国内最大規模の診療データベース(DB)を保有するメディカル・データ・ビジョン株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:岩崎博之、以下「MDV」)は、人工知能(AI)を応用した超聴診器(※1)の研究開発をしているAMI株式会社(鹿児島市、代表取締役CEO:小川晋平、以下「AMI」)と資本業務提携することで基本合意したことをお知らせいたします。MDVの診療DBにAMIの心疾患関連のデータを組み合わせて、よりエビデンスレベル(信頼性)の高いDBを構築し、心疾患の新たな治療法開発などを支援します。
※1 心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聴診器(研究開発中)
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【資本業務提携による価値創出のイメージ】
大動脈弁狭窄症といった心臓弁膜症の診断は心臓超音波(心エコー)検査が中心となっており、疑いのある患者全員に同検査を実施するには、相当のマンパワーが必要で、患者の費用負担が課題となっています。また、心不全の補助診断法には、心臓から分泌されるホルモンの一種であるBNPやNT-pro BNP値を測定する血液検査があり、都度、採血しなくてはならないほか、検査結果を聞くまでに患者は2時間程度待つ必要があり、検査のハードルが高いのが現状です。MDVはこれらの課題解決に超聴診器がカギを握ると信じています。
両社が資本業務提携することで、MDVが医療ビッグデータの二次利用許諾を得ている全国の病院に対して、大動脈弁狭窄症や心不全などの早期発見・治療のためにAMIの超聴診器の活用を後押ししするほか、MDVが保有するDBに、超聴診器で収集する心疾患関連の臨床データを組み合わせて、新たなDBを構築していきます。
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【PHRシステム「カルテコ」】
また、中長期的な展望として超聴診器を一般の人が使えるようにして、MDVが展開するPHR(パーソナルヘルスレコード)システム「カルテコ」(※2)の利用者に積極的に使ってもらえるようにして個人の検査データを集積していくことも計画しています。
※2 カルテコは患者や健康診断の受診者が、自身の診療情報(傷病名、血液検査などの結果、診療中に使われた薬、処方された薬、処置・手術など)や検査画像、健診情報を保管し、スマートフォンなどでいつでもどこでも閲覧できるWEBサービスです。
MDVはオープンアライアンス戦略のもと、昨年5月に株式会社ディー・エヌ・エーと業務提携をし、両社で蓄積してきたデータベースを連携することで国内最大規模の保険者データベースを構築しました。これにより健康保険組合データが上乗せされ、国民健康保険加入者、後期高齢者のデータも加わることで、従来からある病院データに加えて保険者データも国内最大規模に拡大しました。利活用可能なデータベースの実患者数は5月末時点で病院データは4,383万人、保険者データは1,930万人となりました。一方で、カルテコは2015年6月にサービスを開始し、現在、全国で5万人超が利用しています。
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