既存データを活用した身近なところからDXデザインシンキングから始める
NTTデータ グローバルソリューションズのアプローチ

 この会社では、経費精算にSAP Concurを利用しており、紙の領収書をスマートフォンなどで撮影して活用し、紙の請求書は廃棄するという方法をとっていた。撮影された領収書が正しいかどうかのチェックは海外にアウトソースし、サインがきちんと施されているのか、必要な範囲が写っているかなど領収書が適切に撮影されているのかをチェックしていた。しかし、アウトソース先が海外だったこともあり、e-文書法の要件に適合しない画像でもOKと判断することも多かった。後日要件を満たしていないことが判明しても、本人が紙の領収書は既に廃棄しているため、確認しようにもできなかった。

 「この課題に対して、NTTデータGSLとデザインシンキングワークショップを実施してディスカッションすることで解決の道筋をクリアにしました。PoCを経ることなく、開発しながら完成度を高めていくという手法を採りました」(坂井氏)

 具体的には、NTTデータGSLのAI活用ソリューション「aidoneo®-DX」を使って、領収書画像をディープラーニングにより学習し、e-文書法要件や各社のルールに適合する領収書かどうかを瞬時に判断するAIエンジンを開発。AIが領収書の画像を自動チェックし、登録が必要・可能な項目をOCRで自動入力した後、領収書画像を含む経費データをConcurへ登録するというアプリケーションを完成させた。

 「このアプリケーションによって業務効率が上り、社員満足度の向上にもつながっています。DXといっても大げさに考えず、AIなどで自動化することで時間を有効活用して創造的な活動に振り向けるようにすることから考えてみてはどうでしょう」(坂井氏)

SAP HANA CloudとAIを活用した「蓄積データの活用(Data Utilization)」

 一方、「蓄積データの活用(Data Utilization)」についてだが、SAPソリューションを導入している企業でさえ、そこに蓄積しているデータを高度に分析している企業は、現段階ではそう多くはないだろう。

  NTTデータGSLでは、クラウドサービスのSAP HANA CloudとAI活用ソリューション「aidoneo®- DU」を利用した高度な分析を支援する。その事例として挙げられるのが、SAP HANA Cloudへの移行を機に、SAP Analytics Cloudによる先進的な分析を可能にした大手製造業のケースだ。

 SAP HANAはインメモリデータベースによる高速処理が特徴であるが、従来のオンプレミスでの構築では、サイジングなどを慎重に行う必要があり、データが増えた場合にはスケールアップやスケールアウトで対応する必要があった。

 これに対し、クラウドサービスのSAP HANA Cloudを利用することで、データの増加にも容易に対応できるとともに、各種データソースとの連携も行いやすくなった。より柔軟に運用することが可能になり、データ活用業務そのものを改革、ビジネスユーザーが自らデータの予測分析ができる環境を整えた。加えて、クラウド化による継続的な先進技術の活用やメンテナンスコストの削減といった効果も手に入れた。

 「クラウド版のSAPソリューションを利用することで、データレイクにデータを入れることも容易に行うことができます。我々の強みは、これまで長くERPを中心としたSAPソリューションに関わってきたこと。構造化された業務データの中心であるSAPソリューションを基点として、こんなことができそうだと発想できることです」(坂井氏)

 どうやってDXやデータ活用を進めていくかを考えているなら、NTTデータGSLのデザインシンキングワークショップを通じて、まずは身近な課題を選びだし、クイックに、そしてライトに解決を目指すところから始めてみてはいかがだろうか。

提供:株式会社NTTデータ グローバルソリューションズ
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2022年3月31日
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