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記事まとめ読み:GIGAスクール
日清食品グループのDX
後編

ビジネス部門によるアプリ開発のリアルボイス内製化とローコード開発で目指した“脱”紙文化

日清食品ホールディングスは、経済産業省と東京証券取引所が選ぶ「DX銘柄2020」「DX注目企業2021」に選出されるなど、ここ数年でデジタルシフトを一気に推し進めている。前編では、日清食品ホールディングス 情報企画部長の成田 敏博氏に、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進におけるトップの強いコミットメントや社内メンバーのIT人材化について話を伺った。後編では、業務効率化やペーパーレス化推進で大きな役割を果たしたサイボウズのローコード業務アプリ開発ツール「kintone(キントーン)」について、中心メンバーにシステム開発内製化の取り組みなど、現場のリアルな声を聞いた。
日清食品ホールディングス 参加メンバー
  • 情報企画部
    ガバナンスチームリーダー
    植松 麻子氏
  • 情報企画部 袴田 美鈴氏
  • 財務経理部 市川 文登氏
  • 食品開発部 小川 直人氏

kintoneによりテレワーク推進や事務処理効率化の道筋が明瞭に

全社的なDX推進の一環としてkintoneが各部署に導入されたと聞きました。当時みなさまはどのような印象をお持ちでしたか?

情報企画部 植松 麻子氏(以下、植松氏):DX推進の方針が社内に展開され、kintoneが導入されたときは、トップから明確な後押しをもらったと感じました。それと同時に絶好のチャンスが巡ってきたと思いました。

 私自身、育児と仕事の両立が難しいと感じていたこともあり、出社せずとも自宅で作業できる環境を整えたいとの思いから、テレワーク導入に伴うペーパーレス化や脱ハンコの推進に真っ先に取り組みました。

情報企画部 袴田 美鈴氏(以下、袴田氏):私も子どもがいるので、かねてからテレワークを推進したいと感じていました。もともと、事前申請すればテレワークができる制度は整っていましたが、いざ全社展開となると社員間でITリテラシーに差があったため、うまく取り組んでいけるか不安な部分もありました。

財務経理部 市川 文登氏(以下、市川氏):私が所属する財務経理部にkintoneを導入したのは、2020年6月頃で、当初は、kintoneで本当にデジタル化が進むのか半信半疑でした。

 ちょうどその頃、コロナ禍でテレワークが全社展開されたのですが、財務経理部には紙とハンコを用いる紙文化が根強く残っていました。ハンコをもらうためだけに承認者の一日の予定を確認し、席にいるわずかな時間を見計らって押しかけることも日常茶飯事でしたので、デジタル化によって業務を効率化していきたい気持ちは強くありました。

食品開発部 小川 直人氏(以下、小川氏):私が所属する食品開発部では、カップヌードルやチキンラーメンなど、各種製品の開発を担当しています。開発室に行き、試作品の味を確かめる必要がありますので、テレワークがしづらい部門だと言えます。

 そのため、なかなかデジタル化が進んでおらず、コミュニケーションの方法もメールやExcelが中心だったため、kintone導入をきっかけとしたDXによって業務負担を減らせるのではないかと期待を抱いていました。

面倒なファイル管理や複雑なワークフローを自らの手で簡略化

実際にkintoneを使ってみた感想をお聞かせください。

情報企画部 袴田氏:kintoneでアプリを作成してみたのですが、ドラッグ&ドロップなど直感的操作できるので、とても受け入れやすく、これなら社内にもすぐ浸透するだろうと感じました。

情報企画部 植松氏:私自身、内部統制に関連した業務も担当していますので、その一環として証跡を取ることが求められています。kintoneは詳細なログを残せますので、まず内部統制関連の証跡をすべてアプリ化して、ペーパーレスを実現しました。そのおかげで、それまでの煩雑な作業から解放されました。

財務経理部 市川氏:業務の中でRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を使ってExcelの申請書の処理を行っていたのですが、この処理にkintoneが使えるのではないかと考えました。

