ZDNet Japn Summit 2019 講演レポート

ヤプリ
BtoBでもアプリ活用!業務効率向上を支える
クラウド型アプリ開発プラットフォーム「Yappli」の優位性

 スマートフォン・アプリをビジネスに活用しようという企業が増えている。クラウド型アプリ開発プラットフォーム「Yappli」を提供するヤプリの執行役員CCOを務める金子洋平氏は、2019年10月17日に開催された「ZDNet Japan Summit 2019」で「SaaSモデルで勝ち抜く次世代のモバイル活用方法とは」と題して講演。スマートフォン・アプリをビジネスに活用するメリットと、実際にBtoBシーンでアプリを活用して成果を収めた事例を紹介するとともに、Yappliが提供する機能の特徴と優位性をアピールした。

ヤプリ
執行役員CCO(Chief Communication Officer)
エバンジェリスト
金子洋平氏
ヤプリ
執行役員CCO(Chief Communication Officer)
エバンジェリスト
金子洋平氏

本格化するモバイル・アプリのビジネス利用

 スマートフォン向けアプリの市場は、黎明期からゲーム主導で拡大を続けてきたが、近年はビジネス向けを含む非ゲーム系のアプリの割合が増加しつつある。総務省の情報通信白書(平成28年版)によると、非ゲーム・アプリのダウンロード数は2014年に168億回を記録し、ゲーム・アプリの166億回を初めて上回った。非ゲーム・アプリはその後も増加の勢いが衰えず、2019年にはゲーム・アプリの249億回に対して、311億回に増加すると予想されている。

 一方、MMD研究所が2017年に行った国内調査によると、勤務先で利用している個人所有のデバイスは、ノートパソコンの20.4%に比べてスマートフォンが62%と大きく上回っている。この現状について、金子氏は「働き方改革の機運の高まりもあり、企業においてはプライベートの端末を業務時間中に自由に使える環境が整いつつある」と分析する。

 また、スマートフォンを利用する環境も変化しつつある。ニールセンデジタルが2018年3月に公表した国内調査結果を見ると、アプリとブラウザの利用時間(1日1人当たり)はアプリが85%を占め、ブラウザの15%を大きく引き離している。金子氏は、「これまでWebページが提供してきた機能を洗練してアプリ化するケースが増えているのは明らかだ。すでに自分の目的にあったアプリを利用することが当たり前の時代に入っている」と指摘する。

アプリの強みは「手軽」「シンプル」「速い」

 では、スマートフォン・アプリをビジネスに活用するメリットとは何なのか。それについて金子氏は、「手軽」「シンプル」「速い」の3つに集約できると力説した。まず「手軽」に関しては、アプリであれば、ホーム画面からワンタッチで簡単にアクセスすることが可能で、ログイン機能と限定配信によりセキュリティについてもきちんと確保することができるというメリットがある。

 「シンプル」に関しては、アプリであれば、レイアウトの自由度も高く、スマートフォンに最適化された見やすいデザインで自社ブランドを訴求することができる。また、商品カタログやお知らせなどの情報をそこに集約でき、利用者は必要な情報を容易に見つけることが可能だ。

 そして「速い」に関しては、アプリであれば、プッシュ通知の機能を使ってリアルタイムに情報配信することが可能で、チャット機能を使えば不明点を容易に問い合わせることができる。

 アプリのビジネス活用の場面で、金子氏がとりわけ大きなメリットを生み出せると期待するのが「プッシュ通知」の機能だ。スマートフォンの普及によってコミュニケーション手段が多様化し、メールの開封率が低下するなか、スマートフォンの通知機能を利用してメッセージを配信するプッシュ通知をアプリに組み込めば、業務に必要な最新の情報をユーザーのスマートフォンのホーム画面上に的確に配信することができる。

BtoBでのアプリ活用で業務効率化を実現

 スマートフォン・アプリを実際にビジネスシーンでどのように活用すれば、高い効果を得ることができるのか。金子氏はBtoBの環境でアプリを導入して成果を上げている4つの事例を紹介した。

