AsiaNet 52933
共同JBN 0520 (2013.5.8)
【ハーナウ(ドイツ)2013年5月7日PRN=共同JBN】ドイツのハーナウに本社を置く貴金属・技術グループのヘレウス(Heraeus)は、全般的に満足できる業績を上げて2012年度を終えた。ヘレウス・ホールディング(Heraeus Holding GmbH)の取締役会が5月7日にフランクフルトで記者会見を開き、2012年度決算を発表した。世界的な太陽光発電業界の不況がヘレウスの一部事業グループに打撃を与え、それとともに一時的なリストラ費用の計上が、グループ全体の売上高と利益の低下につながった。2011年度に達成した過去最高には届かなかった。製品売上高は42億ユーロ(2011年度と比べて13%減)。貴金属価格の変動を調整すると、減収幅は5%になる。ヘレウスが経営基盤とする二次市場は非常に不安定な状況が続いている。2012年の支払金利前税引き前利益(EBIT)は3億6500万ユーロで、2011年度比25%の減少。昨年は貴金属価格が上昇したが、年度を通してプラチナや金、銀の需要が低下したため、貴金属取引売上高は160億ユーロに減少した。
ヘレウス・ホールディング会長のフランク・ハインリヒト博士は「昨年の太陽光発電業界の情勢がわが社の事業に影響を残した。2011年は例外的な年だったので、2012年は高水準の業績を確保することが必須だった。それに成功したのはわが社の幅広い基盤のおかげで、強い立場から世界的な経済課題に対処できた」と述べた。
▽あらゆる事業グループが前向きの営業結果を達成
ヘレウスの各事業グループの業績は、2012年度を通してさまざまだった。ボンディングワイヤや鉄鋼生産用のセンサーは需要が強く、プラス要因。さらに骨セメントや通信業界向け光ファイバーの市場は引き続き好調だった。太陽光発電、半導体業界といった関連市場や自動車業界の景気は、一部事業グループで減収要因になった。
▽展望:財政リスクは残るが、慎重な楽観につながる兆しも
ヘレウスが2012年にたどった不透明な経済情勢は、2013年度も続く公算が大きい。第1四半期の業績はそれを裏付けた。一方で、ヘレウスが活動している二次市場や地域では、景気回復の初期的兆候が表れている。2013年6月1日にフランク・ハインリヒト博士を引き継いで最高経営責任者(CEO)に就任するヤン・リナート氏は「本年度については慎重ながら楽観的に見ている」と述べた。
ヘレウスは引き続き、自動車エレクトロニクス、通信、医療、鉄鋼、半導体、再生エネルギーの各業界に依存している。リナート氏は2013年度の計画について「多額の投資に支えられた技術革新力と適切な買収、安定した資金量によって、利益の高い成長に向けた固い基盤ができている」と指摘した。
2012年度の主要決算指標(単位100万ユーロ)
2012年度 2011年度 伸び率(%)
製品売上高 4,228 4,840 -13
貴金属取引売上高 15,989 21,343 -25
支払金利前税引き前利益 (EBIT) 365 489 -25
純利益 237 315 -25
株主資本 2,344 2,247 +4
資本的支出 126 105 +19
研究開発支出 84 76 +11
年度末従業員数 13,615 13,323 +2
ドイツのハーナウに本社を置く貴金属、技術グループであるヘレウスは、世界的な非上場企業で、160年余りの伝統がある。強みとする事業分野は貴金属・材料・技術、センサー、バイオマテリアル・医療製品、さらには歯科製品、クオーツガラス、特殊光源などが含まれる。製品売上高は42億ユーロ、貴金属取引の売上高は160億ユーロ、世界の120余りの子会社に1万3600人余りを雇用している。ヘレウスはその世界市場で有力な立場を保持している。
▽問い合わせ先
Bettina Lichtenberg Head of Corporate Communications
Heraeus Holding GmbH
Heraeusstrasse 12-14
63450 Hanau
Germany
T +49(0)6181-35-5100
F +49(0)6181-35-4242
bettina.lichtenberg@heraeus.com
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ソース:Heraeus Holding GmbH
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