新型コロナ禍の影響と働き方改革の後押しから多様なワークスタイルが広がってきた一方で、リモートワークからの回帰も目立つようになってきた。
「直接人と顔を合わせてコミュニケーションしたい!」
「実際に多くの人が集まったディスカッションが一番!」
こうしたリアルの集まりを再評価し始めている人も多い。同時に、オンラインの利便性・柔軟性も捨てがたい。リアルとリモートの両方への対応が重要かつ不可欠になっているのだ。そうした中で、日々の会議や打ち合わせは会議室に集まる参加者とリモート参加者が混合する形式が当たり前となりつつある。
そこで目立ってきたのが、会議室側の発言がリモート側でよく聞こえないという問題だ。会議室で次のような現象が起こりコミュニケーションを大きく阻害しているのだ。
オンライン会議の不満とトラブル
オンライン会議の不満とトラブル
マイクロホンと音響機器の専業メーカーのShure(シュア)が実施した調査によると、オンライン会議の不満やトラブルの上位5つのうち4つが「ノイズ」「聞き取れない」「エコー」「音が途切れる」といった音に関するトラブルとなっているという。
リアルで集まっている会議側では、この現象に気づきにくい。集まっている人同士では会話がスムーズに進むため、リモートからの参加者との会話が滞っていても把握しにくく、そもそもマイクで収音された会議室側の発言音声は、会議室メンバーは聞くことができない。
では、この問題の本当の原因はどこにあるのだろうか。そして、どうやったら解決できるのだろうか。
実はネットワークやカメラ以上に重要なのが、会話をとらえるマイクロホンの役割だ。パソコンに内蔵されたマイクでは、複数メンバーの会話を確実にはとらえられないのだ。システムインテグレータに依頼して固定音響設備を導入する方法が一般的ではあるが、大がかりでコストも時間も手間がかかる。
そこでマイクロホンと音響機器の専業メーカーShureのエキスパートに、この問題の解決策を解説してもらった。リアル+オンラインの会議で困っている人、コミュニケーションを効果的に進めたい人に大いに役立つだろう。
シュア・ジャパン株式会社
インテグレーテッド・システムズ プロダクトマーケティング
アシスタントマネージャー
下村 光生 氏