関心高まる「OpenStack」によるNFVプラットフォーム-その基盤としてレッドハットを選ぶべき理由

「NFVエッジコンピューティング」はIoTビジネスに変革を起こす

 NFVによって、従来のビジネスモデルからの革新が期待できる分野のひとつはIoT(Internet of Things)だという。

 これまで、IoTの一般的なサービスでは、端末が収集したデータをクラウド/データセンター上に集約し、そこですべての処理とデータの蓄積を行う形がとられていた。ただ、この方法ではクラウド/データセンター側に掛かる負荷が高くなり、ビジネスの拡大に合わせたシステムの拡張にあたっても、膨大なコストがかかるという課題があった。

 この問題を解決する方法として注目されるのが、NFVによる「エッジコンピューティング」である。エッジコンピューティングでは、デバイスとクラウド間のユーザ近くにエッジサーバを分散させて一時処理としてリアルタイムにIoT連携制御処理を行う。そして、バックエンドのクラウド/データセンター側では、比較的静的な分析処理や最終的なデータ蓄積を行う。処理内容によって「エッジコンピューティング」と「クラウドコンピューティング」で役割を分担し、必要となるコンピューティングリソースを分散させるというわけだ。

IoT 3-Tier モデル での NFVエッジコンピューティング IoT 3-Tier モデル での NFVエッジコンピューティング
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 エッジコンピューティングのメリットのひとつは、ユーザ近くでのリアルタイム処理であり、ネットワーク機能仮想化及びクラウド技術を組み合わせたNFVの特長を生かせば、エッジ部分での必要なリソースをスケールアウトしたり、縮退させたりといった作業を柔軟に行える。新たなビジネスを立ち上げ、展開していくにあたって、Nシステム構築、拡張の柔軟性、アプリケーション配備の迅速さは大きな優位性となる。

 IoT分野において、エッジコンピューティングを活用した新たなサービスの芽は既に生まれている。レッドハットのパートナーであり、組み込み開発分野で多くの実績を持つグレープシステムでは、JBossミドルウエアを含むレッドハットの製品群とクラウドサービスを活用したソリューションを発表した。これは、スマートハウス分野における機器制御の標準通信プロトコルである「ECHONET Lite」と、IoT、M2M分野での通信に使われるプロトコルである「MQTT」との変換を行うソリューションだ。プロトコル変換や複合イベント処理を高速に行う仕組みを持っている。

グレープシステムIoT ユースケース MQTT変換GWソリューション グレープシステムIoT ユースケース MQTT変換GWソリューション
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 「この事例のように、NFVエッジコンピューティングを活用した新たなビジネスが、今後数多く生まれるでしょう。エッジ部分のスケーリングにあたっては、ネットワークパートナーとの協業が非常に重要になります。Red Hat OpenStack PlatformをNFVプラットフォームとして採用していただくことで、OSSのメリットを生かしながら、各ベンダーが持っているキャリアグレードのソリューションを利用できる、新たなサービスの展開基盤としていくことができます」(杉山氏)

 レッドハットでは、「エッジ」と、バックエンドとなる「クラウド」の双方に向けたシステムスタックと、サービス展開のノウハウを持つ。この強みは「NFVエッジコンピューティング」の環境においても十分に生かされるはずだ。

「アップストリーム・ファースト」による将来性と安心感

 レッドハットは、エンタープライズLinux分野において「アップストリーム・ファースト」の文化を守り続けてきた。企業としてOSSに追加した機能や修正したコードを、元のプロジェクトに還元し「標準」として確立していくプロセスをとることで、将来的なバージョンアップにおいても、その基盤上に築かれた資産を守っていくことが可能になる。この「標準」としての安心感が、企業がビジネスにおいてレッドハットを選択すべき大きな理由のひとつだ。

田中勝幸氏
パートナーアライアンス営業統括本部Embeddedマネージャーの田中勝幸氏

 「商用OSSプロダクトを採用する際に、レッドハットはコミュニティとの結びつきが極めて強いという点を考慮してほしい。アップストリーム・ファーストの取り組みは今後も続いていく。Red Hat OpenStack PlatformのNFV領域においても、さまざまなネットワーク分野のパートナーとの強力な連携のもとで、今後の変革に責任を持って貢献していく」(パートナーアライアンス営業統括本部Embeddedマネージャーの田中勝幸氏)

 レッドハットは、2016年2月22日からスペインのバルセロナで開催される通信業界のカンファレンスおよび展示会イベント「Mobile World Congress」に出展。Red Hat OpenStack Platformを核とした「NFVエッジコンピューティング」や、そのIoT分野での活用に関して広く訴求する計画という。

提供:レッドハット株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2016年8月31日
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