【事例1】ダスキン

 マットやモップのレンタル事業を手掛けるダスキンの訪販グループは、フランチャイズ加盟店向けの情報共有アプリ「ダスキンCOMPASS」をYappliで開発・運用している。同グループは、加盟店向けの会議を4週間に一度開催していたが、アプリの提供によって会議を廃止することで年間数千万円のコスト削減に成功した。ダスキンCOMPASSでは、プッシュ通知で活動報告を行い、動画で営業ノウハウを共有、販売カタログを電子書籍で配信することができる。動画を使って営業方法や先行事例を共有することで、加盟店の訪問スタッフの作業効率を向上させた。また、動画配信数などの情報も人事評価などに活用し始めている。

【事例2】ホーユー

 美容サロンの美容師向けの商品を提供するホーユーのプロフェッショナルカンパニーでは、美容師に利用を限定したBtoBベースの「hoyu Professional」アプリをYappliで開発・運用している。そもそも薬剤を使って人の頭髪に触る美容師の作業を紹介する動画などの情報は、安全上の配慮から、安易に一般公開することができなかった。そのため、情報共有の範囲をきちんと制限できるBtoBアプリを使って、美容師との安全な情報共有を実現している。動画を活用することで、美容師は時間に関係なく技術を磨くことが可能になった。また、情報の提供量や更新の制限がなくなったことで、カラーカタログなどの印刷コストも大幅に削減できた。

【事例3】エクシング

 業務用通信カラオケ「JOYSOUND」を企画・開発するエクシングの品質保証部では、JOYSOUNDの機器を導入しているカラオケボックス向けの情報提供アプリをYappliで開発・運用している。このアプリを使えば、製品の型番からマニュアルを検索して表示することや、適合するマイクの詳細を調べることなどが可能になる。これにより、アプリを導入してわずか3ヵ月でコールセンターの入電数を15%削減することに成功した。

【事例4】NEC

 NECは、国内外のビジネストレンドや注目の新技術を紹介する企業向けメディア「wisdom」を運営し、Webサイトとアプリでコンテンツを配信している。アプリについては、これまで自社で開発していたが、それをYappliベースのアプリにリプレースした。その理由は、スマートフォンのアップデートに対応するメンテナンスに膨大な工数がかかるから。Yappliの導入により、アプリの運用工数を大幅に削減し、同社はコンテンツの作成や運用に専念することができるようになった。

プログラミングなしで自社アプリを開発できるYappli

 では、ビジネス向けのスマートフォン・アプリを簡単に開発・運用できるYappliとはどのようなものなのか。アプリ開発というと、これまではスクラッチ開発が普通で、アプリごとに要件定義から始めて、関係部署との打ち合わせを繰り返しながら開発を進めていた。しかし、このやり方では、開発に膨大なコストと時間がかかり、メンテナンスにも別途費用を必要としていた。

 Yappliの場合は、月額の費用だけでアプリの開発から運用までをカバーするSaaS型のサブスクリプションモデルを採用しており、開発が容易なだけでなく、利用者はスマートフォンのアップデートを気にすることなくアプリの運用に専念することができる。

 Yappliの特徴をまとめると次のようになる。1つめは、プログラミングの知識をまったく必要とせず、だれでもすぐに開発と運用を開始できること。2つめは、インターネット環境とPCさえあれば、どこからでも簡単に運用できること。そして3つめは、頻繁に行われるスマートフォンOSのアップデートにプラットフォームが先行して対応するため、利用者はインフラ部分を意識する必要がないことだ。

 スマートフォンの環境は、毎年新しい機種が投入され、新たな技術や機能が次々と搭載されるなど目まぐるしく変化している。「Yappliは現在、300社以上の企業に400個以上のアプリを提供しているが、今後もプラットフォーム自体に新たな機能を追加し、企業顧客のアプリの開発・運用を支援する。また、アプリのリリース後にカスタマーサクセス部がフォローする体制もさらに強化していく」と、金子氏は今後の展望を語った。

Yappliはプログラミングの知識が不要で、すぐに開発と運用を開始できる
Yappliはプログラミングの知識が不要で、すぐに開発と運用を開始できる
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