■日本農芸化学会2012年度大会
2012年3月22日~26日にかけて、日本農芸化学会2012年度大会が京都女子大学などを会場にして開催された。
本会は、農芸化学やバイオサイエンス・バイオテクノロジーの研究者・研究機関・団体などで組織された学術団体(公益社団法人日本農芸化学会)が主催する年会となる。
株式会社アミノアップ化学からは、本学会において「熱ショックタンパク質誘導活性を有する新規化合物の単離及び構造決定」というテーマで伊藤研究員からの発表が行われた。
発表の内容として、北海道産の食材をメインにHSP70を誘導する物質を探索していったところ、アスパラガスなどの植物抽出エキスに活性があることが見いだされた。さらに、活性成分を単離したところ、ヒドロキシメチルフルフラールに関連する新規物質が見いだされた。
このアスパラガス抽出エキスを動物に飲ませたところ、血液中のストレスマーカー(コルチコステロン)などの改善が認められたことから、抗ストレス作用のある素材の開発が期待される。
今後、アミノアップ化学社ではヒト臨床試験によって、このアスパラガス抽出物がどのような効果があるかを引き続き検証する予定である。
尚、同社はこの学会発表に先駆けて、これらのデータを元にした特許を2011年12月に出願済みである。
■ヒートショックプロテインについて
ヒートショックプロテイン(HSP:熱ショックタンパク質)とは、細胞が熱などのストレスにさらされた際に発現して細胞を保護するタンパク質の一群であり、ストレスタンパク質とも呼ばれる。
HSPはその分子量によってそれぞれ名前が付けられているが、今回アミノアップ化学社が発表した物質はHSP70と呼ばれる分子量70kDaのタンパク質である。
このHSPの発現は
・熱ストレス
・細菌感染や炎症
・アルコール
・紫外線
などによって誘導されるが、特に最近では温泉浴などによってHSP70が誘導されることが話題となっている。
参考:フリー百科事典ウィキペディア
■アスパラガス抽出物について
アミノアップ化学社では、HSP70誘導物質としてすでに特許を出願しているアスパラガス抽出物について、工業レベルでの生産体制を確立し、ストレス社会に対応できる健康食品素材として2012年度中に上市するとしている。
さらに、このアスパラガスは北海道産を用いるために、今後の北海道農業、食品産業分野の発展に寄与できるものとして期待が寄せられている。
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