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コロナ禍から生まれた新OSが目指したものとはニューノーマル時代を支える
Windows 11 の進化

働き方も生活もガラリと変わってしまったこの2年。新型コロナウイルス感染症の蔓延により、出張はもちろん、通勤も控えるようになり、テレワークが一気に浸透。顔を合わせて行ってきた会議や打ち合わせ、営業活動は、ほとんどオンラインで行われるという、誰もが模索しながらこの不測の事態を乗り切ろうと努力してきたことだろう。

そんななか、2021年6月にマイクロソフトは突如 Windows 11 を発表。Windows 10 登場から6年目、機能更新のバージョンアップを重ねてきたが、このタイミングでナンバリングOSへ切り替えることを決断した。

そして、2021年10月に正式リリースされ、すでに多くの人が利用しているとともに、Windows 11 搭載マシンが続々と登場している。そこで今回は、ニューノーマル時代のビジネスにおける新OSの役割とマイクロソフトの取り組みについて、日本マイクロソフト株式会社でマーケティングを担当する春日井良隆氏にお話を伺った。

コロナ禍による変化が Windows 11 開発の要因

―― Windows 11 が10月にリリースさましたが、このタイミングでのバージョンアップの背景とは?

日本マイクロソフト株式会社
モダンワーク&セキュリティビジネス本部
エグゼクティブ プロダクト マーケティング マネージャー
春日井 良隆 氏
日本マイクロソフト株式会社
モダンワーク&セキュリティビジネス本部
エグゼクティブ プロダクト マーケティング マネージャー
春日井 良隆 氏

理由はシンプルにただ1つ、新型コロナウイルス感染症です。2015年7月に Windows 10 をリリースしてから約6年で、日本も含めて世界的に大きな変化が起きました。しかも、まだ終息が見えていないような状態です。

そんな中で、我々の生活や仕事、学校のあり方が大きく変化しました。特に対面のコミュニケーションはすべてオンラインへ移行せざるを得ず、画面越しのコミュニケーション中心になってしまいました。そのため普段の生活の中でデバイスと接する時間がものすごく増えてしまっています。

こうした変化に対して、いかにOSとして良い環境を作り出せるのか。その結論が、今回の新しいナンバリングをつけてリリースすることに至った理由です。

――UIが見直されて、見た目にも大きく変わりました。

Windows 11 では、ウィンドウの角が丸くなり、アイコンも一新され見やすくなっている。
Windows 11 では、ウィンドウの角が丸くなり、アイコンも一新され見やすくなっている。

オンラインでのコミュニケーションによって、雑談が減ってしまったり、連帯感やつながり感が薄れてしまったりして、ウェルビーイング(well-being)と呼ばれるような、精神的や肉体的な幸福感というものが薄れてきてしまっていると指摘されています。

そういった部分をOSとして少しでも和らげられないかと取り入れたのが、ウィンドウなどの角を丸くした理由です。日本だと「角が丸くなった」と言う表現がありますが、それと全く同じで、角張った四角形よりも、少し丸まっている方が、柔らかい印象を与えられるんです。角を丸くすることで、パソコンを使っている時間が長くなっても、ストレスを感じにくいデザインにしています。

Windows 11 で目指した5つのポイント

――具体的に Windows 11 で目指したポイントとは何でしょう。

今回の Windows 11 は5つのポイントがあります。まずは、生産性ですね。限られているウィンドウをいかに効率よく使うのか、ということでスナップレイアウトという機能が追加されました。また、ウィジェットも復活して、株価や天気、Outlook のカレンダーなど自由にカスタマイズできるので、「今日の予定は何?」というときも、ウィジェットですぐ確認できます。

ウィンドウの拡大にカーソルを合わせると、ウィンドウ配置を指定できるスナップレイアウトが表示される。
ウィンドウの拡大にカーソルを合わせると、ウィンドウ配置を指定できるスナップレイアウトが表示される。

「設定」もかなり見直しました。例えば Windows 10 では「簡単操作」としていた設定のカテゴリを「アクセシビリティ」に変更し、設定項目を障碍別に整理し直しています。

「アクセシビリティ」では、視覚障碍、聴覚障碍、4肢の障碍の方それぞれに合わせて、極力分かりやすいように設定できるようになった。
「アクセシビリティ」では、視覚障碍、聴覚障碍、4肢の障碍の方それぞれに合わせて、極力分かりやすいように設定できるようになった。

