SQL Serverユーザー必見!
レガシーシステム更新で検討すべきコストとパフォーマンス

 2022年11月、マイクロソフトがSQL Server 2022の一般提供を開始した。SQL Server 2012は2022年7月に延長サポートが終了しており、Windows Server 2012/2012 R2も2023年10月に延長サポートが終了予定だ。多くのIT部門が、これらを利用したシステムのアップデートを検討しているだろう。

 一方で、日本では守りのIT投資の割合が高いと指摘されている。JUASの企業IT動向調査2019によると、既存ビジネスの維持・管理に使われるランザビジネス予算は全体の80%近くを占めている。新型コロナ禍への対応やDXの推進で変わってきているが、既存のシステムを高い信頼性で安定的に運用することが重要視されているのだ。

マイクロソフト Azureビジネス本部 GTMマネージャ 間瀬千里氏
マイクロソフト
Azureビジネス本部
GTMマネージャ
間瀬千里氏

 しかし、ただSQL Serverをアップデートするだけでは、攻めのIT戦略の足かせにならないだろうか?たとえば、オンプレ環境で安定運用と安全性を重視するあまり、データ活用やセキュリティ対策に厖大な手間がかかったり制約が増えたりといった具合だ。

 そこで注目したいのが、SQL Server のクラウド移行だ。特にMicrosoft Azureは、圧倒的なコスト優位性と幅広い技術的選択肢・比類なきレベルのセキュリティ環境を提供しており、SQL Serverとの親和性も高い。SQL Serverのクラウド移行先として最適な存在と言えるだろう。

 マイクロソフトのAzureビジネス本部でGTMマネージャを務める間瀬千里氏に、AzureでSQL Serverを利用するメリットを具体的なデータに基づいてあらためて説明してもらった。

 オンプレ環境での現状維持を考えているIT部門にとっても参考になるだろう。

攻めのIT投資を攻めきれない日本の現状

 新型コロナ禍の影響を発端に、社会のあらゆる側面において変化を迫られている。個人の生活スタイルも変化しており、ビジネスもインフレーションや為替変動・サプライチェーンの影響などに対応していく必要がある。ビジネスの進め方も一層の迅速性と柔軟性が求められるのだ。

 「しかし、実際のお客様の声やリサーチを見ていくと、オンプレ環境をSQL Serverで運用している企業がまだまだいらっしゃいます」とAzureビジネス本部 でGTMマネージャ を務める間瀬千里氏は説明する。

 たしかに、クラウドへの移行に躊躇しているIT部門では「オンプレ環境のほうがコストは安くすむだろう」「セキュリティ的にも安心だろう」と漠然と考えていないだろうか。既存システムを担当しているSIベンダーのサーバー更新プランをそのまま受け取っている場合もある。

 全体の傾向としても、攻めのIT投資の割合は決して高いとは言えない。

日本における エンタープライズ IT 市場のトレンド
日本における エンタープライズ IT 市場のトレンド

 国内IT投資は2026年に23兆円規模になると予想されているが、攻めのIT投資額はアメリカとの比較で約1.5倍の開きがある。ガートナーの調査に寄ればクラウド支出率はアメリカに約7年遅れているという。

 「一方で、システムのモダン化を進めている企業の話を伺うと、情報システム部門においても新しいことに挑戦していく姿勢を持っている、と感じています」(間瀬氏)

クラウド化とモダナイゼーションによる効果

 では、攻めのIT投資としてクラウドに移行してシステムのモダナイゼーションを実現すると、どのような効果が得られるのだろうか。

 「このような経済環境下、いまマイクロソフトでは、Do more with lessというメッセージをお伝えしています。より少ないリソースでより多くの価値を実現しようという意味です。これが競争力の源泉になります。Azureを始めとするマイクロソフトのテクノロジーでそれをサポートさせて頂きたいと考えています」(間瀬氏)

 こうしたクラウド移行とモダナイゼーションには、次図のように複数の要因がある。

クラウド移行 & モダナイゼーションが選ばれる要因
クラウド移行 & モダナイゼーションが選ばれる要因

 中でも注目したいのが、キャッシュフローと予算の制約である。従来のようにオンプレミスに大きく投資して数年かけて償却していくIT戦略ではシステムが負債化しがちだ。しかしクラウドを利用すれば、必要なタイミングで必要な最新の機能を利用できるようになる。たとえば、サイバーセキュリティの脅威に対しても最新のテクノロジーによる対応が期待できるといった具合だ。

 こうした俊敏性と柔軟性が、まさに競争力の土台となるのだ。

 マイクロソフトでは、こうしたビジョンを実現するため移行・最適化・再投資という3つのステップを提案しているという。

 まずはオンプレからクラウドへ移行することでコスト削減と効率向上を実現できる。高騰するエネルギーコストの管理しながら、インフラコストを削減するのだ。さらにAzureハイブリッド特典でWindows ServerとSQL Serverのライセンスを移行する場合、標準の従量課金制と比較して最大85%のコスト削減を可能にするメリットもある。

