理工系女子大生がIT技術を調査!ビッグデータ編

日立の技術はビッグデータの処理にどう役立っているのですか?

林 玲 さん

林:ここまで、大量データ処理を素早くすることの重要性や処理の方法についてお伺いしたのですが、そこで日立の技術は、どのように使われているんでしょうか。

山口: 日立はこうしたビッグデータの処理について、Cosminexus(コズミネクサス)という製品で対応しています。Cosminexusは、大量データをはじめとする様々な情報の処理を実行するシステムを構築するためのミドルウェア製品です。

加納:さきほど、ビッグデータの処理方法には2種類あると聞きましたけど、それぞれの分野で日立の技術は、どういう特徴があるんですか?

山口:バッチ処理では、並列分散処理をより迅速に行うソリューションとして「グリッドバッチソリューション」を提供しています。このソリューションは当社のテストで、基幹系システムのバッチ処理を最大81倍に高速化しました。1台の高価な高性能サーバでは、2~3時間掛かっていた処理が、400個のCPUを集結させた25台のサーバでは、5分ほどで完了しました。
また、ストリームデータ処理でも日立の技術は存分に活かされています。当社は、長年、金融機関や通信、交通システム、電気・水道・ガスといった社会インフラ関連の大規模システムの分野に携わってきたため、こうした分野では多数の実績を持っていますよ。

加納:ビッグデータ処理で高い能力を持った、バッチ処理とストリームデータ処理……。その両方のソリューションを、それぞれうまく活用できればOKですよね。それには、どうすればいいんですか?

山口 俊朗氏

山口:はい、よくぞ聞いてくれました。日立では、大量データを処理するための先進技術だけでなく、その技術をうまく活用するための支援として、企業などが持っているビッグデータを調査するアセスメントサービスも提供しています。これらの取り組みから、ビッグデータをどう活用するかといったことを提案しお客様と一緒にシステムを開発していければと考えています。

林:総合力でサービスするということですね!

グリッドバッチソリューション

バッチ処理を複数の分散されたサーバで並列的に行う技術を活用した日立が提供するソリューション。通常、バッチ処理は1台の高性能なサーバで行うことが多く、処理能力を上げるにはハードウェア性能を上げることでしか実現できなかった。しかし、このソリューションではコストパフォーマンスが高いサーバを並列化してスケールアウトを実現する。さらに、COBOLなどで開発された既存資産のバッチ業務に対してスムーズに活用ができ、1台のマシンにトラブルが発生しても代替のリソースを自動的に割り当てることも可能で基幹系システムで扱うミッションクリティカルな情報も安全に処理できる。また、統合運用管理「JP1」と連携させることで、管理作業を一元化させることが可能だ。

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ビッグデータって、大きな価値を生み出しそう

加納:いま聞いた「アセスメントサービス」なんですけど、日立が企業のビッグデータの調査を行い、その使い方を提案するというお話ですよね。提案していく……ということは、データを持っている側もなかなか使い方が分からない、というケースも実は結構ある?ということですか?

山口: そこもポイントですね。例えば日立では、GPSデータを発信する数千台の自動車を都市近郊で走らせ、リアルタイムで道路状況を把握するという実験を実施しました。この実験ですが、もともとは走らせた後、データを蓄積しそれを分析することで道路拡張などの計画を立てていたのです。渋滞の状況などが分かりますから、優先的にどこの道路を拡張すればいいのかといったことが計画できるわけですね。しかし、そのGPSのデータをリアルタイムに近い形で分析できれば、詳細で鮮度の高い交通情報を発信することができるのです。このように、日立の技術を使って既存のビッグデータを新しい情報に変え、価値を生み出し、新しい社会サービスを提供できるようになるのです。

加納 舞 さん

加納:使い方を変えると大きな価値を生み出すのが、ビッグデータ!まだまだ眠っていそうですね。

山口:日立のグリッドバッチやストリーム処理技術がいろいろなサービスを生み出すことは、ここまでにいろいろとお話をしてきました。しかし、データの所有者であるお客さま自身がその潜在的な価値に気付いていないこともあります。夜間の数時間を使ってバッチ処理をし、翌日、翌々日に会議で売上データの分析結果をもとに戦略を立てている、それで十分だとお考えになっているケースもあります。しかし、日立の技術を説明し劇的に処理時間が短くなれば、「毎日、1時間おきに正確なデータを持って具体的な策を講じることができる。ビジネスが変わるぞ!!」という発想を持っていただけるようになります。

林:いまは「情報爆発時代」ともいわれてるそうですが、そういう時代に対処していくためには、確かな技術力が必要ですね!

山口:ビッグデータを単に処理するというだけではお客さまのニーズに応えられないし、新しいサービスを生み出し続けることは不可能なんです。新しい分析の切り口を試してみたいとか、別々のビッグデータをうまく統合してビジネスに役立てたいといったニーズに素早く対応できるミドルウェア基盤がなければ時代の変化に対応できなくなります。日立のCosminexusは変化に柔軟に、迅速に対応するために、これからも新しい技術を取り入れていきます。Cosminexusが、もっと企業や社会の役に立てるよう進化させていくことがわれわれの目標です。

加納・林:ありがとうございました!

大量データ分散処理アセスメントサービス

ユーザーのシステム企画や検証フェーズにおいて、大量データ分散処理に関するコンサルティングやクラウド環境を用いた実証実験の支援を行い、適切なシステム形態に導くサービス。Hadoopの将来適用に向けた技術的検証や、日立オープンミドルウェア製品による高速で高信頼な大量データ分散処理システム構築の目処を立てるのに役立つ。日立の豊富なノウハウを自社システムに短期間で生かすことができるこのサービスは、「そもそもデータの活用方法が分からない」というユーザーから、「分析モデルは分かっているが適切な処理が分からない」、「システムの実績評価をしたいが環境がない」というユーザーまで幅広いニーズに応える。

>> 詳しい内容はホワイトペーパーで

調査を終えて

加納 舞 さん

日立の取り組みを聞いていて感じたことは、「人や社会に役立つことを最大の目標にしているんだな」ということです。大きな会社というとどこか実像がつかめない印象がありましたが、今日の取材でほんの一部かもしれませんが、日立がめざすものに共感できたような気がします。ビッグデータの処理技術がどんどん進んで、もっと便利な社会になることで、わたしたちの自由に使える時間が増えていき、生活そのものが良い方向に変わっていくのだなと思いました。
(加納 舞さん 東京大学工学部4年)

林 玲 さん

日立というと家電製品のメーカーというイメージが強かったのですが、ITの分野でもすごく実力を持っているのだなと驚きました。しかも、社会に役立つ新しいサービスづくりに貢献しているとお聞きしてすっかり取材前のイメージが変わってしまいました。社会インフラを支えるシステムを以前から作ってきたということで、わたしたちの生活に直接結びつくサービスをどんどん作っている会社なんですね。身近な存在という印象がより強くなった気がします。
(林 玲さん 慶應義塾大学理工学部3年 )

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提供:株式会社 日立製作所 ソフトウェア事業部
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