住友林業株式会社(社長:光吉敏郎、本社:東京都千代田区)施工の「丸山郵便局」が3月10日、第29回千葉県建築文化賞で入賞しました。「丸山郵便局」は日本郵政グループがカーボンニュートラル実現に向けて展開する「+(ぷらす)エコ郵便局」の第1?号店舗です。国内の郵便局として初めてCLT(直交集成板)を活用し、外壁の「焼杉」は地域の方々と共同で製作しています。千葉県建築文化賞はうるおいとやすらぎに満ちた快適なまちづくりの推進を目的とし、本施設は環境に配慮した木造建築と地域との協創が高く評価されました。今年度は50点の応募の中から最優秀賞2点、優秀賞3点、入賞4点の計9点が選出されました。
■建築概要
木造平屋建ての建物はスギ材の CLT※1を壁、スギ・ヒノキのハイブリッドのCLT を屋根に使用。長さ 2m×幅12mの CLT をクレーンで屋根部分に設置しました。厚みはそれぞれ壁 90~150 ㎜、屋根 210 ㎜で、使用した CLT は約 51m3です。壁と天井でCLT を現しとし、木質感あふれる空間を実現。直交積層のため寸法安定性があり、高い耐震性を確保でき断熱性にも優れます。再生可能な資源である木材の活用に加え、太陽光による自家発電設備の導入や地元千葉県産の杉材を「焼杉」※2 として外壁部分に使用するなど、環境への配慮や地産地消に貢献しています。
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大きな庇と焼杉の外壁が印象的な外観 天井や家具にCLTを活用し木質感のある空間に
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※1 クロス・ラミネイティッド・ティンバー(直交集成板)。長い板状の木材を縦横交互に張り合わせた厚型パネル。
※2 焼いた杉板。木の表面を焼き炭化させたもの。その炭化層は防火性・防腐・防蟻効果がある。
<参考>
【2023年3月10日】 千葉県建築文化賞について (リンク »)
■今後の取り組み
住友林業グループは森林経営、木材建材の製造・流通、戸建住宅や中大規模木造建築の請負、不動産開発、バイオマス発電など「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで森林のCO2吸収量を増やし、木材の活用で炭素を長く固定し続けます。当社グループは教育施設や商業施設など非住宅建築分野での木造化・木質化を推進します。木質部材の調達や製造、設計・施工にいたるまで、木の魅力を最大限に活かす建築物を通して付加価値の高い商品、サービスを提供し脱炭素社会の実現に貢献します。
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