ハードウェアとの連携では「Bluetoothデバイス」のところに、ハードウェアの設定がすべて出るようになりました。ウェブカメラの明るさの設定やマウス、タッチパッドの設定などがここで行なえます。

あとは入力ですね。スムーズかつナチュラルな入力ができるよう、Windows 11 の音声入力はかなりよくなっています。日本語の認識力が上がり、点や丸も判断して自動的に打ってくれます。

たとえば「新型コロナウイルス感染症には感染したくありませんが、日本シリーズは観戦したかったです」「オリックス、ヤクルトどっちが勝つかと思ったらヤクルトが優勝しました」など、きちんと「感染」と「観戦」を認識したり、「オリックス」や「ヤクルト」をカタカナにする。
たとえば「新型コロナウイルス感染症には感染したくありませんが、日本シリーズは観戦したかったです」「オリックス、ヤクルトどっちが勝つかと思ったらヤクルトが優勝しました」など、きちんと「感染」と「観戦」を認識したり、「オリックス」や「ヤクルト」をカタカナにする。

特に文章を書く人は、これぐらいの認識力があれば、喋りながら入力をしてちょっと手直しをする程度ですむので、入力の仕方が変わってくると思います。

――今回UIの変更の中でも、タスクバーのスタートボタンをセンターに寄せたのは、従来の常識から大きく変わったと感じました。

Windows 11 のデスクトップ画面。スタートボタンがセンター揃えになったUIが新鮮。
Windows 11 のデスクトップ画面。スタートボタンがセンター揃えになったUIが新鮮。

Windows 11 のデザイン思想の中に、ユーザー中心の設計があります。基本的に人はディスプレイの真ん中に座って操作をしますよね。それならいちばん頻繁にアクセスをするメニューは真ん中にあるべきであろうという考え方です。

もう1つは、ディスプレイの大型化が進んでいることです。Windows が出た当初は、640×480ドットほどからスタートしていたのですが、今やフルHDは当たり前、4Kのディスプレイを使っている方も出てきています。そうなると、単純に左端のスタートボタンまでカーソルを動かす距離が長くなるので、それを短くする意味もあります。それでも真ん中は嫌だという方は、「設定」から「左揃え」に変更することも可能です。

2つ目はオンラインでのコラボレーションが普及したことを受けて、Teams が Windows 11 に組み込まれました。個人用のマイクロソフトアカウントを指定しておけば、それだけでチャットなどができます。ただ、Teams は個人用と法人用がありますが、Windows 11 に組み込まれているのは、個人用になります。なので、法人としてお仕事で Teams をお使いの場合は、別途 Microsoft 365 に含まれている Teams のインストールが必要です。

チャットするとき、名前やメールだけでなく電話番号でも相手を指定できるので、電話番号にメッセージを送れば、相手はSMSでショートメッセージを受け取れます。相手が Teams を入れていないスマホからでもメッセージが返答できるわけです。Teams を使っていることを条件としていないことは、コミュニケーション上の1つのポイントになるかなと思っています。

3つ目のポイントとしては、一貫性ですね。Windows 10 で動作をしているアプリケーションが Windows 11 でも原則として動作します。万が一動作をしない場合でも、App Assure というマイクロソフトの支援サポートサービスを通じて、マイクロソフトのエンジニアが支援させていただきます。

また、機能更新プログラムに関しては、年2回から年1回へと変わりました。それに伴ないサポート期間は、HomeとProは24ヵ月、EnterpriseとEducationが36ヵ月となりました。更新のタイミングがより分かりやすくなり、今後の展開や事業計画も立てやすくなると思います。

4つ目のポイントは、安全性ですね。パスワードを複雑にしたり、セキュアセキュリティの仕組みを高度化すればするほど、ユーザーの使い勝手が落ちていくという側面があります。そこでセキュアだけどユーザーの手間をかけないようにすべく、Windows Hello による生体認証などを業務用のアプリケーションやサービスなど、ビジネスにも活用できるような仕組みに拡張していきます。TPM 2.0に代表されるようなハードウェアと連携したセキュリティ機能も提供していきます。

