3次元CADは仮想デスクトップサービスで!
最適解は「Azure Virtual Desktop」

建設/製造業界の“CAD on AVD”活用が大塚商会の支援で加速中!

建設業界や製造業界で、3次元CADに最適な仮想デスクトップサービスとして「Azure Virtual Desktop(AVD)」の活用が進んでいる。3次元CADツールをAVD上で利用する“CAD on AVD”により、3次元CAD活用を巡るさまざまな課題を解決できるからだ。具体的にどのようなメリットが得られるのか? 日本企業のCAD活用を黎明期より支援してきた大塚商会のスペシャリストらに聞いた。

建設業界で高まる仮想デスクトップサービスへのニーズ

大塚商会 営業本部 PLMソリューション営業部 プロジェクトPLMグループ 長井尚史氏
大塚商会 営業本部
PLMソリューション営業部
プロジェクトPLMグループ
長井尚史氏

 コロナ禍を契機にリモートワークやハイブリッドワークを導入する企業が増えている。それらの企業の間で柔軟な働き方を実現する業務環境として導入が進んでいるのが、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)による仮想デスクトップをパブリッククラウド上で動作させる仮想デスクトップサービス(DaaS:Desktop as a Service)だ。その波は、建設業界や製造業界で3次元CADツールを用いて行われる設計業務にも及んでいると大塚商会 営業本部 PLMソリューション営業部 プロジェクトPLMグループの長井尚史氏は話す。

 「両業界のお客様では、以前から各種の設計業務で3次元CADツールを使うための高性能なPCをVDI化する動きが進んでいました。デスクトップ仮想化により、ハードウェアの集約化によるコスト削減や管理負担の軽減をはじめ、さまざまなメリットが得られるからです。当社でも長年オンプレミス型VDIの導入をご支援してきましたが、最近はVDI環境そのものをクラウド上で稼働させる仮想デスクトップサービスを導入する動きが活発化しつつあります」(長井氏)

 その背景には、3次元CADツールの活用にまつわるさまざまな課題がある。

 例えば、これまでは生産性向上やIT部門の人手不足などの問題を解決する手段の1つとしてVDIの活用を進める企業が多かった。それがコロナ禍によって設計業務が一気にリモートワークに移行し、自宅などでもオフィスと同様に仕事ができる環境へのニーズが急速に高まっている。

 また現在、建設業界では国土交通省の主導により“BIM/CIM原則適用”への移行が急ピッチで進められている※1。これは建設事業の計画/調査/設計段階から3次元モデルを導入し、その後の施行、維持管理でも同モデルを連携/発展させることで事業全体を通じた関係者間の情報共有を容易にし、生産/管理の効率化と高度化を図るというものだ。

※1 BIM(Building Information Modeling)とは建築物の情報モデル、CIM(Construction Information Modeling)とは土木建築の対象物である道路、電力、ガス、水道などのインフラ全般の情報モデルを指す。国土交通省は2023年までに直轄事業でのBIM/CIM原則適用を表明している。

 「この影響により、建設業界全体で2次元CADから3次元CADへの移行が加速しています。従来と比べて高い性能のグラフィックボードを搭載した高性能なPCが必要となり、それを仮想デスクトップサービスで賄おうという動きがトレンドになりつつあります」(長井氏)

 これに拍車をかけているのがデジタル変革(DX)だ。昨今は建設業界でもDXが加速しており、その手段としてパブリッククラウドを活用する企業が増えている。「市場で有効なツールを利用してDXを進めようとすれば、何らかのクラウドサービスを使うことになります。3次元CAD環境についても、こうしたクラウド化の流れと適合したものが求められているのです」と長井氏は説明する。

製造業界でもクラウド活用の機運が本格化

大塚商会 マーケティング本部 CADプロモーション部 戦略推進課 藤田昌弘氏
大塚商会 マーケティング本部
CADプロモーション部 戦略推進課
藤田昌弘氏

 一方、製造業界におけるクラウド化の動きについて説明するのは、マーケティング本部 CADプロモーション部 戦略推進課の藤田昌弘氏だ。

 「製造業界は重要な設計データなどを社外に出すことに抵抗を感じるお客様が多く、建設業界と比べるとクラウドに対して消極的でした。また、この業界でも3次元CADツールは広く普及していますが、サイズが大きい3次元CADデータをクラウドに上げても社内との通信に時間がかかり使い勝手が悪いといった理由から、クラウドの活用がなかなか進みませんでした」(藤田氏)

