SPSS、カーマが「特売予測システム」に「Clementine」採用

~特売品の売上・利益の一元管理、数千万円規模のコスト削減、平均消化率80%以上を実現~

エス・ピー・エス・エス株式会社

2005-09-14 09:00

Predictive Analyticsを提唱するエス・ピー・エス・エス株式会社(以下 SPSS Japan)は、愛知・岐阜をはじめとする中部・北陸エリアに109店舗(2005年3月現在)で営業展開しているホームセンターの株式会社カーマ(以下 カーマ、本社:愛知県刈谷市日高町3丁目411番地、社長:久田 宗弘 氏、資本金:60億117万円)がデータマイニングツール「Clementine」を組み込んで構築した「特売予測システム」について、特売品の売上・利益の一元管理の実現、年間で数千万円規模のコスト削減、特売品の平均消化率80~120%などの運用成果を公表しましたので、お知らせします。

カーマは、久田社長が2003年の社長就任時に表明した経営方針の根幹である“全体最適”と“標準化”の一環として、各店舗で決定していた特売品の発注を本部で一元化して行うことになり、それを担うものが「特売予測システム」です。「Clementine」を用いた特売予測モデルの構築は2004年7月に着手され、2005年3月に「特売予測システム」として運用が開始されました。「特売予測システム」は、SQLサーバによる予測専用データウェアハウス、ETLサーバ、データマイニングツール「Clementine」で構成され、業務システムに逐次記録される特売品の販売結果データは、夜間バッチ処理でETLサーバを経由してデータウェアハウスに取り込まれ、データウェアハウスに蓄積されたデータを使って、手元のクライアントPCから「Clementine」で予測モデルを作成・修正する仕組みになっています。

「特売予測システム」の主要な役割である特売品の売れ行き予測は、需要が予測しやすい「定番品」と異なり、売れ行きを予測するモデルの構築が困難なうえ、仮にモデルが構築できても的中率が低すぎて使えるものが非常に少ない、というのが一般的です。実際、カーマでは、定番品については自動発注の仕組みが構築されているものの、特売品の発注は、各店舗の担当者の「経験」「勘」に依存しているのが実情でした。担当者の「経験」「勘」による発注は、各店の状況に柔軟に対応できるというメリットがある反面、個人差が大きく、ムラ・モレが発生し、優れたスキルを持つ人材がいたとしても、異動・配置転換などにより簡単に失われ、各店の業績にばらつきを出すデメリットをもたらします。

こうした課題を打破し、全店舗で安定的・永続的な業績向上を実現するため、数々の試行錯誤を繰り返した結果、仮説発見(探索)型の分析が行えるデータマイニングを採り入れることになり、設定項目が少なく直感的な操作が可能で使いやすく、様々な切り口からデータが加工できる上、高いコストパフォーマンスが期待できることから「Clementine」を採用して「特売予測システム」を構築しています。
「Clementine」を採用し、担当者の「経験」「勘」から、「特売予測システム」による運用に移行したことで、特売品の発注を本部で一元化する目的が達成されたほかに様々なメリットが生み出されています。
 1つは、コスト削減。カーマの特売品の数は400アイテムにも及び、建築資材、園芸、家電など各カテゴリの担当者が週1回、2週間後の特売品の販売予測を行い、発注数量を決定していました。この発注業務には、担当者1人あたり数時間程度を費やしており、部門担当者の総数は、各店舗の規模に応じて少ないところでは4人、多いところでは30人ほど配置されていることから数百人にも及び、毎週109店舗で発注業務に膨大なコスト(作業時間)が費やされていたことになります。これが「特売予測システム」の導入により削減されました。現在は、「特売予測システム」を使って本部の担当者が一括して発注業務を行っています。
 次に、特売品の平均消化率の向上。平均消化率は、需要予測に対する結果(売れ行き)の差であり、これが80~120%の間に限りなく近づけることができるようになったことです。平均消化率80~120%が持つ意味は大きく、例えば、10個と予測して、8個しか売れなければ消化率80%、12個売れれば同120%であり、「特売予測システム」により、欠品、過剰在庫のリスクを許容範囲内(一定の幅)に収められるようになったということです。

 カーマでは、人の「経験」「勘」がコスト、平均消化率と深いかかわりを持っており、「特売予測システム」のなかで人の「経験」「勘」に代わる役割を果たしている「Clementine」は、全店舗での安定的・永続的な業績の向上を目指す上で重要な役割を果たすことになります。

以 上

<カーマについて>
商号:株式会社カーマ(KAHMA CO.,LTD.)
本店所在地:愛知県刈谷市日高町3丁目411番地
電話:0566-25-2511[代表]
設立年月日:昭和45年2月23日
資本金:60億117万円
代表者:代表取締役社長 久田 宗弘
従業員数:1,026名
店舗数:ホームセンター110店(平成17年3月現在)、物流センター4カ所

<SPSSについて>
SPSSが提唱するPredictive Analyticsは、現状および将来についての信頼できる結論を的確に描き出すようにデータをビジネス上有効なアクションに結びつけることをいいます。
SPSSは、Predictive Analyticsソリューションの第一人者として、ソフトウェア製品と関連サービスを提供しています。SPSSが提供するソリューションは、企業・教育研究機関・医療機関・政府官公庁など、Fortune1000社の95%を含み幅広く導入されています。1968年に設立されたSPSS社の製品は、全世界25万人以上に利用されています。
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