メルクが新しいCRISPRゲノム編集手法を開発

メルク(Merck)

From: 共同通信PRワイヤー

2017-05-18 10:11

メルクが新しいCRISPRゲノム編集手法を開発

AsiaNet 68563 (0714)

【ダルムシュタット(ドイツ)2017年5月17日PR Newswire=共同通信JBN】
*遺伝子編集改良の新テクノロジーは、研究の新たな可能性を進める
*疾患に特化するアプリケーションにおける新たに発見された細菌のCRISPRシステムを迅速に展開する方法を生み出す
*研究は権威ある刊行物Nature Communicationsで発表された

世界有数のサイエンス・テクノロジー・カンパニーであるメルク(Merck、 (リンク ») )は、CRISPRをより効率的、柔軟かつ特化する新しいゲノム編集ツールを開発した。これは研究者に医薬品開発を加速し、新しい治療法にアクセスする実験上のより多くの選択肢とより迅速な結果をもたらす。

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「proxy-CRISPR」と呼ばれるこの新しい技術は、ゲノムのこれまでは未到達の領域へのアクセスを提供する。細菌で発見される最も普通のCRISPRシステムは、かなりの程度のリエンジニアリングなくしては人間の細胞で有効に働くことはできない。しかし、proxy-CRISPRは、天然のCRISPRプロテインをリエンジニアリングする労力の必要なく、その有用性を増す迅速かつ単純な方法を提供する。

メルクはこのproxy-CRISPR技術に関するいくつかの特許申請を行った。proxy-CRISPR技術に対するこれらの特許申請は、2012年以来同社によって申請されたCRISPR特許申請の一部にすぎない。

メルク執行役員でライフサイエンス部門( (リンク ») )のウディット・バトラ最高経営責任者(CEO)は「これまで以上に柔軟で使いやすいゲノム編集技術によって、研究、バイオプロセス、新しい治療方式により大きな可能性が生まれる。ゲノム編集のリーダーとして、メルクの新しい技術は、ゲノム編集分野の諸問題を解決するというコミットメントの1例にすぎず、われわれは今後もCRISPR研究を最優先事項にし続ける」と語った。

proxy-CRISPRに関するメルクの研究、「Targeted Activation of Diverse CRISPR-Cas Systems for Mammalian Genome Editing via Proximal CRISPR Targeting(近位CRISPR標的を経由する哺乳動物のゲノム編集に対する多様なCRISPR-Casシステムの標的活性化)」( (リンク ») )は、Nature Communications誌の2017年4月7号で発表された。この論文は、DNA切断のためゲノムを切開することによってCRISPRをより効率的、柔軟かつ特化する方法を説明し、研究者により多くのゲノム編集選択肢を与える。

CRISPRのゲノム編集技術は、治療選択肢が限られるか全くない慢性疾患やがんを含め、今日直面する最も厳しい医療事情のいくつかに対する治療選択肢を前進させる。CRISPRのアプリケーションは、がん関連の遺伝子特定から、失明の原因となる突然変異を反転させることまで広範囲にわたる。CRISPRはDNAを切断するためCas9と呼ばれる酵素を使って、ゲノム編集を可能にするが、これは限られた標的能力である。この限界がメルクをproxy-CRISPRに注目させることにつながった。

メルクはゲノム編集分野に14年の歴史があり、ゲノム編集用にカスタム化したバイオモレキュール(TargeTron(TM)バイオモレキュールとジンクフィンガーヌクレアーゼ)を世界的に提供した初の企業であり、世界の研究コミュニティーでこれら技術の採用に拍車を掛けた。メルクはまた、すべてのヒトゲノムを網羅する配列化されたCRISPRライブラリーを初めて作成し、疾患の根本的原因について研究者がより多くの疑問を探求できるようにすることで、疾患の治療を促進した。メルクは開発された遺伝子および細胞ベースの治療法をサポートし、ウイルスベクターも製造する。同社は2016年、専門チームとリソース強化を通じて、この領域の研究推進を目指すゲノム編集活動を開始し、この分野における同社のコミットメントをさらに強固なものにした。

新しい技術は、メルクの既存のCRISPRアプリケーションに後続するものである。2017年後半に開始される研究コミュニティー向けの同社の次世代ゲノム編集ツールは、CasおよびCas様プロテインの新しいか修正されたバージョンが含まれる。

メルクのCRISPR Epigenetic Activator (p300-Cas9)は、科学者がエピジェネティック操作と関連疾患を探る方法を前進させたもので、2015年にサイエンティスト誌から「トップ10イノベーション」の1つとして顕彰された。

メルクのニュースリリースは、メルク・ウェブサイトで閲覧できると同時に、電子メールで配信される。オンラインでの登録、サービスの変更または利用中止はwww.merckgroup.com/subscribe を参照。

▽メルクについて
メルク(Merck)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業である。がんや多発性硬化症を治療するためのバイオ医薬品療法から、科学研究と生産に関する最先端システム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約5万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層の進歩を目指している。2016年、メルクは66カ国で150億ユーロの売上高を計上した。

メルクは 1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの株式の過半数を所有している。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有している。唯一の例外は米国とカナダで、両国では EMDセローノ、ミリポアシグマ(MilliporeSigma)、EMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っている。

ソース:Merck

▽問い合わせ先
Karen Tiano
+49-6151-72-44461


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