ビジネスモデルと表裏一体のIT基盤--日本パレットレンタル、サトーの先進事例

2017年9月13日、ZDNet Japan 次世代ITインフラセミナー「『攻めの情シス』『ビジネスモデルと表裏一体のIT基盤』--言葉だけでなく具現化した企業が体験を語る!!」が開催された。日本パレットレンタルの黒岩暁氏と、サトーの北村久嗣氏が登壇し、コアビジネスを支えるITインフラ基盤の構築・運用の事例を紹介した。また、ヴイエムウェアの高橋氏はデジタルビジネスで成功するためのITインフラ基盤を解説した。

日本パレットレンタルのビジネスを支えるITインフラ基盤

 ビジネスとITが表裏一体となるなか、ITインフラ基盤をいかに活用するかが、ビジネスの成否を握るようになってきた。基調講演に登壇した日本パレットレンタル株式会社(JPR) ICTサポート部ICTサービスグループ グループ長の黒岩暁氏は「AI、IoT、クラウド--時代の変化に対応する次世代企業ITインフラのつくり方」と題し、同社の取り組みを披露した。

黒岩暁氏
日本パレットレンタル株式会社
ICTサポート部ICTサービスグループ
グループ長 黒岩暁氏

 JPRは、流通関連企業が倉庫や店舗で用いるパレットのレンタルサービスを展開する創業46年の老舗企業だ。全国約70カ所のデポから年間延べ約4000万枚のパレットを貸し出しており、創業以来、標準化と共同利用を推進し、物流効率化に欠かせない社会インフラとして機能している。デジタル技術の活用も早く、1979年にはパレット管理をコンピュータ化し、2000年代初頭から、在庫管理システムのWeb化や、RFIDを活用した個体管理に取り組んできた。今では、顧客が所有する物流資材の管理システムとしてクラウドで提供している。

 「例えば、店舗納品用カートラック(台車)をRFIDで個体管理されているお客様では、在庫の可視化率が99.6%に高まり、紛失による無駄なコストを抑制できるようになりました。また、四半期ごとの棚卸しが不要になるなどの成果が出ています。当社にとって、ITは新たな収益の柱であり、提案内容によってはITベンダーと競合するケースも増えてきました」(黒岩氏)

 同社が競争力確保のためにシステム面から力を入れて取り組んでいるのが「セルフサービス化」「作業の自動化」「自社内でのコントロール」等によるサービスデプロイの迅速化だ。開発者が簡単にインフラ環境を構築できるようクラウド基盤でセルフサービスポータルを提供。手順をコード化し、構成管理ツールなどを使って、プログラムで基盤を自動構築・運用できるようにした。

ソフトウェアデファインド技術とクラウドAPIがポイント

 黒岩氏は自動化のポイントについて「日常業務を効率化することからスタートし、エンジニアの余剰時間を生みだします。ポジティブなサイクルを作ることで自動化が加速します」と話す。例えば、サーバの自動設定をはじめ、ロードバランサやファイアウォール、DNSを自動構成し、アプリ開発者が自分自身でサービスを公開することもできる。バックアップは全自動で、セキュリティパッチ更新もサービス化され、パッチの一括適用が可能だ。

 品質とスピードを両立させるために、サーバの自動監視や障害に対する未然防止対策も強化している。監視では、コンシューマ向けツールやOSSも積極的に活用し、監視ツール「Zabbix」からの通知を連携ツール「IFTTT」と連携し、そこからスマート照明「Hue」の点灯、クラウド電話「Twilio」からの電話通知、スマート時計「LaMetric Time」への通知なども行っている。

 「IT部門は、外注先の管理が仕事になりがち。作業を内製化し、モノを作り出す力を取り戻そうとしています。手順書による単純作業の繰り返しではなく、より生産性の高い仕事に回帰することで、エンジニアのやりがいを生み、創造マインドを醸成しています」(黒岩氏)

 こうした取り組みを支えるためにITインフラ基盤には、仮想ネットワークや仮想デスクトップ、マルチテナント型のプライベートクラウド基盤、コンテナなどの技術を最大限に活用している。各サービスはAPIで連携しており、プログラムで柔軟に構成を変更することができる。

 黒岩氏は「デジタル化時代には、堅牢性に加え迅速なサービス提供が求められます。サービス提供のエンジンはIT基盤です。新しい技術を積極的に活用できる組織づくりとともに、変革に取り組んでいきます」と意気込みを語った。

提供:ヴイエムウェア株式会社 | ソフトバンク コマース&サービス株式会社
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