日本カーペット工業組合
PM2.5にも効果!? カーペットで室内空気汚染を改善
ハウスダスト舞い上がり抑制効果を実証
今、中国から飛来するPM2.5(2.5μm以下の微小粒子状物質)による健康被害が大きな問題となり、環境省も外出を控えるよう呼びかける場合の暫定指針をまとめ、国民に注意喚起しています。
PM2.5問題をきっかけに、空気環境に対する関心が高まっていますが、これは屋外だけの問題ではありません。室内ではアレルギーを引き起こすハウスダスト(ダニの死骸やフン含む)が浮遊し、窓などから花粉や黄砂、さらにはPM2.5も入り込んで舞い上がり、室内の空気環境も決して良いものではありません。屋外よりもむしろ室内の方が危険だと主張する海外の調査結果もあります。
日本カーペット工業組合(理事長:柏原賢二 東リ会長)では現在、カーペットが室内の空気環境の改善(ハウスダスト対策)に最適な床材であることを示す実証実験に取り組んでいます。実験は、フローリングを比較対象として、歩行を想定したハウスダスト(粒径5~10μm)の舞い上がり抑制効果を調べるもので、カーペット敷きの空間での舞い上がり量はフローリングの最大20分の1という結果が出ました(詳細は別紙参照)。これは他の床材にはないダストポケット効果(糸部分でハウスダストを取り込む)が大きく寄与しており、カーペットは空気環境の改善に大きな力を発揮する床材だと言えるでしょう。
また、同実験はPM2.5の大きさに近い粒径1~3μmでも実施しています。結果は5~10μmの時と同様に、カーペットでは優れた舞い上がり抑制効果が見られました。実験の性質上、これで直ちに「カーペットはPM2.5対策になる」とは言えませんが、外部から入って床に落ちたPM2.5がカーペットだと舞い上がりにくいことは明らかです。
私たちは今後も上記の実証実験を継続し、米国や中国をはじめとする世界各国のカーペット団体とも協力しながら、カーペットが空気環境の改善(ハウスダスト対策)に効果があることを実証していきます。さらに、多くの人が不安に思うPM2.5問題に関し、カーペットの効果を実証する実験もこのほど開始しました。
これらの取り組みにご関心がございましたら、日本カーペット工業組合までお問い合わせください。
◎日本カーペット工業組合は、カーペット、織じゅうたん、特殊毛織物等の生産者団体で、1895年(明治28年)に設立された大阪府緞通同業組合を淵源としています。カーペット産業の発展と需要振興を目指し、様々な事業や調査・研究に取り組んでいます。現在、正会員34社・賛助会員66社。理事長は柏原賢二(東リ(株)会長)、副理事長は吉川一三(住江織物(株)社長)、池崎博之(日本絨氈(株)社長)、山本恭弘(山本産業(株)社長)、山崎仁((株)オーノ社長)。
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