デジタルビジネスの勝者になるためのITインフラとは?

2017年9月13日、ZDNet Japan 次世代ITインフラセミナー「『攻めの情シス』『ビジネスモデルと表裏一体のIT基盤』--言葉だけでなく具現化した企業が体験を語る!!」が開催された。同セミナーでヴイエムウェアのマーケティング本部 チーフストラテジスト 高橋 洋介氏が行った講演「デジタルビジネスの勝者になるためのITインフラ」の内容をレポートする。

デジタル時代に最適なITプラットフォームの要件

 ビジネスのデジタル化があらゆる産業で進んでいる。製造業におけるIoTや金融におけるFinTechをはじめ、医療でのモバイルヘルス、エネルギー業でのスマートグリッド、教育におけるオープンオンライン教育など、ビジネスモデル自体が大きく変化している。

高橋洋介氏
ヴイエムウェア
マーケティング本部
チーフストラテジスト
高橋洋介氏

 高橋氏はまず、そうした最近の動向を振り返りながら「デジタルビジネスの成功のためには欠かせない3つの要素がある」と指摘した。1つめは、顧客の目線を意識した「オムニチャネル」の販売経路。リアル店舗での対面だけでなく、モバイルやコンテンツを使った非対面のチャネルを整えていくことだ。2つめは「Try & Error」のアプローチ。アジャイル開発や継続的インテグレーションなどを活用し、思いついたら即実行できるようにする。そして3つめは、ビジネスニーズに即時に対応できるITシステム基盤だ。スピードに加え、柔軟性が高く、高い堅牢性も求められる。

 次に高橋氏は、企業がデジタルトランスフォーメーションによって得られる効果として、「ビジネスの俊敏性と革新」「シンプルでセキュアなモバイル活用」「企業ブランドと社会的信頼の保護」の3つを挙げ、「こうした成果を得るためには、戦略的なIT施策を優先的に実行していくことが大きなポイント」と述べた。

 優先的に実行すべきIT施策とは、「データセンターのモダナイゼーション」「パブリッククラウドとの連携」「デジタルワークスペースの実現」「セキュリティの変革」の4つだ。例えば、データセンターについては「俊敏、シンプル、コスト高効率であることが求められるため、標準化、モジュール化、拡張性の確保、可用性の確保、低コスト化に取り組む」ことが重要になる。

 そのうえで高橋氏は、「ヴイエムウェアでは、デジタルトランスフォーメーションに向けたITインフラ基盤としてSoftware-Defined Data Center(SDDC)の構築を推進しています。SDDCは、サーバ、ネットワーク、ストレージを仮想化し、それらを統合管理することができるデジタル時代に最適なITプラットフォームです」と強調した。

 SDDCを構成するのは、サーバ仮想化を担う「VMware vSphere」、ネットワーク仮想化を担う「VMware NSX」、ストレージ仮想化を担う「VMware vSAN」、それらを統合管理する「VMware vRealize Suite」だ。vRealizeは、統合運用だけでなく、分析、監視、自動化などの機能も提供する。

クラウド連携、デジタルワークスペース、セキュリティにも対応

 デジタルトランスフォーメーションは、データセンターの取り組みだけで実現するわけではない。だが高橋氏は「現在、ほとんどの本番アプリケーションはオンプレミスで実行されており、パブリッククラウドで実行されているものはごくわずかです。しかし、音声アシスタントやAR/VRなど、アプリケーションのイノベーションは急速に進んでいます。それを見越して環境を整えることが求められています」と話す。

 そこで重要になるのが、従来型アプリとモダンなクラウドネイティブアプリの共存だ。VMwareでは、SDDC内でコンテナプラットフォーム「VMware Integrated Containers」や「Pivotal Container Service」、共通管理フレームワーク「VMware Integrated OpenStack」を提供。アジャイル開発やDevOpsのアプローチを導入しやすくしている。

 また、既存のパブリッククラウドとの連携についても、ハイブリッドクラウドを実現するための最適なアーキテクチャとして「VMware Cross-Cloud Architecture」を提唱し、それを実現するための具体的なコンポーネントとして「VMware Cloud Foundation」や、Amazon Web Servicesと連携したクラウドサービス「VMware Cloud on AWS」、VMwareのさまざまな機能をクラウド化した「VMware Cloud Services」などを提供している。

 なかでもVMware Cloud on AWSは、ベアメタルのEC2上にVMwareのフルスタックな製品を実装し、ネイティブなAWSサービスと連携しながら、VMwareが販売/サポートするというユニークなサービスとなっている。

 また、VMware Cloud Servicesでは、複数クラウドにネットワーク機能を提供する「NSX Cloud」や使用状況や使用率を分析する「Discovery」、セキュリティ製品「AppDefense」などが提供される。

 ヴイエムウェアはこのほかにも、デジタルワークスペースを実現するための「Workspace ONE」やセキュリティの変革を推進するためのVMware NSXなど、デジタル時代に求められる要素とIT施策を広くカバーしている。高橋氏は、「ヴイエムウェアのソリューションが企業のデジタルトランスフォーメーションを支えます」と話し、講演を締めくくった。

提供:ヴイエムウェア株式会社 | ソフトバンク コマース&サービス株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2018年3月31日
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