多様かつ柔軟な働き方の実現に不可欠な仮想デスクトップサービスの最適解

「FJDaaS with Citrix Cloud」
短期導入でスモールスタート、柔軟な拡張を実現

コロナ禍の収束が見えない現在、多くの企業でリモートワーク環境の整備が進みつつある。背景には、働き手不足が続く中、ハイブリッドワークなど柔軟な労働環境を提供することで、より良い人材を確保しようとの狙いもある。

その際に必要となるのが、オフィスでも自宅でも快適に業務が行えるデスクトップ環境の整備であり、それを実現する最有力のソリューションとして期待されているのが「仮想デスクトップサービス」だ。先頃、富士通とシトリックス・システムズ、マイクロソフトのタッグにより、これから仮想デスクトップを導入する企業に最適なソリューションが実現したという。

対談者(左から)

日本マイクロソフト株式会社
パートナー技術統括本部 シニアクラウドソリューションアーキテクト
高添 修氏

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
セールスエンジニアリング本部 パートナーSE部 シニアシステムズエンジニア
武石 隆治氏

富士通株式会社
マネージドインフラサービス事業本部 デジタルワークプレイス事業部 テレワークビジネス部 マネージャー
櫻井 一人氏

ワークスタイルの1つとして定着しつつあるリモートワーク

 一昨年からのコロナ禍は、社会にさまざまな変化をもたらした。その1つが企業における働き方だ。多くの企業で在宅勤務などのリモートワークが導入され、時間や場所にとらわれない働き方が広く定着しつつある。以前からの取り組みである働き方改革も加速し、育児や介護と仕事を両立させる手段、あるいはより良いワークライフバランスを実現する手段として、リモートワークがもたらすメリットへの認知も広がっている。

 リモートワークをコロナ禍に対応するための一時的な措置ではなく、ワークスタイルの選択肢の1つとして残すことを求める従業員の声も強まっている。例えば、マイクロソフトは2021年3月、世界31カ国の3万1,000人以上の労働者を対象にコロナ禍における働き方などを調査した「Work Trend Index」の結果を発表した。「それによれば、73%の労働者が働き方の選択肢としてリモートワークの存続を求めており、80%の管理職がより柔軟な在宅勤務制度を期待していることがわかりました」と日本マイクロソフトでシニアクラウドソリューションアーキテクトとして活躍する高添修氏は説明する。

 「今後、日本で働き手が減っていく中、企業は人材確保のためにより働きやすい環境を整える必要性に迫られています。業務生産性を高めながら働きやすい環境を実現しようと考えるなら、リモートワークは不可欠な手段の1つとなるでしょうし、あえてなくす必要はないものだと多くの労働者が考えているでしょう」(高添氏)

リモートワーク環境に最適な仮想デスクトップ

 そのリモートワークによる柔軟な働き方を実現するソリューションとして導入が進んでいるのが「仮想デスクトップ基盤(VDI:Virtual Desktop Infrastructure。以下、仮想デスクトップ)」だ。

 仮想デスクトップとは、シンクライアントソリューションの一種であり、通常は物理的なクライアントPC上で実行されるWindowsデスクトップ処理(アプリケーション処理など)を全てサーバ上で実行する。「ユーザーはリモートの環境にあるPCなどからネットワークを介して仮想デスクトップにアクセスし、物理PCのデスクトップと同様に利用できます」と富士通でテレワークソリューションの提供に携わる櫻井一人氏は説明する。

 「仮想デスクトップを使うことで、従業員は自宅の私物PCなどからインターネットを介して会社のデスクトップ環境にアクセスし、オフィスにいるのと同様に業務を行えるようになります。サーバ側で行ったアプリケーション処理の結果となる画面だけがクライアント側に転送/表示されるため、クライアントのローカル環境に業務データが保存されることなくセキュアに利用できるという利点があります」(櫻井氏)

 一方、仮想デスクトップの導入を検討する際、多くの企業で課題となるのが「導入スピード」や「初期コスト」だ。

 「通常、仮想デスクトップを動かすためのサーバがオンプレミスに必要となるため、導入や環境構築に一定の期間を要します。インフラ調達などのために多くの初期コストがかかることも、お客様によっては高いハードルになるかもしれません」(櫻井氏)

富士通が仮想デスクトップサービス「FJDaaS with Citrix Cloud」の提供を開始

 富士通は2021年9月、仮想デスクトップの導入/運用に関する上記の課題を解消すべく、仮想デスクトップサービスの新ブランド「Fujitsu 仮想デスクトップサービス FJDaaS」のラインアップの1つとして、パブリッククラウド型の仮想デスクトップサービス「FJDaaS with Citrix Cloud」の提供を開始した。

 FJDaaS with Citrix Cloudは、国内でも普及が進むマイクロソフトの仮想デスクトップサービス「Azure Virtual Desktop(AVD)」を、デスクトップ仮想環境に関する高度な管理機能を備えたシトリックス・システムズのクラウドプラットフォーム「Citrix Cloud」と組み合わせて提供するものだ。仮想デスクトップ環境をクラウド上で稼働させるパブリッククラウド型のサービスであるため、企業は自前のサーバを用意することなく短期間で導入できる。

 FJDaaS with Citrix Cloudは、コロナ禍においてリモートワークを推進する企業に最適な仮想デスクトップサービスだと櫻井氏は話す。同サービスがもたらすメリットの1つが「コスト最適化」だ。

