このコラムは、ITに詳しくない方でも安全に「オンラインストレージ」を使用できるように、IT用語を極力使用せずに説明していきます。前回は「オンラインストレージの法人活用方法と注意事項(前回にリンクしてください。)」をご紹介しました。今回はさらに踏み込んで「オンラインストレージの事故とクラウドセキュリティガイドライン」について書きます。
まず、ここではあえて実名を出しませんが、皆さまの会社の社員がよく使っている有名な会社の「オンラインストレージ事故」をいくつか紹介します。後半ではオンラインストレージのみならず、クラウドやSaaSなどのITオンライン・サービス全般を検討する時の基準となる経済産業省のワーキンググループが公開した、クラウドセキュリティガイドラインの読み方についてご説明いたします。
最初にトピックとして興味深いデータをご紹介します。世界各国の大手企業(従業員数1000人以上)の384人のビジネスマネジャーを対象に調査した米Courionの年次調査「2010 Access Assurance Survey」によると、「7社に1社の企業が自社のクラウドアプリケーションへの不正アクセスの危険性があることを認識しながらも、不正アクセスを見つける方法がないと考えていることが分かった。」とのことです。また、不正アクセスに対する責任者が不明な企業は全体の78.4%にあたるそうです。
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