さまざまな業種で導入が進む
KingstonのセキュリティUSBメモリは、こうした独自機能・性能により、多くの引き合いがあるという。もともとKingstonは、政府や教育機関、金融機関などのユーザーが多いというが、セキュリティUSBメモリについては幅広い業種・業界から依頼があるという。「例えば医療業界では、ソフトウェアをパソコンにインストールできないことがほとんどです。そのため、ソフトウェアが必要な暗号化USBメモリを使うことができません。Kingstonは暗号化・復号がUSBメモリ内で完結するので使うことができ、データを移動する際のリスクも減らせます」(宮崎氏)。
他の事例を聞くと、学校では最近、レポートをUSBメモリで提出させるケースが多い。しかし、学校ではWindowsパソコンを使うのが一般的である反面、学生はMacが多い。KingstonのセキュリティのUSBメモリはWindowsとMacの双方に対応(Type-C非対応)するので、OSの違いを意識することなく使用でき、セキュリティレベルも向上できる。また建設会社では、建築現場はプレハブでインターネット接続もない環境で設計図などを見る必要があるので、USBメモリが有効。その際にもデータを安全に運ぶことができるし、雨に濡れたり水たまりに落としたりしても安心だ。
さらには、オフラインの機器を扱うことの多い計測機器メーカー、インフラ構築やメンテナンス時にセキュリティの担保が必要なSI会社など、需要は高いという。実際にユーザーのほとんどが法人であり、Amazonなどで購入するケースも多いという。「最無料でセキュリティUSBメモリを3週間貸し出す『フリートライアル』を実施したところ、それをきっかけに導入していただくことも増えています」と宮崎氏は言う。
現在、日本は駐在という形であるが、Kingstonとしても日本市場は非常に重視しており、今回のように展示会にも積極的に出展していくという。「特に日本の企業はまだまだUSBメモリの活用に慎重なところがあるので、より安全な使い方の提案をしていきたい」と宮崎氏は語ってくれた。