 「FJDaaS with Citrix Cloudでは、AVDだけに許されたWindows 10のマルチセッションを使うことができます。仮想デスクトップを用いたリモートワークにおいて、業務生産性を高めるために一人ひとりのユーザーに最適なリソースを用意しようとするとどうしてもコストがかさんでしまいますが、マルチセッションならばこの問題をバランス良くクリアし、コストを最適化できます」(櫻井氏)

 一般に、仮想デスクトップ環境を構築する際にはユーザー単位で仮想マシンを割り当てる必要があり、ユーザーごとにカスタマイズした環境を作れる反面、多くのリソースが必要になるという課題があった。FJDaaS with Citrix Cloudは、Windows 10のマルチセッションを利用することで、この課題を解消しているわけだ。

 また、FJDaaS with Citrix Cloudでは、ユーザー企業側でもある程度のカスタマイズが行えるよう配慮されている点も大きなメリットだ。「インフラやシステム環境の運用管理は富士通が責任を持って行いますが、お客様側でもある程度カスタマイズできないとサービスが使いづらかったりします。そこで、利用状況などに応じてお客様ご自身で拡張などが行えるセルフサービス用のポータルもご用意しています」と櫻井氏は説明する。

 利用状況に応じてユーザー数を柔軟に増減できるクラウドならではの拡張性も大きな魅力である。

仮想デスクトップの全てのトラブルに富士通がワンストップで対応

 以上のほかにも、FJDaaS with Citrix Cloudにはコスト面でさまざまなメリットが用意されている。

 また、最小構成で1 IDから利用可能であり、初めは試しに小規模で導入し、順次導入範囲を拡大するスモールスタートを実践できる。

 既存のマイクロソフト資産を生かして導入できることも大きな利点だ。

 「すでにMicrosoft 365 E3/E5やMicrosoft Azureを利用しているお客様は多いでしょう。FJDaaS with Citrix Cloudは、お客様が利用中のMicrosoft 365やAzureにアドオンして使えるため、仮想デスクトップのために別途クラウドインフラをご用意いただく必要はありません」(櫻井氏)

 Citrix CloudやAzureも含めた仮想デスクトップの活用に関するサポートサービスを、富士通がワンストップで提供することも大きな特徴である。

 「初めて仮想デスクトップを導入するお客様からは、活用や運用に不安があるという声をよくお聞きします。そこで快適にご利用いただけるよう、FJDaaS with Citrix Cloudの利用時にトラブルが生じた際には富士通が一次受けし、お客様に代わって対応するというサポートサービスも合わせてご提供します。何か問題が生じた際のCitrix CloudとAzureの間での問題切り分けはハードルの高い作業ですが、富士通のエキスパートがお客様に代わって調査し、各社に問い合わせて対応しますので、どのお客様も安心してご利用いただけます」(櫻井氏)

 このサポートサービスでは、仮想デスクトップの追加など、通常はCitrix Cloudを使ってユーザー企業がセルフサービスで行う管理作業も、富士通のエキスパートが代わって行うという。

コロナ禍で多くの企業がCitrix Cloud×Azureの仮想デスクトップを活用

 富士通ならではのメリットが多数盛り込まれたFJDaaS with Citrix Cloudだが、仮想デスクトップとしての同サービスの強みは、やはりCitrix CloudとAzureの組み合わせがもたらす利点を享受できることだろう。シトリックス・システムズの武石隆治氏は、「すでに多数のお客様がコロナ禍の中でCitrix Cloud×Azureの活用を進めています」と話す。

 例えば、ある企業は2020年4月に緊急事態宣言が発布されたことで、急遽、全ての社員が利用できるリモートワーク環境が必要となった。

 「このお客様は、外出先から社内システムを利用するためのリモートアクセス環境を導入していましたが、全従業員で利用するにはキャパシティが不足していました。ハードウェアを増設してキャパシティを増やすには多くの期間がかかるうえ、拡張できた場合でも従業員が業務データを自宅のPCにダウンロードして作業するというセキュリティリスクを解消できないことが大きな悩みでした」(武石氏)

 同社はこれらの課題を解消するソリューションとして仮想デスクトップの導入を検討するが、自前でサーバインフラを運用するオンプレミス型は導入に多くの時間がかかる。そこで、検討の末にCitrix Cloud×Azureによるクラウド型の仮想デスクトップ環境を選定し、短期間で全従業員が快適にリモートワークを行える環境を整えた。

 「仮想デスクトップに移行されたことで、自宅で作業する従業員の皆様はPCに業務データをダウンロードすることなくセキュアに仕事が行えるようになりました。また、クラウドならではの拡張性を生かし、初めは小規模で導入して徐々に拡大しながらスムーズに全従業員に展開できたことも大きなメリットです」(武石氏)

 同社は現在、仮想デスクトップを活用して在宅勤務とオフィス勤務を柔軟に使い分けるハイブリッドワークを推進している。

 このように多くの企業が認めるCitrix Cloud×Azureの仮想デスクトップに、富士通ならではの手厚いサポートが加わったFJDaaS with Citrix Cloudは、これから仮想デスクトップの導入を進める企業に最適なサービスだと言えよう。

 「FJDaaS with Citrix Cloudは、初期コストや運用管理の負担を抑えながらスピーディに仮想デスクトップ環境を導入したいというお客様のご要望にお応えするために富士通とシトリックス・システムズ、マイクロソフトが協力して実現したサービスです。“コロナ後”も見据えてリモートワーク/ハイブリッドワーク環境を整えたいというお客様は、ぜひ活用をご検討ください」(櫻井氏)

提供:日本マイクロソフト株式会社
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