データアナリティクスを加速させる「MATLAB」――思考を止めない総合開発環境で開発時間を短縮

基本機能とツールボックスで解析をシンプルに

 MathWorksが提供する「MATLAB」は、テクニカルコンピューティングを効率化するための統合開発環境である。アルゴリズム開発向けの対話的なプログラミング環境を提供することで、強力なデータ解析機能や可視化機能を利用したデータアナリティクスを実現できる。また、基本機能に加え、「ツールボックス」と呼ばれる80種類以上のアドオン製品群を利用することで、信号処理や画像処理、統計解析、機械学習、最適化など、さまざまな業種・業態の複雑なデータ解析をシンプルに実現することが可能だ。


MathWorks
アプリケーションエンジニアリング部(テクニカルコンピューティング)部長
大谷 卓也氏

 「MATLABでは、測定器やセンサー機器、各種カメラなどのリアルタイムデータや、画像などのオフラインデータを、ツールボックスの機能を使って容易にMATLABの統合開発環境に取り込むことができます。マップ上への表示、3次元表示、機械学習の処理など、取り込んだデータを一つの環境で処理することができるようになります。その結果は、スタンドアロンアプリケーションとして利用したり、ITシステムと統合したりすることが可能です」と話すのは、MathWorks アプリケーションエンジニアリング部(テクニカルコンピューティング)部長の大谷 卓也氏だ。

 アナリティクス向けのツールボックスとして、統計解析、信号処理、最適化の他、近年研究開発が活発な、機械学習や深層学習向けのツールを提供。また、ハードウェア/ソフトウェア連携のツールボックスとしては、並列処理、測定器、データベース、地理情報などが提供される。これらのツールボックスは、必要に応じて組み合わせて利用することが可能だ。

 「MATLABは、1万5000種類を超える検証済みのアルゴリズムや例題が搭載されています。ドキュメントも情報の出典が明らかなので、安心して利用できます。テクニカルサポートも差別化ポイントの一つで、電話やメールのサポートでは、製品の使い方だけでなく、アプリケーションに精通したスタッフによる、高度なサポートが提供されている。コミュニティも充実しており、全世界で100万人以上のユーザーがMATLABを利用しています」(大谷氏)

予知保全、機器の健全性監視などに活用

 MATLABは、小売業、航空宇宙、自動車、製造業など、さまざまな業界で活用されている。例えば自動車業界では、故障する前に故障を予兆する、予知保全が注目されている。また、工場や石油・ガスなど、絶対に止めることができない分野では、センサーデータを使った機器の健全性を監視するヘルスモニタリングが重要になる。様々な分野にて、センサーデータを使ったデータアナリティクスの重要性が増している。

 例えば、ビルの冷暖房システムを展開しているBuilding IQでは、クラウド接続型のサービス展開にMATLABを採用。一般的な冷暖房システムは、部屋に温度センサーが設置されており、温度にあわせて冷暖房をコントロールする。Building IQでは、天候や電力の価格、快適さなど、さまざまなデータをクラウド上に収集し、解析することで、最適な電力制御を行う仕組みを実現。これにより、温度の変化による単純な空調の制御だけでなく、省電力、コスト削減など、大きな成果を挙げることが出来ている。

 また、南アフリカの製紙メーカーであるMondiでは、設備を定期的にメンテナンスしていたが、MATLABを採用することで、メンテナンスの時期を予知する仕組みを構築した。製造設備のセンサーデータを1分ごとに、ステータスを40分ごとに収集し、統計解析や機械学習、ニューラルネットワークを使用してカテゴリ分けを行うことで、設備の状態をオンライン判定する仕組みを実現している。これにより、設備が故障する前にメンテナンスを実施することが可能になる。

 大谷氏は、「データアナリティクスには、①増え続けるビジネスデータとエンジニアリングデータを組み合わせたビッグデータに対する解析要求、②データサイエンティストの育成、③アルゴリズム開発からプロダクションIT環境まで手戻りのない開発環境という3つのチャレンジがあります。MATLABは、この3つのチャレンジを支援します」と、データアナリティクスにおけるMATLABの価値を力説する。

10月19日、「MATLAB EXPO 2016」が開催!

 こうしたMATLAB の魅力や最新情報を知ることのできる「MATLAB EXPO 2016」が、10月19日にグランドニッコー東京 台場(東京都港区)において開催される。

 基調講演では、理化学研究所 革新知能統合研究センター/東京大学の杉山将氏が「人工知能研究の現状と今後の展望」をテーマに、コンピュータ囲碁、自動運転車、会話ロボットなど、身近になってきた人工知能や機械学習の研究において、革新知能統合研究センターが目指す方向性について講演するほか、三菱重工の事例「機械学習・信号処理技術を用いた機械の状態監視技術の紹介」、日立製作所の事例「MATLABによる作業異常検知システムの開発」など、興味深いセッションが目白押しだ。データアナリティクス、機械学習/ディープラーニングに興味のある方は、ぜひ参加していただきたい。

インフォメーション
提供:MathWorks
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2016年11月3日
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