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真のハイブリッドクラウド時代が到来
企業は自社の戦略に即したクラウドポリシーの確立を!

サーバ仮想化から始まり、SDDC(Software Defined Data Center)やITオートメーションなどのデータセンター領域に加えて、クライアント領域における「デジタルワークスペース」などで企業のデジタルトランスフォーメーションを支援しているヴイエムウェア。同社の製品の国内No.1ディストリビューターとしてパートナー企業とヴイエムウェアの橋渡しをしてきたSB C&S(旧社名:ソフトバンクC&S)。両社が協業を始めてから11年が経過した今、激変するIT環境のさらに先を見据えた取り組みが始まっている。両社のコラボレーションは市場にどう影響を与えてきたのか。ヴイエムウェア 上級執行役員副社長の山中 直氏と、SB C&S ICT事業本部 MD本部 本部長 永谷博規氏の2人にZDNet Japan副編集長の田中好伸が聞いた。

国内での事業展開も15年、進化し続けるヴイエムウェア

2018年はVMwareが創業してから20周年、日本法人ヴイエムウェアも15周年を迎えました。これまでの事業展開を振り返って率直にどうお感じになられていますか。

山中氏:私は12年前にヴイエムウェアに入社しました。当時、私たちの仮想化テクノロジーが、これほど多くのお客様にご採用いただくとは想像できませんでした。実際、「仮想化」という言葉が何か怪しい言葉のように受け取られた時期もありましたから。

ヴイエムウェア株式会社 上級執行役員 副社長 山中 直氏
ヴイエムウェア株式会社
上級執行役員 副社長
山中 直氏

 最初はサーバ仮想化から始まり、単一リソースプールの中に複数のアプリケーションが搭載された仮想マシンが共有される「仮想インフラストラクチャ」への展開が大きなチャレンジでした。そこから「ソフトウェア定義データセンター(Software Defined Data Center:SDDC)」というコンセプトで、サーバからネットワーク、ストレージ、セキュリティまでデータセンター全体のコンポーネントをソフトウェアで抽象化してコントロールする提案を行いました。さらに、ITオートメーション、つまり運用の自動化という新しい世界を目指し、現在は「ハイブリッドクラウド」へという流れで進化しています。この流れは10年前には考えてもいなかったことであり、大きな変化を感じます。

ヴイエムウェアとSB C&Sが協業を始めてから11年が経過しました。この間に企業のIT環境はかなり変化したと思いますが。

永谷氏:ITシステムの変遷は「集中」と「分散」の繰り返しです。1980年代のメインフレームの「集中」の時代から、1990年代のクライアント/サーバシステムの「分散」、そして2000年代後半のクラウドによる「集中」の時代と変化してきました。現在は、IoT(モノのインターネット)による膨大な情報をネットワークのエッジ(末端部)にあるコンピューティングパワーで処理する「分散」に移り変わるという大きな変化の流れが起きていると思います。

 そうした変遷の中でも、インフラのソフトウェア化によって1つの本流を作り上げてきたヴイエムウェアさんと協業してきたこの10年余りは私たちにとってもすごくいい経験だと思っています。

 また、ソフトバンク創業当時から続く流通事業として、取り扱うICT商材も時代に合わせて変化してきましたが、この10年間はさまざまなサードパーティ製品がVMware環境への対応強化を推進してきており、ヴイエムウェアさんが市場を牽引してきたことを実感しています。

「クラウドポリシー」の構築が重要

ここ1年間を振り返ると、特にどんな変化が起きたのでしょうか。

永谷氏:これまでの取り扱い商材では考えられないほどのスピードでHCIという言葉が浸透した1年です。それとデータ量の急増を鑑みた各メーカー商材の大容量化も起きました。こうした状況の中、マルチクラウド、オンプレミスとクラウドの間でどうデータをシームレスにつなげるかという流れがどんどん加速しています。そうしたデータをどうマネジメントしていくかに私たちも注力しています。多くのバックアップベンダーも“データマネジメント”をキーメッセージとして打ち出し始めました。データを取り巻く環境の変化は、SB C&Sとして技術リソースや販売推進ともに大きな転換期になっていると考えています。

