感染性胃腸炎には手洗いとビフィズス菌で対策?! ビオフェルミン製薬が家庭でできる予防策を紹介するセミナーを実施

ビオフェルミン製薬株式会社

From: Digital PR Platform

2019-12-18 16:29


ビオフェルミン製薬株式会社(本社:神戸市、社長:北谷脩)は、2019年11月29日(金)に、東京都内において「家庭で実践できる感染予防学を学ぶ『ノロウイルス対策セミナー』」を開催しました。
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ノロウイルスは、手指や食品を介して経口で感染します。下痢や嘔吐、発熱を伴う感染性腸炎などを発症し、更に重症化すると脳症によって死亡するケースもあるほど恐ろしいウイルスです。毎年11月から2月にかけて患者数が増加するため、12月を迎えたいま、この瞬間からの対策が不可欠です。特に子どもは重症化しやすいといわれているため、本セミナーでは、家庭で実践できるノロウイルス感染予防策や、乳幼児が発症し重症化することもあるロタウイルスについて理解を深めました。

当日は乳幼児~小学生の子どもをもつ女性約20名が集い、時折メモをとりながら、熱心にセミナーに耳を傾ける様子がうかがえました。参加者からは「免疫力を高める方法として、日頃から腸を整えることを意識したい」「ノロウイルス対策法がよく分かった」といった声が上がりました。


<講演内容・登壇者>
■「家庭で実践できるノロウイルス対策」
 東邦大学医療センター大森病院 総合診療・急病センター(内科)医師 前田 正先生

■「ノロウイルス感染予防策としての正しい手洗い方法」
公益社団法人 日本食品衛生協会 神薗 紀子様

■「ロタウイルスとビフィズス菌に関する研究報告」
ビオフェルミン製薬株式会社 学術情報グループ 山下 明子


<昨年・一昨年の月別ノロウイルス患者数>
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※数値については令和元年11月11日更新
引用元:厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」(最終改定:平成30年5月31日)
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【ノロウイルス対策セミナー内容】※内容を一部抜粋して紹介

「家庭で実践できるノロウイルス対策」
東邦大学医療センター大森病院 総合診療・急病センター(内科)医師 前田 正先生
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◆ノロウイルスは、わずか10個で感染!?
ノロウイルス感染の症状の一つである「感染性腸炎」の一般的な症状は、嘔吐・吐き気・下痢・腹痛等が挙げられ、発熱を伴うこともあります。前田先生は、「原則として治療は支持療法のみで、脱水になってしまった場合には点滴をする、お腹を壊してしまったら整腸薬を使うなど抗菌薬は使用しません。何よりも脱水症にならないように対策を行うことが重要。」と解説しました。

ノロウイルスは、10個から100個程度で感染し、発症する可能性があります。そのため、自分の周りで発症した患者がいる際の接触感染対策として、嘔吐物・排泄物の処理方法も解説しました。

嘔吐物の処理は、1000ppm次亜塩素酸ナトリウム50mlを水1リットルに混ぜ清掃を行います。ウイルスを広めないため処理はできるだけ最少人数で行います。使い捨ての手袋、マスク、ふき取るためのタオル、袋を用意します。まき散らさないように外側から内側へ嘔吐物を集めて袋に入れ、そこに次亜塩素酸ナトリウムを染みこませます。使用した手袋や袋等は処分します。処分が難しい場合は、0.02%の次亜塩素酸ナトリウムに30~60分つけた上、他の洗濯物とは別に洗濯を行います。処理後は必ず手を洗います。前田先生は「よく手を洗い、なるべくトイレの共有を避けるなど、接触感染対策を徹底してほしい」と注意を呼びかけました。


◆2020年からロタウイルスワクチンの定期接種が開始
「ノロウイルス対策を進める一方で、乳幼児は特にロタウイルス感染にも注意が必要」と前田先生は続けます。ロタウイルスは保育園や幼稚園で集団発生することもあり、嘔吐や下痢症状が強く、最悪の場合脳症や嘔吐下痢症など、重症化するケースもあるといいます。2020年8月以降に生まれた0歳児では、ロタウイルスワクチンが定期接種化される方針が決まっています。発症人数が抑えられ、入院受療率を約90%減少するとの報告もあり、重症化脳症など重い合併症を防ぐことが期待されます。