 だが、ここ1、2年で管理者を中心に「物理サーバを減らすためにクラウドに移行したい」という声が強まっており、その中で「サイズの大きな3次元データを扱っても通信が遅くならない方法はないか」といった相談が多くの企業から寄せられているという。

 「3次元CADツールそのものをクラウド上で動作させる仮想デスクトップサービスなら、データの読み込みや処理、複数デスクトップ間のデータのやり取りが全てクラウド上で完結するため、データダウンロードに伴う通信速度の問題から解放されます」(藤田氏)

3次元CAD活用に伴う多くの課題を解消するCAD on AVD

 このように仮想デスクトップサービスへのニーズが高まる中、その大本命として大塚商会が推しているのが、マイクロソフトの仮想デスクトップサービス「Azure Virtual Desktop(AVD)」上で3次元CADツールを利用する「CAD on AVD」だ。CAD on AVDならば、上述した課題をはじめ、3次元CADの活用に伴うさまざまな課題を解決できると長井氏は話す。

 「例えば、多くの企業では通常のオフィス業務で使うPCを情報システム部門が管理していますが、3次元CAD用のPCに求められるスペックはそれとは大きく異なります。情報システム部門としては、3次元CAD用PCに求められるスペックのことはよくわかりませんし、オフィス業務用PCと二重に管理/保守していくのは大きな負担でもあります。『3次元CAD用PCのことは全て現業部門に任せたい』と考える情報システム部門のご担当者は多いはずです」(長井氏)

 その点、CAD on AVDならば、インフラからOSまでがクラウドで提供される。3次元CAD環境に関するハードウェアの調達/管理が不要となり、ユーザー部門に管理を委譲しやすくなるのだ。

 また、3次元CAD用PCを導入した場合、4、5年で減価償却しながら順次入れ替えていくのが一般的だ。しかし、近年は3次元CADツールの要求スペックが急速に高まっており、導入から2年余りでスペック不足が生じるケースも増えている。常にクラウド側に用意された最新のハードウェアを利用できるCAD on AVDなら、この問題からも解放される。

スピーディに導入でき、シンクライアントでもOK。セキュリティも万全

 高性能なGPUを搭載したハイスペックなPCが不要となり、オフィス業務で使っているデスクトップPCやノートPC、シンクライアントなど低スペックのPCでCADツールを利用できることも大きな利点だ。

 「ハードウェアへの依存が大きく減り、非常にシンプルに使えるようになります。例えば、使っているPCが壊れても、別のPCでアクセスし直せば今まで使っていた環境ですぐに作業を再開できます。社内のヘルプデスク業務や故障対応など、情報システム部門の業務も大きく削減できるでしょう」(藤田氏)

 個々のハードウェアに対して行っていた3次元CAD用のキッティングも不要になる。管理サービス「Microsoft Intune」上で各デスクトップのポリシー設定やインストールするアプリの設定などを行えば、後はその設定に従って仮想デスクトップが展開される。これらの作業をリモートワーク中の担当者が自宅などで行うこともできる。

大塚商会 技術本部 テクニカルソリューションセンター インフラ課 上原和人氏
大塚商会 技術本部
テクニカルソリューションセンター
インフラ課
上原和人氏

 「手間と手戻りのリスクを大きく減らせるだけでなく、導入スピードも大きく早められます。従来は導入検討から現場への展開までに数カ月要していたのを、CAD on AVDならば2~3日で数百ユーザー展開するといったことも可能です」(長井氏)

 加えて、セキュリティ面のメリットを強調するのは、さまざまな業界のクラウド導入を支援している技術本部 テクニカルソリューションセンター インフラ課の上原和人氏だ。

 「CAD on AVDでは、OSから3次元CADツールまで全てがクラウドで実行され、ユーザーが操作する端末には画面表示用のデータだけが転送されます。設計データなどの機密データはダウンロードされないので、リモートワーク環境でも安心してご利用いただけます。端末がクラッシュなどでシャットダウンした際にデータが失われる心配もありません。また、Azure AD 条件付きアクセスを組み合わせて利用することでAVDに接続できる端末を制限することも可能です。」(上原氏)

協力会社との協調設計、施工現場や研修用の環境として活用

 これらの利点をもたらすCAD on AVDは、製造業界や建設業界の各所で活用が進んでいる。

 例えば、製造業界のある企業は、製品開発における協力会社との協調設計をCAD on AVDで行っている。企業間で協調設計を行う際には、設計データなど機密データのやり取りが頻繁に発生する。これを従来はクラウドストレージで行っていたが、データのアップロードやダウンロードが煩雑なうえ、セキュリティ面でも不安があった。