5つ目のポイントは、デバイスの選択肢が豊富だということ。ハードウェアが持っている能力を Windows というOSがうまく引き出して、メーカーと連動しながら、作り上げてきた Windows のエコシステムは、引き続き強力なポイントだと思います。

外回りの多い営業の方と外出する機会の少ない開発の方ではそれぞれPCに求めるスペックが異なります。前者であれば軽さが挙がるでしょうし、後者であれば高速性でしょう。開発するコンテンツによっては速いGPUが必須な場合もあります。キーボードのタッチ1つとっても、人それぞれに好みがあります。用途に合わせて、お選びいただけるデバイスの選択肢が多いことは Windows PCのいいところだと思います。

日本マイクロソフトとして中小企業をサポート

――ビジネスに求められるマシンの要件として、ユーザビリティや強固なセキュリティ、デバイス管理の容易さなどがありますが、特に昨今のIT人材不足から、いかに容易にデバイス管理ができるかが重要となっています。

法人のお客様は、バージョンを揃えたり、バージョンアップのタイミングを合わせたり、扱えるアプリの運用だったりなど、全社員のデバイスを管理、運用しなければなりません。企業によっては、オンプレでデバイス管理をしているところもありますが、これからのリモートワークのような働き方をした場合、設定のために会社へ行かなければならないことあると思います。

そんなときにクラウドサービスの「Microsoft Intune」というMDMをはじめとする管理ツールを利用していただくことによって、会社の構成や設定、導入、展開のほか、何かあった時の対応というときにも飛躍的にやりやすくなります。

Windows マシンに限らず従業員が業務用に利用しているデバイス、スマホも管理ができるのも1つのポイントです。クラウドベースのMDMは、以前から提案していましたが、とくに中小企業の間では、クラウドに対する不信感のようなものがあって、それほど普及が進んでいません。この Windows 11 のタイミングでは、あらためてこの辺りも提案していきたいと考えています。

――大企業はIT部門もあり、専属で管理ができるでしょうが、中小企業だと総務課の人が管理者だったりして、専任担当を置くほうが少ないと思います。

中堅中小企業に対して、そうした課題を解決するために、Windows を含めた Microsoft 365 として情報提供を行っています。たとえば、最新情報のウェビナーがご覧いただけたり、電話での相談窓口を用意したりしているので、積極的に活用していただければと思っています。

「日本全国 中堅・中小企業 IT よろず相談センター」では、中堅中小企業が抱える課題解決の相談に乗り、協賛パートナーとともに支援をする。
「日本全国 中堅・中小企業 IT よろず相談センター」では、中堅中小企業が抱える課題解決の相談に乗り、協賛パートナーとともに支援をする。

さらに、パートナー様と組んで支援活動も行っています。最近の例では、山陽や北九州を拠点とする山口フィナンシャルグループという地銀グループと協業体制による支援を行っているのはおもしろい例です。

地方の企業に詳しいコンサルタントと言えるのは、実は地元の地銀の方なんですよね。普段、中小企業の経営課題にたいして金融商品を提案している営業の方が、ITも加えてアドバイスしていただけるよう一緒に進めさせていただいています。

日本マイクロソフトからは、山口フィナンシャルグループの方々に対してトレーニングや情報、リソースの提供をしております。この動きを見た、ほかの地銀さんからもお問い合わせをいただいており、こうした地方そのものを盛り上げるような取り組みにも力を入れていきたいと考えています。

――ビジネスを加速させる Windows 11 の今後についてお聞かせください。

Windows 11 は「ハイブリッドワークと学習のため」に開発されました。ビジネスはもちろん、教育機関でも遠隔授業という、いわばリモートワークを余儀なくされました。遠隔授業を応用すれば、例えば、日本とフィリピンの小学生が英語で会話をするというような授業が展開できますが、普段の授業では先生も子どもの表情を見て授業がしたいでしょうし、子ども同士が直に会うことも教育上、大切なはずです

OSとして、こうした状況をどうお手伝いできるか。いまが100%、その課題に応えられているとは思っていませんが、今後もユーザーからのフィードバックをいただきながら、どう提案し、どうフィットさせられるかが、これからの課題になると思います。そのための開発はきちんとやっていきたいと考えています。

提供:日本マイクロソフト株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2022年6月30日
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