◆家庭で実践できる効果的な予防法
日常生活でできる有効なノロウイルス対策法としては、「正しい手洗い」や「生ものの十分な加熱処理」、「貝類などの摂取を控えること」、「腸内細菌叢のコントロール」を挙げました。
腸は「第2の脳」とも言われ、腸内細菌叢は腸内・消化管のみに限らず、糖尿病やアルツハイマー病など神経との関連も次々と報告され、研究が進められています。

前田先生は、「腸内細菌叢のコントロールをすることは、ノロウイルス感染の予防法の一つとして考えられ、様々な疾患の予防・治療に有効である可能性がある」と述べ、まずは家庭でできる予防策を徹底することが重要だとまとめました。

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「ノロウイルス感染予防策としての正しい手洗い方法」
公益社団法人 日本食品衛生協会 神薗 紀子様
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◆ヒトの手を介してどんどん汚染してしまう細菌
ドアノブや食品、蛇口など身近なものにヒトの手が触れることで、細菌が付着します。そのため、細菌はヒトの手を介して汚染することが多く、更に汚れを広げてしまう可能性があります。ひとりひとりが手洗いを徹底すること、そして食品に触れた後やお手洗いの使用後など、手を洗うタイミングが重要となり「手洗いを、適切なタイミングで“みんな”が行う事が大切」と、日本食品衛生協会の神薗 紀子氏は、ノロウイルス対策としての正しい手洗いの重要性を説明しました。


◆最も洗い残しが多いのは爪や指の間・指先
本セミナーでは手洗いの際に洗い残しやすい箇所を探るため、参加者数名に協力を得て、手洗いの実践を行いました。汚れに見立てた蛍光ローションを手に付着させ、手を洗った後にブラックライトを当てると、洗い残している箇所が光る仕組みとなっています。意識して手洗いをしても、爪や指の間・指先などは汚れが取れにくい傾向にありました。神薗氏は「人によって手洗いの仕方に癖があり、利き手には特に洗い残しが出やすいため、特に念入りに洗うことが大切。洗い残しやすい箇所を意識しながら手洗いを行うことで予防に繋がる。」とまとめました。

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「ロタウイルスとビフィズス菌に関する研究報告」
当社 学術情報グループ 山下 明子
     

◆日常の生活に潜む菌の意外な感染経路
当社学術情報グループ 山下 明子より、普段生活で使用する身近なものに菌が付着しているのか、可視化して紹介しました。財布、スマートフォン、鞄の持ち手など、日常で手を触れる機会が多いものには特に菌が付着・繁殖しやすいため、日頃から感染を防ぐ対策を行うことの重要性を説明しました。

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◆ビフィズス菌と感染性腸炎の関係
菌やウイルスが体の中に入ってしまった後に、発症させないことも大切です。そこでロタウイルスに感染したマウスに、ビフィズス菌を投与することによる実験を行いました。まず、ウイルス感染前に予防的な投与を行ったところ下痢の抑制に成功。続いてウイルス感染後に治療的な投与を行ったところ、下痢の抑制に加え、ウイルス増殖の抑制、小腸の損傷軽減が認められました。

ビフィズス菌のロタウイルス感染に対する影響は、ロタウイルスに特異的な反応ではないと考えられるため、その他のウイルスによる感染性腸炎についても、ビフィズス菌が良い影響を与える可能性があると考えられます。

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【講師のご紹介】
前田 正先生
東邦大学医療センター大森病院総合診療・急病センター(内科)医師。
日本感染症学会専門医・指導医。

公益社団法人 日本食品衛生協会
昭和23年(1948年)11月1日設立。食品関係事業者への食品衛生管理の指導等、消費者への食品衛生知識の向上および飲食等に起因する中毒、感染症及びその他の危害の発生を防止するための各種事業を展開。


ビオフェルミン製薬とは…
1917年2月に創立したビオフェルミン製薬株式会社は、「乳酸菌のくすりで、おなかの健康を守り、すべての人が健やかに暮らせる社会に貢献する」ことを創業以来の理念とし、100年以上、乳酸菌を用いたくすりの研究・開発に取り組んでいます。
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