプリケーションを軽快に動作させる。
――企業がVDIとHDIを比較されたとき、選定の決め手になるのは何でしょうか。
サンテラー氏：それはお客様の価値基準によって変わりますね。（笑） コストを最重視されるお客様は、VDIを選択してユーザーの集約度を高める方がいいと考えるでしょう。「同じ性能で比較するならVDIよりHDIの方が安い」「同じ金額で比較するならVDIよりHDIの方が高性能」というのはぜひお伝えしたい事実ですが、ユーザーの使い勝手を無視して集約度を高めればVDIの方がコストを下げることができます。
私たちは、より良いユーザーエクスペリエンス、業務効率や生産性を重視されるお客様の支持をいただきたいと思っています。コストだけを前面に打ち出してHDIをお勧めする考えはありません。幸い、日本をはじめ多くのお客様に賛同をいただいています。
――いま、HDIビジネスには追い風が吹いている様子ですね。
デイビス氏：はい、そう思います。VDIを導入して「パフォーマンス問題」に直面されたお客様の声が、私たちのHDIビジネスの追い風になっていることは間違いありません。また、グラフィック重視のリッチなコンテンツがどんどん増えている中で、現時点で性能不足の環境はこれから5年間使い続けるのは難しいわけです。ビジネスと業務効率の観点から、お客様自身が向こう5年間どれだけの性能が必要になるか見極めていただきたいと思います。
――最後に、日本のお客様へメッセージをお願いします。
サンテラー氏：日本のお客様には、「超低消費電力・超省スペース」というHP Moonshot Systemのメリットをいち早く評価していただきました。HDIは、高性能なリモートデスクトップを実現するソリューションでありながら、非常に低い消費電力で運用でき、データセンターのスペースを削減できるメリットもあります。実際にどの程度のパフォーマンスが得られるか、日本HPの検証センターでPoCを行っていただければと思います。
コラム⑤Moonshot Venture Partnership（MVP）
日本でMoonshotビジネスを推進する「Moonshot Venture Partnership（MVP）」プログラムには、日本を代表するソリューションベンダー 19社という錚々たる企業が加入している。それぞれ独自の技術とノウハウを組み合わせ、多様な顧客ニーズに応える体制を整えている。