 従来の処理では、ステップごとにExcelファイルを提出してもらう必要があり、関係者が多くなればなるほどその数も膨大になっていきます。ファイル名の付け方も人によってバラバラで、いつ、誰から、どの案件で受け取ったのかを把握できていませんでしたが、アプリ化することによって課題が解消されました。申請書は部門をまたぎ、複雑なワークフローで処理されていたので、アプリ内でシンプルに処理できるようになったことで非常に助かっています。

 今では、kintoneのアプリを自力で開発できるようになりました。財務経理部のほかのメンバーにもレクチャーしたところ、すぐに使いこなせるようになり、アプリを作れる人が増えていきましたね。従来は、小さな修正であっても、知見があるメンバーに依頼する必要があり、作業完了までに時間がかかっていましたが、それが自分たちだけで対応できるようになりました。また、ある業務を改善しようとするときに、まず実際にアプリを試作したうえで、その画面を見せながらメンバーとディスカッションして、改善に繋げていくというアジャイル的な動きが可能になりました。

食品開発部 小川氏:私もファイル管理の煩雑さを改善したいと考えていました。たとえば、マーケティング部門から届く新製品の開発依頼書は、すべてメールにPDFが添付された状態で送られてきました。そのほか関連書類もたくさんあるのですが、ファイル名の命名ルールもなかったため、メールフォルダの中に埋もれてしまうケースもありました。ですが、部署間の書類のやりとりをkintoneアプリで行えるようになったことで、検索や並び替えも簡単にできるようになりました。

 本来、システム立ち上げや機能改善には、かなりの工数が必要になりますが、kintoneならプログラミングの知識がなくてもアプリを作成できるため、ちょっとした思いつきもすぐに自分たちの手で反映することができるので、大変利便性の高いツールだと感じています。

紙文化からの脱却によって社員のストレスが軽減

みなさんすぐに使えるようになりましたか?

情報企画部 植松氏:最初の頃は、各事業部門から操作に関する問い合わせが情報企画部に寄せられることもありました。ただ、今では質問の内容も高度になってきているので、すでに使いこなしている段階に入っているのではないでしょうか。

情報企画部 袴田氏:kintoneは多くの企業で採用されている製品ですので、分からないことがあった場合もネットで検索すると解決策がすぐに見つかり、自己解決することが可能です。そのおかげで、問い合わせ数も導入初期と比べて減ってきています。

kintoneを導入したことで具体的にどのような効果が表れているのでしょうか?

情報企画部 植松氏:紙の利用が多かった部門でペーパーレス化が進んでいます。以前は、ハンコをもらうためだけに出社することもありましたが、kintoneのおかげでその必要がなくなりました。

財務経理部 市川氏:ペーパーレス化や脱ハンコが一気に進み、紙コストの削減や煩雑だったワークフローから脱却することができました。今後は、請求書などの領域もペーパーレス化できればと思っています。

日清食品がkintone でかなえたBefore&After
Before After
決裁書 紙ベースで毎月300件以上を処理
承認時間:20営業日
紙の利用:約 41,800枚/年
承認時間:4.4日へ短縮
紙の利用:0枚/年
各種申請書 紙ベース ほぼ電子化

部門を超えたコミュニケーションを促進し、業務改善を推進

今後はkintoneをどう活用していきたいですか?

食品開発部 小川氏:kintoneは、時間をかけずにアプリを作ることができるので、細かい悩みを解決できる点がすごく魅力です。食品開発部には、まだkintoneを使っていないメンバーがいますので、共通プラットフォームとして浸透していけば、よりスムーズに業務改善が実現していくことでしょう。

財務経理部 市川氏:紙の書類にまとめられていた開発情報をデジタル化することができたので、今後は、従来では難しかったRPAでのデータ連携を実現し、業務の効率化を図っていきたいです。

情報企画部 袴田氏:社内には、まだまだメール文化が根強く残っていますので、複数部門をまたぐワークフローなど、kintoneに情報を集約・蓄積した方が効率的な業務で活用してもらえるように取り組んでいきます。ゆくゆくはkintoneアプリが定型業務を依頼する各部門の窓口になるよう、引き続き現場をサポートしていきます。

情報企画部 植松氏:今後は部門間をまたぐ定型業務の連携にkintoneをより一層活用していきます。まだ導入が済んでいない部門もありますので、まず今期はkintoneの全社展開を目指します。

前編はこちら

提供:サイボウズ株式会社
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