Oracleのユニファイドストレージ「Sun ZFS Storage Applianceシリーズ」は、信頼性やコスト面で独自の強みを持つ同社の戦略的製品だ。“データベースのオラクル”がストレージに盛り込んだ特長の数々を解説していく。
「ストレージ専門ベンダーでは提供できない」力とは

Sun ZFS Storage Applianceシリーズの特長として日本オラクルのシステム事業統括ビジネス推進本部マネジャーである寺島義人氏がまず挙げたのは、複数種類の記憶媒体でひとつのファイルシステムを構成できるZFSのハイブリッドストレージプールという機能だ。ZFSはSolaris譲りの先進的なファイルシステム。ハイブリッドストレージプールではアクセス頻度の高いデータを高速なSSDに自動配置し、パフォーマンスを加速させることが可能だ。
「従来のストレージは、パフォーマンスを上げて可用性を高めるため、高価なハードディスクドライブを使用する必要がありました。しかしSun ZFS Storage ApplianceではZFSが完全性を保証し、ハイブリッドストレージプールがパフォーマンスをあげてくれます。その結果、比較的安価で大容量のSASドライブを使用することが可能になり、低コストと高パフォーマンスの両立という大きなメリットを提供できるのです」(寺島氏)
ファイル処理にも、データベースと同等の高信頼性

前述のZFSは、ミッションクリティカルなシステムで実績を持つSolaris 10のファイルシステムである。これを採用するSun ZFS Storage Applianceシリーズは、データベースと同等の水準でデータの一貫性を保護する。また、業界唯一の機能として、リアルタイムでパフォーマンスをモニタすることが可能だという。
「Sun ZFS Storage Applianceシリーズには、これまで長い間培ってきたミッションクリティカルOSであるSolarisの先進技術がそのまま使われています。信頼性・可用性だけでなく、セキュリティ、管理の容易さなどの特長をそのまま引き継いでおり、自信をもっておすすめできる製品です」(寺島氏)
では具体的に、同製品はどういったアプローチで高信頼性や低コストを実現しているのか。さらに詳細をまとめた。