山中氏:今後のシステムのあるべき姿の解として、ハイブリッドクラウドが考えられつつあります。その一方で、現実的にはオンプレミスとクラウドがそれぞれ独立していることが多く、新しいサイロが生まれようとしています。私たちヴイエムウェアは、このクラウドのサイロをなくすことに取り組んでいます。また、これからは、何をクラウドに出すのか、何をオンプレミスに集約するのかという「クラウドポリシー」を構築することが重要になると確信しています。

2018年の両社の協業を振り返ってみるといかがでしょうか。

SB C&S株式会社
ICT事業本部 MD本部 本部長
永谷 博規氏
SB C&S株式会社
ICT事業本部 MD本部 本部長
永谷 博規氏

永谷氏:ヴイエムウェアさんとは特別な関係性を築いていると考えています。ディストリビューターであるSB C&Sでは、他社との差別化という点で技術部門の支援や販売推進などにおいて50人以上の専門部隊がいることが強みです。2018年は100回以上のセミナーや勉強会、トレーニングを実施しておよそ1,500人が受講しました。これら結果が、今年もアジア太平洋地域におけるパートナーアワードをいただけたことにつながったと自負しております。

 来年以降も引き続きHCIやデジタルワークスペースの市場開拓においての協業と、システムインテグレーターや地方企業の伝道者としての役割を強化しようと思っています。

山中氏:サーバ仮想化は、コストダウンという分かりやすいメリットがあるソリューションでした。現在はハイブリッドクラウドやSDDC、「デジタルワークスペース」など提供するソリューションも幅広くなりましたが、それらを全てのパートナーに届けるのには自社だけでは体力が足りません。日本での事業展開では、SB C&Sさんとのパートナーシップは不可欠になっています。また、日本のITインフラにおける、あるべき姿を共有して、同じ方向を向いて協業できている点も心強いと感じています。

新しいネットワークビジョン「Virtual Cloud Network」

ヴイエムウェアは「Any Cloud、Any Application、Any Device、Intrinsic Security」で示されるビジョンを持たれていますが、VMworld 2018で更新されたこのビジョンには「ハイブリッドクラウド」という言葉が追加されていました。また、サーバ、ストレージ、ネットワークの仮想化を進めてきたのは大きな動きだと思います。

山中氏:VMwareは2018年5月、ネットワークに関する新たなビジョンである「Virtual Cloud Network」(VCN)を発表しました。私はSDDCに続く大きな意味合いがあると考えています。「Center of Data」という表現をしていますが、データが発生する場所は今やデータセンターよりも拠点など、エッジに近い場所が多くなってきている状況だと言えます。技術の発展に伴い、どんな場所にもアプリケーションを実装できるようになった今、この流れは今後の本流になるでしょう。VCNのコンセプトはソフトウェアでネットワークファブリックを構成し、データセンターやパブリッククラウド、エッジなど、ロケーションを問わない大きな単一の論理ネットワークを形成することです。複雑な機器などを必要としない、効率性の高いネットワークを実現することが可能になります。

 また、WANの仮想化(SD-WAN)にも注目が集まっています。いよいよ新しいプラットフォームが、ネットワークの仮想化を中心に起こり始めることを示唆しています。お客さまのビジネスをより深く理解しながら、あるべきアーキテクチャを描くことを進めていきます。

永谷氏:ネットワークはこれまで以上に重要な要素です。vSphere環境で動作するNSX事例を展開してきましたが、SDDCだけでなくIoTエッジやクラウドもつなぐ「SD-WAN」で協業を進めるための準備をヴイエムウェアさんと進めています。回線やSIMが更に売れるという相乗効果により、ソフトバンクグループの群戦略における通信事業とのシナジーに期待しています。

これまでのハイブリッドクラウドの定義とは異なり、アプリケーションセトリックで、アプリケーションの可搬性についてもコンテナも含めたアーキテクチャを考える必要がありますね。

