高齢者のノロウイルス感染 重篤化のリスクも「脱水と嚥下機能低下のスパイラルが危ない」と医師

教えて!「かくれ脱水」委員会

From: 共同通信PRワイヤー

2014-12-25 19:01

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教えて!「かくれ脱水」委員会

高齢者のノロウイルス感染 重篤化のリスクも「脱水と嚥下機能低下のスパイラルが危ない」と医師

ノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者数が今年も増えてきています。例年この時期になると、症状が重篤化した高齢者の救急搬送や施設での集団感染の報道もよく目にします。そうした報道から誤解されがちですが、そもそもノロウイルスの感染自体で人が死に至ることは通常なく、激しい下痢・おう吐による脱水症の深刻化や嚥下(えんげ)機能の低下による事故などが症状を重篤化させるのです。教えて!「かくれ脱水」委員会の高瀬義昌 委員(訪問医師/医療法人 至高会 たかせクリニック理事長)に、具体的な対処の方法や注意点を聞きました。

◆脱水と嚥下機能低下のスパイラルが危ない

ノロウイルスの感染で重篤化する患者の多くは高齢者です。原因のひとつは、高齢者が脱水に弱いということ。高齢者は筋肉量の減少などにより、体に占める水分量(体液量)が50%程度まで減少しています(健常な成人で体重の60%)。そこにノロウイルスの感染症の主症状であるおう吐や下痢が起き、多くの水分とともに塩分などの電解質を失うことで脱水症が重篤化してしまうのです。さらに高瀬医師は以下のように注意を呼びかけます。「脱水によって、もともと持病のある方などはその症状が悪化することもあります。また、高齢者は嚥下機能も低下している方も多く、ただでさえ減少している飲食を控える傾向にあります。脱水が嚥下機能の低下を進め、嚥下機能の低下がより脱水になりやすい状態をつくるという重篤化のスパイラルを起こす危険があるのです」

◆めまい程度の脱水状態なら経口補水液を 下痢があっても適度なブドウ糖が吸収を促す

「私たちが在宅診療をおこなう場合、感染性の胃腸炎への対処として、めまいがする程度の軽度から中程度の脱水状態なら経口補水液を飲ませます」と高瀬医師。経口補水液はもともと下痢やおう吐への対処法として、どこでも誰もが点滴のような水分と電解質を補給できるよう開発されたもの。失った体液の成分と組成が似ているだけでなく、適度に含まれたブドウ糖が、小腸の吸収機能にスイッチを入れる働きをするため、下痢を起こしても水分・電解質の吸収を促すのです。

◆経口補水液の摂取 拒否されても慌てない、焦らない 落ちかせてから摂ってもらう

経口補水液を飲みたがらない高齢者も多くいます。下痢やおう吐を起こしているときはなおさらです。そんなときはどうすれば良いのでしょう?「とくに認知症のある患者さんの特徴として、まず最初に『拒否』の反応から入ることが多い、という点が挙げられます。でも落ち着いて、やんわり勧めてください。めまいや吐き気が続いているときは脱水が進んでいますが、経験からいうと、こういうとき経口補水液はおいしく感じるのです。嚥下機能が弱っている人にはスプーンなどでゼリータイプを含ませると飲みやすいようです。大切なのは、周囲が慌てない、焦らないこと。体調を崩し不安になっている高齢者も、経口補水液を飲むと少し落ち着きますし、そうすると拒否する行為も改善するようです」

詳しくは、こちらをご覧ください。 (リンク »)

◆経口補水液の飲み方、与える量などは、「かくれ脱水Journal」をぜひご参照ください
「上手に使おう経口補水液」
(リンク »)
「冬脱水の対策・小児の冬脱水対策は、素早く、補水です」
(リンク »)




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