Google CloudとVerizon Communicationsは米国時間7月13日、Verizonが顧客エクスペリエンスの向上を目的に、Google Cloudの「Contact Center AI」テクノロジーを試験的に導入すると発表した。今回の動きは、クラウドや人工知能(AI)ツールによって通信業界でのシェアを高めていくというGoogleの大きな計画が進展していることを示している。
GoogleのContact Center AIは2019年11月に一般提供が開始された。このソフトウェアによって、企業は顧客との基本的なやり取りを実現する仮想エージェントを活用できるようになる。このサービスの特長は、自然言語認識を通じたより直感的な顧客支援を実現するというものだ。このため顧客は、Verizonと電話やチャットでやり取りする際、メニューのプロンプトに従って操作したり、オプションを次々と選択するという過程を経ることなく、自らの要望を口にしたり、タイプ入力するだけで済むようになる。
Verizonの顧客が人間との対話を希望した場合、Contact Center AIの「Agent Assist」機能は、Verizonの窓口担当者のために適切な情報を取得するとともに、パーソナライズされた応答を提示することで、リアルタイムの支援を提供できるようになっている。Google Cloudによると、Contact Center AIは自然言語認識技術と、より高速な処理、顧客の洞察や製品情報に対するリアルタイムのアクセスを組み合わせることで、Verizonがより迅速に顧客の要求に答えられるようにするという。
Google Cloudは最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏の下、6つの重要な業界に注力している。また同社は、2020年に通信業界に向けて複数のアプローチを概説してきた。そのなかには「Anthos for Telecom」といった、業界に特化した新たなソリューションも含まれている。
同社は業界固有の製品を拡充している一方、さまざまな業界で利用できるContact Center AIといったツールも手がけている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。