現在、多くの企業や教育機関、医療機関、自治体などでは、遠隔地からのネットワークの利用やIP電話、コラボレーションツールなどの普及が拡大しており、音声やデータ、アプリケーションといった様々なコンテンツを単一網上で提供するネットワークのコンバージェンス(融合)が始まっています。また、あらゆる規模の企業や組織が、ERP、SCM、CRMに代表されるアプリケーションソフトを導入しており、それらのミッション・クリティカルなデータを遅延や停止させることなく稼動させる冗長性の高いネットワークが必要となっています。一方、本年4月から個人情報保護法が施行され、機密情報への不正アクセスや情報漏洩を防ぐ堅牢で高いセキュリティー機能がネットワークに求められています。
このたびの新製品「Nortel Ethernet Routing Switch 8600 Rモジュールシリーズ」では、ノーテルの独自技術である「SMLT」注2と「R-SMLT」注3を10ギガネットワーク上で利用することができるようになり、大容量のネットワークを高い冗長性のもとで運用することが可能です。またQoS機能も向上し、音声やデータ、アプリケーションなどの様々なトラフィックに対し、きめ細やかに処理することが可能になります。さらにDoS攻撃への防御や管理能力が強化され、強固なセキュリティーを実現します。
「Nortel Ethernet Routing Switch 8600 Rモジュールシリーズ」は、大企業や教育機関、医療機関などの大規模で高い冗長性が求められるネットワークに向けた製品です。特に「Nortel Ethernet Routing Switch 8600」を既に導入している顧客は、既存のインフラをそのまま活用することで、スムーズかつ低価格で自社ネットワークをギガネットワークやテラビットネットワークに拡張することができます。
販売は、ノーテルの販売代理店 (株式会社コミューチュア、ネクストコム株式会社、株式会社ネットマークス、富士ゼロックス株式会社、丸紅ソリューション株式会社、ユニアデックス株式会社、株式会社 理経)を通して行います。
「Nortel Ethernet Routing Switch 8600 Rモジュールシリーズ」の主な特長
1. 「Resilient Terabit Cluster」による高い冗長性、トラフィック処理能力
「Routing Switch Software v4.0」および次期バージョンにより、コアネットワークにおいて、複数のスイッチが1つのクラスター構成を形成することで、スイッチ全体でテラビット以上のクラスター・スイッチング帯域と高速な転送を提供する機能です。これは、レイヤー2レベルのSTPを使用しないノーテル独自の筐体冗長機能であるSMLTを更に進化させた、レイヤー3レベルの筐体冗長機能「R-SMLT」を利用することにより可能となります。複数のコアネットワークスイッチを「R-SMLT」で接続する事により、コアスイッチ全て、またコアスイッチを接続しているポート全てがアクティブな状態となります。これにより複数のスイッチが1台のスイッチであるかのように動作することを可能にし、「Resilient Terabit Cluster」ネットワークの構築を実現します。クラスター化することで、従来スパニングツリーに依存しているときに発生したルーティングによる切り替え時間や、ネットワーク障害時のルーティングによる切り替わり時間を意識せずに、ネットワーク障害による停止時間を最小限 (約1秒)にとどめる事が可能になります。またこれらのクラスターを相互接続することにより、最大2テラビットの処理能力を実現するため、大量のデータを処理する際にも安定した運用が可能です。
2. 高度なセキュリティーとインテリジェンス
強化されたACL (Access Control List)やDoS攻撃などへの防御、IPFIXによるトラフィック統計管理、CP-limitなどにより、ネットワークアクセスへの制御、ネットワーク機器への攻撃の防御が可能です。また、10スロットシャーシあたり最大15,360個のハードウェアーキューにより、さらに高いQoS機能が利用できます。
3. IPv6への対応
「Nortel Ethernet Routing Switch 8600」は、IPv6 Forumが定める規格「IPv6 Ready L ogo Phase-2」として最初に認定を受けた製品のひとつで、マルチベンダー環境におけるIPv6対
応製品の相互運用が認定されています。新製品のNortel Ethernet Routing Switch 8600 R モジュールシリーズの「IPv6 Ready Logo Phase-2」対応は、ソフトウェアの次期バージョンからを予定しています。
4. 5つのモジュール
■ 8692SSF スイッチングファブリック
CPUモジュール
1シャーシに最大2枚搭載可能
■ 8683XLR
1モジュールあたり3ポートの10G LAN PHY対応XFPスロットを装備
1シャーシで最大24ポートのXFPポートを提供可能
■ 8630GBR
1モジュールあたり30ポートのSFP GBICを収容可能
1シャーシで最大240ポートのSFP GBICを提供可能
■ 8648GTR
1モジュールあたり48個の10/100/1000 BASE-T RJ-45 ポートを搭載
1シャーシで最大384ポートを提供可能
■ 8683XZR
1モジュールあたり3個のLAN / WAN PHY 対応10ギガビット・イーサネット・ポート を搭載
各モジュール・ソフトウェアの希望小売価格、出荷時期
(以下、カテゴリー/製品名/希望小売価格/出荷時期 の順に表記)
モジュール / 8692SSF / 3,599,000円 / 出荷済
モジュール / 8683XLR / 7,199,000円 / 2005年6月以降
モジュール / 8630GBR / 5,039,000円 / 2005年6月以降
モジュール / 8648GTR / 3,599,000円 / 2005年6月以降
モジュール / 8683XZR 未定 2005年6月以降
ソフトウェア Routing Switch Software v4.0 899,000円 出荷済
用語解説
用語
Nortel Ethernet Routing Switch 8600 (注1)
レイヤー3スイッチ「Nortel Ethernet Routing Switch 8600」は、高い冗長性、インテリジェンス、セキュリティーなどが高く評価され、これまで世界中で4万システム以上が使用されてきました。日本では2000年に発売され、仙台放送や筑波大学、佐賀大学、京丹後市などのネットワークに導入されています。
SMLT (注2) (Split Multi-Link Trunking)
スイッチをまたぎ、ノーテルのリンクアグリゲーション、MLT (Multi Link Trunking)を使用できる機能です。これにより、ループ構成やスパニングツリーからも開放され、信頼性がさらに向上します。
R-SMLT (注3) (Routed Split Multi-Link Trunking)
レイヤー2レベルのSMLTの機能をレイヤー3に拡張した機能で、コアスイッチがダウンした場合でもネットワークの短時間での復旧が可能となります。同機能は「Nortel Ethernet Routing Switch 8600」のソフトウェア次期バージョンで正式サポートとなる予定です。
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