山中氏:基幹系システムに代表される“モード1”のアプリケーションは大きく変わらないと考えています。一方で、デジタルトランスフォーメーション(DX)という流れの中で、コンテナも含めて、あるべき新しいアプリケーションのコンテナのサポートを強化することにも注力していきます。お客さまのビジネスが変革することをアーキテクチャがどう支援できるかが重要です。実際にそうしたアプローチに変化も出てきています。

DevOpsやデジタルワークスペースに期待

日本では、政府が主導となって働き方改革を進めています。ヴイエムウェアの「VMware Workspace ONE」や仮想デスクトップ基盤(VDI)の導入でその取り組みはどう変わっていくと思いますか?

永谷氏:今後、ICTを活用した働き方改革はさらに加速すると思います。2020年という節目もあり、テレワークの推進の議論は、すでに活発化しています。この10年で「スマホ」が当たり前のようにビジネスで活用され、ICT活用においては無くてはならない存在となりました。スマートフォンやWindows 10を始めとしたエンドポイントのデバイスで何でもできてしまう環境が整って、セキュアにデータを担保しないといけないという中で、Workspace ONEによるデジタルワークスペースは分かりやすい解決策だといえます。

 VDIの黎明期からEUC分野での協業関係をヴイエムウェアさんと作り上げてきましたが、デジタルワークスペースへの拡大により更に強い関係性になっていくものと考えています。

今後、日本市場でビジネスの伸展が期待される分野はありますか?

永谷氏:日本のこれまでのアプリケーション開発手法では、“モード2”に代表されるUberやAirbnbのような既存のビジネスを変革させるようなスピード感には追い付かなくなっています。ですから、Software-definedという言葉に代表されるソフトウェアドリブンの仕組みがもっと前に出てくるでしょうし、その中心としてDevOpsの視点が欠かせなくなるのではないでしょうか。SB C&Sでは「DevOps」を始めとして「データマネージメント」「セキュリティ」「AI関連」「リカーリングビジネス」の分野においても事業を展開する予定です。

山中氏:VMwareは2018年8月にCloudHealth Technologiesを買収しました。同社が提供するマルチクラウド管理サービス「CloudHealth」を活用したクラウド管理の分野にも注力していきます。また、オンプレミス領域では「究極の自動化」「ハイパーコンバージドインフラ(HCI)」などが今後伸展すると考えています。クライアント端末でのエンドユーザーコンピューティング(EUC)分野では、VDIの次のステップとなる「デジタルワークスペース」にフォーカスします。

SB C&Sでは、リカーリングビジネスへの転換におけるクラウドの存在をどう見ているのでしょうか。

永谷氏:ディストリビューターという立場から、月額/年額課金サービスがこれからの世の中の本流になっていくと信じていて注力しています。実際、収益の多くがそこから生み出されるようになってきました。また、ストック型ビジネスへの転換はITセクターにとって大きな利点となります。既にサービス化に動いていて「経営を安定させたい」「顧客を囲い込みたい」という要望も増えています。

あるべきアーキテクチャの姿を一緒に伝えていきたい

今後、お互いに期待していることを教えてください。

山中氏:SDDCはまだ途中の段階にあります。また、ハイブリッド/マルチクラウド、VDIからデジタルワークスペースへの移行には乗り越えていく壁があります。あるべきアーキテクチャの姿をお客様を中心としたマーケットに伝えていくことに一緒に取り組んでいきたいです。これからも同じゴールを見据えて協業していければと思います。

永谷氏:これまでにシンプルで明確なビジョンやコンセプトをゆるぎなくマーケットに発信し、その後に続く製品の実現力もとても力強いです。これからも10年、20年後を見据えた、ある種の哲学ともいえるべきメッセージを出し続けてもらいたいです。

本日はありがとうございました。

※ソフトバンク コマース&サービス株式会社は、2019年1月より SB C&S株式会社に商号変更しました。

提供:ヴイエムウェア株式会社
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