新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の広がりは、私たちの生活・企業活動のあり方を大きく変えることとなりました。働き方では在宅勤務やテレワークの急速な環境整備・推進が行われ、研修活動(学び方)についても、これまでの集合研修からオンライン化が加速しており、「時間(とき)」と「場所」を選ばない学びの形が広がっています。本ニュースレターでは、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM[ジェイマム])のサービス提供状況から、こうした傾向についてご紹介します。
JMAMの定額学び放題サービス「eラーニングライブラリ®」をみると、2020年3月の新規お問い合わせ件数は昨年同月比で221%となったほか、すでにご利用いただいているお客様の受講人数も前年同期比207%※1と倍近い稼働を記録しており、今年はこれまで以上の方に「eラーニングライブラリ®」を活用いただいている状況です。
※1 2019年1月~4月と2020年1月~4月20日までの、のべ受講人数比較
コンテンツの受講人数ランキングをみると、今年は「ビジネスマナー基本コース」や「仕事の基本シリーズ」といった新入社員向けのコンテンツが上位にあり、多くの企業がeラーニングで新入社員研修を展開している実態が窺えます。ただ、昨年上位だった「職場ハラスメント対応コース」「企業倫理・コンプライアンス基本コース」といった管理職や全社員向けのテーマについても、順位自体は落ちているものの、受講人数としてはそれぞれ大きく伸長しています。
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<参考データ>
eラーニングに関する参考データとして、JMAMが2019年秋に実施したeラーニング活用実態調査の結果をご紹介します。
■eラーニングの実施状況、利用対象者
eラーニングの実施率は82.8%で、前々回(2015年調査)の82.2%、前回(2017年調査)の79.1%とeラーニングの活用が企業内で定着してきていることがわかっています。eラーニング実施企業では、61.6%が「全社員」を対象に実施し、次いで「管理職(課長・次長クラス)」(18.8%)、「初級管理者(主任・係長クラス)」(17.6%)、「新入社員」(16.1%)と続き、時系列でみると、2017年から「初級管理者」「管理職」「経営幹部」といった管理職や経営層での利用が増えています。
■eラーニングの実施教育テーマ
教育テーマは、調査初回から引き続き「コンプライアンス」が最も高く67.7%、続いて、「個人情報保護、情報セキュリティ」(56.9%)、「メンタルヘルス等」(55.7%)も半数以上の企業で実施しており、昨今の社会状況を反映し、企業倫理やメンタルヘルス等の健康経営に関連したテーマが上位を占めていることがわかります。
時系列でみると、2017年から大きく増えたのは「ダイバーシティ」(7.6ポイント増加)、「マネジメント全般」(7.3ポイント増加)となっており、管理職向けのマネジメントテーマの上昇とともに、多様な働き方への関心が窺える結果となっています。
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【調査概要】
1.調査期間:2019年9月30日~11月22日
2.調査対象:日本国内の主要法人から抽出した企業等の人事・教育担当者
3.調査方法:インターネットを利用したネットリサーチ方式
※実施頻度:2013年度より隔年で実施。今年度で4回目
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【総括】
新入社員研修の時期ということもあり、現時点では「eラーニングライブラリ®」でも新入社員向けのテーマが多く受講されている状況でした。また、参考データ「eラーニング活用実態調査」から、eラーニング実施企業では新入社員に限らず、全社員や管理職の利用が増加傾向であることなどを踏まえて、JMAMでは今後、全社員向けの「健康経営」「コンプライアンス」「個人情報保護」、管理職向けテーマの「ハラスメント防止」「ダイバーシティ」といったテーマを扱うコースについても、受講人数が伸びていくものと予測しています。
【日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)について】
JMAMは現:一般社団法人日本能率協会(JMA)から1991年に分社し、設立されました。通信教育・研修・アセスメント・eラーニングを柱とした人材育成支援事業、能率手帳の新生ブランド『NOLTY』や『PAGEM』を代表とする手帳事業、ビジネス書籍の発行を中心とした出版事業を通じて、時間(とき)と成長のデザインを大切にしながら、自由で豊かな人生を送りたいと願う全ての人に伴走し、その思い描く未来へと導いていきます。 (リンク »)
eラーニングライブラリ® は、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)の登録商標です。
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