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ZDNet Japn Summit 2019 講演レポート

ハートコア
企業の成長戦略はデジタルデータによる業務分析がカギ

 ハートコアの三宅立悟氏は、2019年10月17日に開催された「ZDNet Japan Summit 2019」で、「日本の『働き方変革期』に必要な考え方とは、、、」と題して講演した。ハートコアは、デジタルマーケティングテクノロジーを利用したCMS(コンテンツ管理)パッケージなどを提供するベンダーだが、同社は企業が成長戦略を描くためには、社員の生産効率の最大化が最も重要だと考える。そして三宅氏は、業務プロセス分析をはじめとしたICTの活用によって解決を図ることを提案した。

ハートコア Digital Transformation(DX)本部 本部長 三宅立悟氏
ハートコア Digital Transformation(DX)本部 本部長
三宅立悟氏

リアルタイムでボトルネックを発見する

 三宅氏はハートコアについて「世界の最も優れた製品をローカライズして日本に紹介している」企業だと説明。まだ日本に市場がない製品についても、リスクを取って先取りしているのだという。そして同社は、デジタル経営改革を総合的にサポートする会社であり、デジタルにおける勝者となるには、「データ活用」「顧客接点」「オペレーション」の3要素を掛け算で考える必要性を訴えた。これらに対応するプロダクトとして、データ活用に関する「プロセスマイニング」「タスクマイニング」「RPA」を中心に紹介していった。

 三宅氏がまず強調するのは、プロセスマイニングの重要性だ。「欧米で考えられている本当の「デジタルツイン」を実現するには、リアルタイムでボトルネックを見ていくことです」としたうえで、そのためのプロセスを説明する。

 セールス、人事、製造など、各部門がさまざまなIT製品を活用するなかで、そこから得られるデジタルデータを利用して分析していくことになるが、三宅氏によれば、このデータは「結果系」と「原因(過程)系」に分けられる。

 結果系とは、その名のとおりBIツールで分析するような結果データを指す。結果を変えるには、原因を変えなければならない。

 原因系のデータとしては請求書発行、入金など入力するタイミングで発生するトラッキングログがある。すべてのトラッキングログを利用して分析するのがプロセスマイニングであり、ボトルネックの特定が非常に速いという特徴の手法だ。デジタルツインにはプロセスマイニングが欠かせない。

2つのアプローチで業務プロセスを改革・改善

 だが、企業におけるプロセスは複雑であり、透明性を得ることは非常に困難だ。三宅氏は次のように問題提起する。

 「BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニア)では、属人的に判断した結果をもとにレポートするサンプリング分析を行っています。プロセス上のエラーの見落とし、購買・物流の重複作業、生産過程でのボトルネックなどを人間が判断しているわけです。また、金融・会計の不正も起きてからログを調べています。そうするとプロセスのコストが上昇したり、品質の低下があったりしますし、そもそも分析するのに時間が非常にかかっています。これにより、お客様の満足度が下がっていないでしょうか」(三宅氏)

 しかし、デジタルデータを使った測定であれば、標準プロセスの流れを秒単位で把握することが可能で、逸脱プロセスも捉えることができる。ある2,000人規模の顧客で分析したところ、プロセスは約5,400通りものパターンがあると判明したそうだ。到底、人間では把握しきれないだろうが、プロセスマイニングであればすべて可視化できる。

 ハートコアでは、業務システムを通して得られるデジタルデータをもとにした「部門間にまたがる業務フロー分析」を行うことを「プロセスマイニング」と定義し、「マクロアプローチ」と呼ぶ。

 ただ、実際の業務においてはシステムへ入力されることのないExcelでの作業やWeb閲覧などの時間も多く、これも合わせて原因系のデジタルデータとして捉えなければならない。このような「ビジネスアプリケーション」による「同一PC内の操作で完結する詳細タスク分析」を「タスクマイニング」と定義し、「ミクロアプローチ」と呼ぶ。

 「こうした2つのアプローチによって、業務プロセスの改革や改善につなげていくのです」(三宅氏)

 例えば、アマゾンが選ばれる理由の一つは「いち早く商品が届く」ことであり、これが顧客満足度の差となり、差別化要素となる。いつも納期が守れないことに悩むものの、原因がはっきりしないという事業者も少なくないが、在庫やサプライヤーなどリードタイムの影響を受ける接点も含めて業務プロセス全体を把握し、改善に進むことが重要なのだ。

RPA導入で生産効率を最大化するためには

 業務プロセスを分析することで、時間がかかっている作業や重複作業といった業務の把握が可能になる。そこにRPAを適用することで業務改善を実践していくのが、RPA導入における“王道”のアプローチだ。だが実際には、属人的なBPRからスタートした結果、RPA導入の成果が部分最適化にとどまっている企業は少なくない。

 そうしたケースに対して、最終ゴールである「生産効率の最大化」を目指すために、三宅氏はステップを上がっていくよう提案する。

 まずは、属人的な業務分析の改善。業務システムログとPC操作ログの「デジタルデータ」を活用したBPRへ変えることだ。加えて、RPA自体のログも対象にする。ハートコアではプロセスマイニングツールとしてイタリアの「myInvenio」を取り扱っている。日本企業がすぐ使えるように日本語化も済んでおり、またスクラッチで構築した基幹システムであっても、ログを取り出せるように設定すれば使用できる。

 「イベントログがあれば、As-Isプロセスのフロー図を自動作成して可視化できます。OracleやSAPなどのERPパッケージにおいてはグローバルで多くの実績があり、スムーズに使い始められます。CRMやコールセンターのログ、メール、IoTのログも分析対象になっています。生産システムでも使われており、AIのログも分析可能です」(三宅氏)

 業務を組み替えた場合のシミュレーションや、誰と誰が共同で業務を行っているか可視化する「人物相関図」の自動描写など、さまざまな機能を備えているという。

コンサルに依頼するよりも大幅に短期間かつ低コスト

 三宅氏は、プロセスマイニングの重要性を示唆する「myInvenio」の活用エピソードも紹介した。「リードタイム削減のためにRPAを導入しようと分析したところ、実は一人の営業担当者がいつも入力漏れしている項目があり、手戻りが発生していることが判明」して、そもそもRPAで解決するものではなかったという。

 また、イベントログをもとに業務分析を行うと、担当者へヒアリングする際の負担がなく、コンサルに依頼するよりも大幅に短期間かつ低コストになることも説明した。

 このほか同社では、PCの操作履歴を対象にするタスクマイニングの「CICERO」、RPAとしては「HeartCore Robo」を取りそろえることで、最短で働き方業務改革のゴールへ向かうための支援を行っている。

関連製品情報

myInvenio

myInvenioは、業務プロセスの継続的改善を可能にするプロセスマイニングツールです。

HeartCore Robo

HeartCore Roboは、どんな、OS・ブラウザ・デバイスでも利用可能なRPAツールです。

[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2020年3月31日
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