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Azureが「SAP on Azure」で実現する快適なSAPソリューション

業務ニーズに合わせてSAPデータを迅速にレポーティング

 BIによるデータ利活用事例について語ったのは、AGC旭硝子 情報システム部 玉仙健一氏。同氏はSAP導入プロジェクトや全社データ活用推進プロジェクトに従事してきたが、その取り組みは2014年までさかのぼる。玉仙氏を始めとする同社の情報システム部は、他社やマイクロソフトに代表される外資系企業の業務データの利活用状況をヒヤリング、参考にしながらデータ利活用ロードマップを作成後、社内への展開活動を開始している。

 長期的には統合DWHの整備目標を掲げつつ、当面必要となる基幹システムのデータの可視化のためにBusinessSPECTREを採用してSAPデータを可視化し情報システム部主導で業務ニーズに対応したレポートを開発、提供している。SAP以外の業務データ、個別システムのデータ活用、データ共有基盤にはTableau(タブロー)を導入し展開している。「BusinessSPECTREの採用により短時間で(システム構築が)可能だった」(玉仙氏)という。本システムはベンダーと保守サービスを契約しつつも、大半の開発作業を自社で実施している。「我々が支援をしながら社内利用者がオンデマンドで利用可能な環境を提供している。データを取捨選択、可視化するために必要なスキルを社内利用者に身に付けてもらい、将来的には利用者自身で完結できる姿を目指す。」(玉仙氏)と、運用姿勢を説明した。


AGC旭硝子 情報システム部
玉仙健一氏

一気通貫で移行を実現する「SAP Surroundソリューション」

 古いSAPソリューションからSAP S/4HANAへの移行について、電通国際情報サービス ビジネスソリューション事業部 小枝康二氏は登山に例えて説明した。「我々は登頂を求める顧客に対して、行程表を定義する『ツアーコーディネイター』であり、オンプレミスからクラウドへの移行をお手伝いする『歩荷専門職』や、品質を担保しながら最新ソリューションを用いた『未踏半のルート開拓』方法を提供する」(小枝氏)。また、登頂までの行程についても、「顧客環境によってスタートが異なる=複数の登山口」「S/4HANAへの移行方法も1歩ずつ進めるのか一気に登攀(とうはん)するか=複数のルート」「徒歩で進むかSUV(スポーツユーティリティビークル)やヘリコプターを使う=複数の移送手段」と多種多様であることを説明した。オンプレミス環境からSAP S/4HANAへ移行するには、SAP on Azureへの移行から始まり、最新SPS(サービスパックスタック)やEhP(エンハンスメントパッケージ)の適用などが欠かせない。また、Unicode化やHANA DB化も必要となる。「バージョンアップを重ねてきた顧客の約半分は古い文字コードのまま」(小枝氏)だという。この移行行程を1歩ずつ進めると、1工程あたりのダウンタイムやコスト、業務内容の差異や作業リスクは軽減できるが数年掛けた移行となる。他方で他社情報や移行ツールの活用で一気に登攀も可能だが、長時間のダウンタイムを必要とし、期間を短縮するには数千万円レベルのコストが発生してしまう。だからこそISIDでは、顧客に寄り添った最適なルートと手法を用いてS/4HANA化を調整している。


電通国際情報サービス ビジネスソリューション事業部
小枝康二氏

 ISIDはこれらの移行工程を、データリプリケーションソリューションの「Zerto」や、テスト管理や分析管理を行う「Panaya」などを組み合わせた「ISID Surround」ソリューションとして提供している。オンプレミス上の仮想環境やクラウド環境を対象にBC(事業継続)性やDR(災害復旧)性を高めるZertoをオンプレミス-クラウド間の複製ツールとして活用し、「(Zertoは)異なるハイパーバイザーで実行し、仮想マシンにインストールする必要がないのが特徴。スナップショットを作成しないため、仮想/本番環境への負荷も低い」(小枝氏)。従来の一般的なバックアップ&DRソリューションとZertoを比較すると、バックアップ&DR工程の軽減や更新箇所のみ差分送信するため、クラウド上のデータ量も軽減できるという。ERP影響分析やライフサイクルを意識したテスト実施でTCO削減を実現するPanayaは、世界65カ国以上の2,200企業(日本は200企業)以上が採用し、デファクトスタンダードの地位を固めつつあるソリューションだ。SAP EHP/SPS/HANA化を対象にした影響分析だけでなく、自律性テストなどテスト管理機能が充実し、S/4HANA化を含めたすべてのシナリオで利用できるとISIDは説明する。

 さらにISIDはSAPソリューションはもちろんWindowsに代表されるOSやSQL Serverのライフサイクルを元に、顧客環境の移行工程を綿密に日程へ組み上げる「ITロードマップ作成支援」を行っている。「SAP製品はメインストリームメンテナンスが5年間、2年間の有償保守延長期間を設けているが、それ以降は改修などを行わないカスタマスペシフィックメンテナンスに入るため、次バージョンへ移行しなければならない」(小枝氏)。このような保守や移行要件、投資予算規模の確認などを一気通貫的任にせられるのが、独立系システムインテグレーターであるISIDの強みだ。

 実際にISIDの協力を得て、SAPソリューションのクラウド化を実現したのが東京エネシスである。同社はこれまで外部のDCを利用した基幹システムをSAP ERP 6.0で構築・運用していたが、経年劣化によってストレージ障害が多発していたという。磁気テープを用いたバックアップ環境を用意していたものの、ハードウェア構成が変わるとバックアップデータを利用できず、BCP(事業継続計画)の観点からクラウド化を決断。社内の運用スタイルやコスト増加などを勘案し、SAP ERP 6.0のままクラウドへ移行している。

 決断から本稼働を1年という短い期間で実現した東京エネシスだが、そのきっかけは2016年8月に開催されたSAP on Azureセミナーだったと、東京エネシス 情報システム部 マネージャー 松橋幸太郎氏は説明する。「移行にはSQL Serverのライセンス追加購入に伴う構築コストや、上層部がセキュリティに不安を覚えるなどハードルがあった。ISIDの説明と協力の下、SQL Serverのライセンス問題はEA(Enterprise Agreement)で解決。セキュリティ問題も某クラウドベンダーはDC見学できないが、マイクロソフトは各種手続により見学できた。これを元に上層部に安全性を説明し、2017年1月には移行プロジェクトが決定した」(松橋氏)。同社はSAPソリューションをAzureに移行させたことで、決算処理など負荷の高いバッチ処理が53分から25分(約2.1倍)、負荷の高い一覧表示も60分から20分(約3倍)に短縮した。また、システム保全や可用性、業務継続性の向上やハードウェア保守・更新からの開放など利点は多いという。Azureの利用料はISIDと協議し従量課金とEA契約を組合せ、予算計上の観点から月額定額制を採用。「5年トータルで3割減を実現した。浮いたコストとリソースでICT改革による業務改善・改革を実施したい」(松橋氏)と同社は移行結果に満足している。


東京エネシス 情報システム部 マネージャー
松橋幸太郎氏

 セミナー当日の講演資料は、各リンクからダウンロード可能だ。

提供:日本マイクロソフト株式会社
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