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他社との連携で「アビームクラウド」を積極展開--アビーム岩澤社長 - (page 2)

大西高弘 (NO BUDGET) 怒賀新也 (編集部)

2014-11-06 07:30

「アビームクラウド」で多くの企業と提携

 個々のユーザーが求めるものはさまざまで、サービスを提供する側の狙いとはずれているケースも出てくる。クラウドプラットフォームも賢く使って、最大限のメリットを引き出す方法論が必要になってくるだろう。そうした方法論を指南、あるいはアドバイスしていくのも、ITコンサルティングファームの役割の1つといえる。

 アビームコンサルティングも、「アビームクラウド」という基幹システムにかかわるクラウドサービスを現在展開中だ。国内外のクラウドサービス企業と提携し、同社のこれまで培ったメソッドを取り入れたテンプレートサービスを展開している。現在15業種に対応したテンプレートを用意しており、また、CRMやSCMといった業務別のサービスも実施している。

 アビームクラウドは、同社が自前でクラウドプラットフォームを構築しているのではなく、顧客ごとに利用するパブリッククラウドを選択し、そのサービス上でテンプレートを利用できるようにするというものだ。現在、不動産や食品・飲料、商社向けのテンプレートサービスを提供している。

 アビームコンサルティングはクラウド関連でさまざまな協業、提携を進めている。IIJ、ソフトバンクテレコムといった国内クラウドサービス企業などはもとより、日本マイクロソフトと戦略的協業も発表している。この協業は、「Microsoft Dynamics CRM」や「Power BI for Office 365」といった各種アプリケーションとアビームコンサルティングのCRM、BIのサービスとを組み合わせたソリューション提供から、「Microsoft Azure」の活用まで幅広いものだ。

 オンプレミスの分野では、SAPをベースとしたコンサルティングに軸足を置いてきたアビームコンサルティングだが、クラウドでのサービスでは違った動きになっていることについて、岩澤氏は次のように語る。

 「オンプレミスの分野では、『どんなアプリケーションでもできます』と言っても、結局はどちら付かずの実力しか発揮できないということから、SAPを中心に腕を磨き、高度な要求にも応えられるようにしている。しかし、クラウドでは是々非々でさまざまな製品、サービスを使いこなし、顧客に最大限のメリットを提供していく方向に進んでいくことになります」

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