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【ロンドン2019年11月21日PR Newswire=共同通信JBN】
*異なる抗凝固剤で治療した場合と治療しない場合のリスクの違いを迅速に予測
*リスクは標準化された測定値ではなく患者固有の測定値を使用して計算、パーソナライズされた結果を提供することが重要
*5万2000人のAF患者のデータで明確に示され、外部でも検証済み
TRIは、新たに心房細動(AF)と診断された患者の治療で臨床医の意思決定を支援する革新的ツール、GARFIELD-AFリスク計算機を発表した。このツールは、個々の患者の要因を利用して、容易に解釈可能なリスクスコアを介して臨床予後診断に寄与、様々な治療オプションに従って発作、大出血、および死亡率を推定する機能を特徴としている。
AFの課題
発作リスクが非常に低い多くの患者が抗凝固療法を受けているのに対し、最高リスクの患者の最大3分の1は抗凝固療法を受けていない。このギャップに対処するため、TRIはリスクを迅速に計算するリスクツールを開発した。臨床医は、1回の計算で、より多くの情報と証拠に基づいた決定を下すことができる。
モデリングと検証
元々、1年間で4万人近いGARFIELD-AF参加者のデータから概念化された(注1)この計算機は、2年間で5万2000人を超える患者のデータを使用している。2年死亡率の予測において、標準AFリスクツール、CHA2DS2-VAScおよびHAS-BLEDと比べ良好な成績を上げ、ORBIT-AFレジストリで外部検証された。
実際の値の重要性
臨床医にとってさらなる課題は、単純化されたリスクスコアは二分判定(心不全、高齢)を使用することが多いが、根本的なリスク要因は危険因子と継続的関係を持っており、これは非線形(心拍数、血圧)の可能性がある。さらに、評価基準をカテゴリーに変換すると、スコアはそのカテゴリーの全員が同じレベルのリスクを持っていることになってしまう。臨床リーダーのキース・フォックス教授は「GARFIELD-AFリスク計算機は、年齢、体重、脈拍、血圧の実際の値が同じでも、2年間の治療の選択で結果が異なることを示している」と説明した。
可用性
GARFIELD-AFリスク計算機は自由に使用でき、現在は登録ウェブサイト( (リンク ») )に置かれており、近く発表されるアプリ版はQxMDへの臨床採用に向け、広く配布、宣伝される予定。
▽GARFIELD-AFについて
GARFIELD-AFは、英国ロンドンのTRIの後援の下、心房細動(AF)の発作予防への理解を深めることを目的とした世界的な観察登録である。
(注1)Fox, K.A.A et al. Improved risk stratification of patients with atrial fibrillation: an integrated GARFIELD-AF tool for the prediction of mortality, stroke and bleed in patients with and without. BMJ Open 2017; Dec 21;7(12):e017157
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ソース:Thrombosis Research Institute (TRI)
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