 その上で既存のクラウド投資を最適化する。そして再投資により回復力を高めてイノベーションを推進するのだ。

クラウド移行にMicrosoft Azureが最適な理由

では、クラウド移行先になぜAzureが選ばれるのだろうか。ここであらためて確認しておこう。

まず、マイクロソフト自体の存在が大きい。マイクロソフトは、クラウドのインフラからデータとAI基盤、Microsoft365やTeamsといったビジネスアプリケーションまで、充実したクラウドポートフォリオを持つクラウドでは業界のリーダー的存在である。そして、これらを組み合わせることで利用企業の価値実現を強力にサポートできる。

その上で、クラウドへの移行と最適化のステップで、次のような価値を実現できるという。

利用者がAzureに移行する価値
利用者がAzureに移行する価値

圧倒的なコスト優位性

 まずは、圧倒的なコスト優位性である。たとえば、SQL ServerのマネージドクラウドサービスであるAzure SQL Manage Instanceでは、オンプレミスからの移行で最大47%のコスト削減を可能にする。加えて、仮想マシンからマネージドデータベースサービスよりにさらに17%のコスト削減が可能になる。

 これは、独立系調査会社であるPrincipled Technologiesによる調査でも裏付けられている。

 Microsoft SQL ServerをAzure Virtual Machines上とAWS EC2 インスタンス上とで評価したところ、Microsoft SQL ServerがAWS EC2 と比べてトランザクションパフォーマンスが最大42%高速で、コストが最大31%低いことがわかったのだ。

 また、ミッションクリティカルな3種類のワークロードについて、SQL Managed Instance とAWS RDS上のSQL Serverのベンチマークを測定したところ、AWS RDSに対してパフォーマンスが最大5倍高速、コストは最大93%抑えられることがわかった。

 さらに、Azureハイブリッド特典を使って既存のSQL Serverのライセンスを移行することにより、大幅にコストを削減できる。

幅広い運用形態とフルマネージドプラットフォームの提供

 次の特徴は、SQL Serverを幅広い運用形態で提供している点である。IaaSからPaaS・ハイブリッド環境まで多彩な運用形態に対応している。利用者の目的に応じて最適な形態を選択できるのだ。

 さらに、Azure SQL Databaseのマネージドサービスだけでなく、フルマネージドプラットフォームも用意している。仮想マシンからコンテナ・PaaS・ローコード開発ツールまで、目的に合わせてクラウド移行やアプリケーションのモダン化・クラウドネイティブ化などの実現を迅速かつ柔軟にサポートできる。

比類なきレベルのセキュリティ

 これらのサービスとテクノロジーは、世界的なレベルのセキュリティ体制に裏打ちされている。

 ワールドワイドで60以上のリージョンを持っており、データセンター全体の障害で99.99%のSLA、リージョン全体で30分というRTという高い可用性を実現している。セキュリティ面でも、8500名のセキュリティ専門家を擁し毎日24兆を超える脅威シグナルへの対処を実施している。さらに100を超える幅広いコンプライアンス基準に準拠しているという。

 こうしたグローバルレベルのシステム運用体制は、マイクロソフトのようなグローバルカンパニーでなければ実現が難しいだろう。

 「Azureを選んでいただくことで、圧倒的なコスト優位性に加えて、ビジネスの俊敏性と柔軟性・安全性を両立させてビジネスを大きく飛躍させる土台を形作ることができます」(間瀬氏)

Azure移行を支援する包括的なサポートプログラムが役立つ

 マイクロソフトでは、クラウドへの移行に制約があった企業に対しても柔軟で包括的な選択肢を提供している。これは、Azureへの移行およびモダン化プログラム(AMMP:Azure Migration & Modernization Program)と呼ばれており、移行計画の立案支援から実際の移行プロジェクトまでをサポートするものだ。

AMMP:Azure 移行およびモダン化プログラム
AMMP:Azure 移行およびモダン化プログラム

 このプログラムでは、最初にソリューションアセスメントを実施する。現在のIT資産の棚卸とワークロードの移行先の検討・コスト試算などをおこなう。

 それから、マイクロソフトがこれまで蓄積してきたベストプラクティスに基づいたワークショップにより、クラウド戦略や導入計画・ガバナンスプランを策定していく。さらに、こうした計画をベースにした検証と実証実験を実施する。

 このプログラムは、こうした活動を技術面でもコスト面でもサポートする包括的な内容になっているのだ。

 「まだクラウドへの移行計画がない」「自社のコストメリットが見えない」「移行のためのアクションに優先順位が立てられない」といった課題を抱えているなら、まずはアセスメントだけでも受けてみると良いだろう。

 マイクロソフトでは、Windows Server 2012 / SQL Server 2012のサポート終了に伴って令和のサーバー移行キャンペーンを実施している。また、パートナーと共にクラウド移行についてのウェビナーも開催しているので、興味があれば受講してみてはいかがだろうか。

パートナーウェビナー

SQL Server の Azure 移行を成功に導く! ベストプラクティスに基づいた Migration プログラムとは クラウドから価値を生み出す、アバナードの基幹システム モダナイゼーション
提供:日本マイクロソフト株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2023年6月30日
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