AsiaNet 56690
共同JBN 0505 (2014.5.8)
【デリエン(米コネティカット州)、香港2014年5月8日PRN=共同JBN】アジア太平洋経済が成長しより豊かな社会が生まれる中で、今後5年間に資産運用マネジャーにとっての新資金純流入と収入機会のほぼ50%は、国内個人投資家向けのファンドやプライベートバンキング市場から生み出されることが、世界の資産運用業界の大手経営コンサルタント会社Casey, Quirk & Associates LLCが公表した新しい報告書で明らかになった。
それとは対照的に、アジア太平洋地域でこれまで専門家の運用資産の多くを支配してきた政府系ファンドや政府機関は、国内での資産運用に軸足を移していくため、投資会社をうまく取り込むのが難しくなるとみられる。
投資資産の配分も変化している。Casey Quirkのリポート「Evolving Markets: A Practical Framework for Asia-Pacific(変遷する市場:アジア太平洋のための実践的枠組み)」によると、投資家はポートフォリオに国外の株式や債券のほか、不動産、ヘッジファンド、プライベートエクイティ、多角的資産クラスのソリューションといった代替資産を組み入れている。
Casey Quirkによると、アジア太平洋地域における投資会社の運用資産総額は、2014年の10兆ドルから2018年末には14兆ドルを突破する。今後5年間で世界の資産運用マネジャーの手数料収入は660億ドルに上るという。2018年までの全収入機会はその3分の2がオーストラリア、日本、中国本土からもたらされ、韓国と香港、シンガポール、台湾、インドがそれに続く。660億ドルのうち、こうした8カ国でのマネジャーの取引の収入機会が514億ドルになり、残る109億ドルは新しい純資金流入から生まれると見込まれている。
成長するアジア太平洋の投資サービス市場で有利に競争するために、マネジャーが心掛けることは以下の3項目。
*厳選した国々を優先し、焦点を絞り込む
*成長する業界に投資スキルを合わせる
*関連するアジア太平洋市場に見合うように経営モデルを強化する
Casey Quirkでアジア太平洋地域を統括する香港駐在パートナー、ダニエル・チェレギン氏は「この地域の資産運用市場で進む力強い成長と、投資家の好みの変化により、地域のマネジャーは地域内での守りを迫られつつ、アジア太平洋での投資スキルの国際的なマーケティングに積極的に取り組んでいく。世界の資産運用マネジャーは現在、需要が伸びている資産運用戦略で強みを持つかもしれないが、この地域で成功するためには地域のニーズに投資力や販売力を合わせる必要があるだろう」と述べた。
▽Casey, Quirk & Associates LLCについて
Casey Quirkは投資運用会社への助言に特化した経営コンサルタント会社。経営陣に対する業務としては広範な経営戦略の策定、投資方針・戦略、市場機会評価、組織設計、オーナシップ・インセンティブ制度、取引の資産査定などが含まれる。過去5年間Casey
Quirkは世界の主要投資運用組織50社の多くに助言している。詳しい情報はwww.caseyquirk.com参照。
ソース:Casey, Quirk & Associates LLC
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