楽天メディカル株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長:三木谷 浩史/以下、楽天メディカル)は、同社が製造販売を行う医薬品「アキャルックス(R)点滴静注250mg」(一般名:セツキシマブ サロタロカンナトリウム(遺伝子組換え)/以下、本医薬品)および医療機器レーザ装置「BioBlade(R)レーザシステム」(以下、本医療機器)を用いた、頭頸部アルミノックス治療(光免疫療法)(以下、本治療)について、来春までに100施設以上で提供可能となることをお知らせします。40都道府県の230名以上の治療医1⁾よって本治療を提供いただくにあたり、各施設と連携し迅速に導入準備を進めています。
【医療機関一覧²⁾】
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日本頭頸部外科学会の理事長で、京都府立医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学の教授である平野 滋 先生は次のように述べています。「2021年より、世界に先駆けて日本で『アルミノックス治療』が実用化され、患者さんに本治療を1日でも早くお届けするため、『頭頸部アルミノックス治療運営委員会』を設置して本学会および委員会における運営体制の構築に努めてまいりました。既存の治療とは異なるがん治療法ですので、各施設には、安全性に十分配慮した治療を実施いただいております。それにより、100施設以上への導入の展開が可能となったことと思います。アンメット・メディカル・ニーズの高い頭頸部がんにおいて、今までにない治療選択肢としてより多くの施設で提供可能になることは大変喜ばしいです」
楽天メディカルの代表取締役会長である三木谷 浩史は、次のように述べています。「米国国立がん研究所の小林久隆先生らのがん光免疫療法をもとに開発され、日本で実用化された『アルミノックス治療』は、当初、約20施設で治療提供が開始されました。この全く新しい治療法を医療従事者の皆さんと一緒に育てていく必要があると考え、各施設を順次訪問させていただき、本治療の順調な歩みを感じることができた2年間でした。全国のより多くの頭頸部がん患者さんに、本治療をお届けできるよう、各施設と連携して迅速に治療提供のための体制を整えてまいりました」
本治療は、適正使用による安全性確保を目的として設定された施設要件を満たす医療機関において提供されます。クリニックや医院などの診療所で提供されている光免疫療法は、当社製品を用いた治療ではありません。現在、保険診療で受けられる本治療の適応症は「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部がん」のみです。
本医薬品および本医療機器の承認条件³⁾として、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌の診断及び治療に関する十分な知識・経験のある医師が、治療法についての講習を受け、本治療に関する手技及び同療法に伴う合併症等に関する十分な知識を得た上で、本品が用いられるよう、関連学会と連携の上で必要な措置を講ずることが定められています。これを受け、当社は、本医薬品に係る「医薬品リスク管理計画書」⁴⁾において、「追加のリスク最小化活動」として使用条件(施設要件、医師要件および講習受講)を設けています。
¹⁾ 「治療医」とは、関連学会による後援・指導のもと当社が主催する講習プログラムを修了するなど、本治療の医師要件を満たした医師です。
²⁾ 本一覧は、2022年12月20日時点で掲載の許諾を得た医療機関のみ記載しております (各エリア五十音順)。新たに本治療の実施が可能となり、かつ、掲載許諾を得た医療機関については、順次お知らせする予定です。
³⁾ 承認条件の詳細は、以下の「製品概要」の「承認条件」の欄をご参照ください。
⁴⁾ 「医薬品リスク管理計画」(Risk Management Plan)は、個々の医薬品について安全性上の検討課題を特定し、使用成績調査、市販直後調査等による調査・情報収集や、医療関係者の皆様への追加の情報提供などの医薬品のリスクを低減するための取組みを、医薬品ごとに文書化したものです。
楽天メディカル株式会社について
