「ちょっと試してみる」感覚でスタートできるDR対策
-「ニフティクラウド DRサービス」のメリットを最も享受できるのは、どのようなユーザーなのでしょうか。
向平今回、VM単位での課金体系をとっていることもあり、非常に小規模からの利用が可能です。ですので、企業規模や業種などは特に限定されないと考えています。
中小規模の企業で、仮想化し、集約したシステムに対して、バックアップが十分に行われていないといった場合には、すぐにでも使っていただけると思います。また、例えば、極めて高い可用性を求められるシステムを持っている企業であれば、それについては二重化や冗長化などの強固な対策が行われているかもしれません。しかし、それ以外の一部のシステムに対して十分なDR対策ができていないという状況であれば、それらについては「ニフティクラウド DRサービス」を使うといった選択肢もあると思います。
一般的に、これまでのDR対策は、事前にコストを考慮しながら綿密に設計をして、その後で大規模に導入するといったプロセスがとられてきたと思うのですが、「ニフティクラウド DRサービス」は、コスト面でも、その仕組み的にも「とりあえず試してみる」ことが可能です。もちろん、試してみて不満があれば、すぐに解約することもできます。パブリッククラウドならではの柔軟性を生かしつつ、必要だと思いつつも手をつけられていなかった、システムの「DR対策」「BCP対応」を行いたいと考えている企業に、広く利用していただきたいと考えています。
-「ニフティクラウド DRサービス」について、現在計画されている今後の展開はどのようなものですか。
向平近日中に、DRサービス上にバックアップしているVMを、オンプレミスに戻すだけではなく、ニフティクラウドのIaaS上にリストアして、そのまま本番環境として稼働できる仕組みを実装する予定です。これが実現すると、現在、企業がオンプレミスで動かしているシステムを、容易にクラウド上に移設し、ハイブリッドクラウド環境に移行していくといったことも可能になります。

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また、ニフティクラウドでは、東日本と西日本にそれぞれリージョン(データセンター)を持っています。DRサービスについては、スタート時点では西日本リージョンで提供を開始していますが、将来的にこれを東日本リージョンでも提供できるようにする計画です。これによって、西日本、東日本のリージョンをユーザー側で選択したり、両リージョン間でほぼ全自動で同期を取ったりといったことも可能になります。
ニフティクラウドでは、今度もVMwareとの関係を深めつつ、ユーザーにとってのメリットが大きいサービスを展開していきたいと考えています。