AsiaNet 57816
SRIインターナショナル社とノーベルファーマ株式会社が子宮内膜症薬開発で提携
東京‐2014年9月10日‐非営利独立研究機関であるSRIインターナショナルと日本の製薬会社であるノーベルファーマは、子宮内膜症の治療において有効性が期待されるSRIの薬剤候補SR16234の試験を実施するライセンス契約を締結しました。SR16234は、女性ホルモンであるエストロゲンの作用を調節する選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERMs)と言われる薬剤に分類されます。
「今回の提携は、根本的な子宮内膜症の生物学的メカニズムを標的とした新たな治療方法を用いて緊急性の高いアンメット医療ニーズに取り組む重要な共同開発です」と、SRIバイオサイエンス部門副社長のWalter H. Moos, Ph.D.は述べています。
ノーベルファーマ社長兼CEOの塩村仁氏は「ノーベルファーマは女性の医療ニーズに応える医薬品開発の実績を有しており、SRIとの提携によってこの領域への更なる貢献に邁進していきます」と加えています。「近々開始する予備試験が完了すれば、日本で子宮内膜症を適応としたSR16234の治験を開始する見込みです。」
子宮内膜症は、子宮内膜の細胞が子宮以外の場所で増殖する慢性疾患です。この異所性組織は、ホルモンの変化に反応して内出血や炎症の原因となり、疼痛や瘢痕組織形成、不妊症を引き起こします。非営利団体であるWorld Endometriosis Research Foundation(世界子宮内膜症研究基金)によると、子宮内膜症を患う女性は全世界で約1億7,600万人です。
「現在行われている子宮内膜症の治療は、疼痛や不妊症等の症状に対処する対症療法のみで、本疾患の根本原因に対処するものではありません。」とSRIバイオサイエンス部門の戦略的開発エグゼクティブディレクターのKrishna Kodukula, Ph.D.は話しています。「更に良いものが必要であることは明らかです。」
SRIインターナショナルについて
SRI インターナショナルのイノベーションは、私たちの日常生活にも関連する新たな産業や何十億ドルもの市場価値を創造し、社会に貢献してきています。シリコンバレーに拠点を置く非営利研究開発機関である SRI は、技術ライセンスや新製品、企業のスピンオフベンチャーという形で、イノベーションを市場に導入して来ました。SRIは、情報科学とコンピューティング、化学と素材、教育、エネルギー、ヘルスケアと医薬品、国防、ロボティクス、検知等の分野において、開発やソリューションの創出を図る行政機関及び民間企業から依頼を受けています。SRIの詳細は、ホームページ ( (リンク ») )及びイノベーション年表( (リンク ») )をご覧ください。
SRIバイオサイエンス部門について
SRIバイオサイエンス部門( (リンク ») )は基礎研究、創薬、医薬品開発を行っています。SRIは、創薬初期段階から治験に至る研究開発を実施する上で必要なあらゆる資源を備えています。SRIの製品パイプラインには、市販化された薬剤、臨床試験中の治療薬、その他前臨床段階のものがあります。SRIバイオサイエンス部門は開発業務受託機関(CRO)としての包括的な業務も提供しており、薬剤や他の生物製剤の商品化実現のため行政機関や民間企業、パートナーを支援しています。また、診断法、ドラッグデリバリー、医療機器及びシステム生物学等の分野における次世代技術の創出にも取り組んでいます。
ノーベルファーマについて
2003年より、ノーベルファーマ( (リンク ») )は、既存製薬企業が断念した疾患に対する医薬品の研究開発を通して医療に貢献してまいりました。東京に拠点を置き、ノーベルファーマはアンメットニーズに応える医薬品開発を目的とし、患者団体や医師会が強く望む医薬品を優先的に開発しています。同社はオーファンドラッグ(希少疾患を治療する医薬品)、適応外使用される医薬品の効能追加、小児用医薬品等のテーマに注力しています。
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(日本語リリース:クライアント提供)
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