UTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)のトップベンダーであるフォーティネット。その実績の大きさから、中堅中小企業向けに、コストパフォーマンスが高いアプライアンス製品を販売しているというイメージが強いが、その認識はもはや過去のものと言っていい。同社は、UTM/次世代ファイアウォール(NGFW)を軸に、幅広い製品群を揃えた総合的なネットワークセキュリティベンダーへと進化している。
脅威対策を網羅した多角的な製品群を提供
フォーティネットのフラッグシップ製品である「FortiGate(フォーティゲート)」シリーズは、長きにわたって世界でトップシェアを獲得している製品であり、特に日本では運用の容易さが受けてSMB市場を中心に爆発的にヒットしている。ただそれは同社の強みではあるが、あくまで一部に過ぎない。実際はファイアウォールやUTMだけでなく、最新のIT環境への脅威対策を網羅した多角的な製品群を展開している。
フォーティネットの現状について、改めてみておこう。市場シェアでは、すべてのファイアウォール/UTMアプライアンスの出荷数で約30%のシェアを誇っている。また、特許数は680件以上で、これは最も近い競合他社の3倍以上の数字となっている。ソリューションポートフォリオは30種類以上がラインアップされ、社内環境だけでなく、IoTからクラウドまでを保護する。顧客数はグローバルで46万5千社以上となっており、数字面からも世界トップクラスのサイバーセキュリティ企業となっている。