 そこで、同社は自社のCAD on AVD環境に設計会社にも参加してもらい、AVD上で協調設計を行う方法に移行した。「設計作業やデータのやり取りを全てCAD on AVDの中で行うことで、作業やデータのやり取りがスムーズに行えるようになりました。作業環境がクラウドに閉じているので外部にデータが漏れる心配がなく、セキュリティも強化されています」と藤田氏は説明する。

 建設業界でも、CAD on AVDの特徴を生かした活用が進んでいる。

 建設業界では、施工現場に構えた事務所で工期中の業務の多くを実施する。施工で使う3次元CADデータの確認/修正も事務所で行うため、ハイスペックなPCを持ち込んでVPNを介して会社のサーバに保管されたCADデータなどにアクセスしていた。

 「建設業のお客様では、多い企業で年間数百件の現場が動きますが、使用するツールは案件ごとに決まっており、それぞれの現場用に3次元CADが稼働するハイスペックPCを用意しなければなりません。また現場が終了したら、本社にPCを引き上げて初期化保管し、新たな現場向けにキッティングして送るといった運用を繰り返しているケースも多いです。CAD on AVDならば、その負担を劇的に軽減できるだけでなく、現場が必要とする環境を迅速に用意して展開できます」(長井氏)

 建設業界では、新入社員などに対して設計者用の教育を行ったりする際の研修用3次元CAD環境のキッティングも大きな負担となっている。CAD on AVDを使うことで、この負担も大きく軽減できるという。

CAD on AVDから始まるクラウドジャーニーを包括的に支援

 大塚商会では現在、約600名が所属するCAD部門内にPLMソリューション営業部を構え、建設/製造業界におけるCAD on AVD活用を支援している。3次元CADツールの販売数では世界有数の実績を誇り、支援体制も含めて「世界一のCADインテグレーター」と評する声もある。

 また、CAD部門は建設業界と製造業界に専門特化した組織として長年にわたり経験とノウハウを蓄積してきた。近年は両業界の間でノウハウやデータの連携が進んでおり、例えば「建設業界の企業が製造業界で使われている効率的な生産設計の仕組みを取り入れる」「製造業界の企業が自社の建設部材のBIMデータを建設業界向けに提供する」といった動きも起きている。大塚商会ならば、このような業界をまたいだ3次元CADの活用や連携も包括的に支援することができる。

【CAD on AVDセミナー開催のお知らせ】
建設業界と製造業界のお客様に向けて、下記日時でCAD on AVDの概要や活用メリットを詳しくご紹介するセミナーを開催いたします。奮ってご参加ください。 Azure Virtual Desktop で実現するこれからの設計環境
~エンジニアリング DX の課題はこれで解決!~
開催日時:2022年5月18日(水)12:00-13:00
開催場所:ウェビナー
参加費:無料
申込み:https://mktoevents.com/Microsoft+Event/335155/157-GQE-382
主催:大塚商会、日本マイクロソフト

 導入後の運用サポートについても、サービス&サポートプログラム『たよれーる』で包括的に支援している。同プログラムはCADに関するメニューも充実しており、主要なCADツールの利用サポートまで行う。「フリーダイヤルでのお問い合わせに対して迅速な回答/解決をご提供している点も強みの1つだと考えています」と上原氏は胸を張る。

 さらに、CAD on AVDを導入した企業が、オフィス業務用デスクトップもAVDに移行したり、オンプレミスで運用してきた業務システムをAzureに移行したりするケースも増えている。AVDを含めたエンドポイントセキュリティや、昨今のサイバー攻撃への包括的な対策をきっかけにした、Microsoft 365 E3やE5の大塚商会への導入相談も非常に増えているそうだ。オンプレミスの環境をパブリッククラウドに移行するのは容易ではないが、3次元CADから業務アプリケーション、インフラ、そしてクラウドまで、企業ITのあらゆる領域に精通した技術者を揃える大塚商会なら、CAD on AVDに付随して発生するAzure活用、Microsoft 365活用のあらゆるニーズに応えられる。

 「今、CAD on AVDのメリットを実感したお客様の多くが、その先にあるAzureの可能性やMicrosoft 365との連携による相乗効果に気づき、クラウドのさらなる活用に踏み出そうとされています。大塚商会では、そんなお客様のクラウドジャーニーを包括的にご支援して参ります」(長井氏)

提供:日本マイクロソフト株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2022年9月30日
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