楽天メディカルは、アルミノックス™プラットフォームと呼ぶ技術基盤を基に、薬剤と光を組み合わせた、がんをはじめとした様々な疾患に対する新しい治療法の開発を行うグローバルバイオテクノロジー企業です。同プラットフォームを基に開発された医薬品・医療機器の前臨床試験では、特定の細胞の速やか、かつ選択的な壊死をもたらすデータが示されています。楽天メディカルは、世界中の一人でも多くの患者さんに、一日でも早く、私たちの革新的な治療法をお届けすることにより「ガン克服。」というミッションの実現を目指しています。米国に、本社と研究開発拠点を構え、日本、台湾、オランダ、スイス、インドの世界6カ国を拠点としています。楽天メディカル株式会社は、楽天メディカル社(米国法人)の日本法人です。詳しくは、 (リンク ») をご覧ください。
アルミノックス™プラットフォームについて
アルミノックス™プラットフォームは、治療技術基盤の名称であり、米国国立がん研究所の小林久隆先生らが開発したがん光免疫療法が基となっています。同プラットフォームは、医薬品、医療機器、医療技術、その他周辺技術を総合的に利用した技術基盤であり、楽天メディカル社は、これに基づき製品や治療法の開発を進めています。アルミノックス™プラットフォームとは、薬剤と光を組み合わせた、がんをはじめとした様々な疾患に対する新しい治療法を開発するための技術基盤です。同プラットフォームを用いた治療は、「薬剤の投与」と「光の照射」の 2 段階で構成されます。薬剤は、光感受性物質 (光に反応する物質) と、キャリア (特定の細胞に選択的に集積する成分) から組成される複合体です。同薬剤を投与し、特定の細胞に選択的に集積させた後、その細胞に特定の光を照射することで光感受性物質を活性化させ、生化学・物理学的プロセスにより、特定の細胞を壊死させ、あるいは、排除します。
頭頸部(とうけいぶ)がんについて
日本では、年間約49,000人*の方が頭頸部がんを発症しています。頭頸部がんとは、頭から鎖骨までの範囲に含まれるがんの総称です(脳と目は除く)。頭頸部は大きく分けて鼻、口腔、咽頭、喉頭といった器官で構成されており、発生部位により、咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)、喉頭がん(声門がん、声門上がん、声門下がん)、鼻腔・副鼻腔がん(上顎洞がんなど)、口腔がん(舌がんなど)、唾液腺がん、甲状腺がんなどの診断名がつきます。この頭頸部と呼ばれる部位には、呼吸や食事など人間が生きるうえで必要な機能、さらには発声、味覚、聴覚など日常生活に重要な機能が集中しています。これらに障害が起きるとQuality of Life (QOL: 生活の質)に影響を及ぼすため、がんを治すための根治性とQOLのバランスを保った治療法が必要とされています。
*厚生労働省健康局がん・疾病対策課 「平成31年全国がん登録 罹患数・率 報告」付表1.罹患数 口唇~その他および部位不明確の口唇、口腔および咽頭(口腔・唾液腺・咽頭)、鼻腔および中耳、副鼻腔、喉頭、甲状腺の合計値 (リンク »)
アキャルックス(R)点滴静注250mgについて
アキャルックス(R)点滴静注250mgは、キメラ型抗ヒト上皮成長因子受容体 (EGFR) モノクローナル抗体 (IgG1) であるセツキシマブと光感受物質である色素IRDye(R) 700DX を結合させた抗体-光感受性物質複合体からなる点滴静注用の注射剤です。アルミノックス™プラットフォームを基に開発された最初の医薬品で、一般名はセツキシマブ サロタロカンナトリウム (遺伝子組換え) です。
BioBlade(R)レーザシステムについて
BioBlade(R)レーザシステムは、アキャルックス(R)点滴静注250mgと組み合わせて使用するレーザ装置です。レーザシステムは、BioBlade(R)レーザ、必要な付属品、ディフューザー及びニードルカテーテルにより構成されます。ディフューザーは、照射を行うための補助器具で、光ファイバーの前方から照射を行う表面照射用のフロンタルディフューザーと、光ファイバーの側面から照射を行う組織内照射用のシリンドリカルディフューザーの2種類があります。ニードルカテーテルは、組織内治療において、シリンドリカルディフューザーを導入するために使用します。
製品概要
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注意事項
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