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【モントリオール(カナダ)2015年1月13日PRN=共同通信JBN】
*新薬に対して適切に反応する遺伝的背景のある患者で心臓発作、死亡を含む事象に意義のある減少
モントリオール心臓研究所(Montreal Heart Institute)の研究者たちは13日、適切な遺伝的背景がある心臓血管病患者は新薬のダルセトラピブから大きな恩恵を受け、心臓発作、脳卒中、冠動脈血管再形成、心臓血管死を含む複合臨床結果が39%減少することを示す結果を発表した。またこれらの患者は血管のアテローム性動脈硬化(血管壁の肥厚)量が減少する恩恵も受ける。詳細な結果は権威ある「循環心臓血管遺伝子学(Circulation Cardiovascular Genetics)」ジャーナルで発表される。この発見はパーソナル化医薬品、精密医薬品によって心臓血管医療に新たな時代を開くかもしれない。
ジャンクロード・タルディフ博士とマリーピエール・デューブ博士が指揮するチームは臨床研究でダルセトラピブか偽薬を投与され、DNAを提供した5749人の患者の分析を行った。ダルセトラピブの効果とクロモソーム16上のADCY9(アデニール・シクラーゼ9)と呼ばれる特定遺伝子、特に特定の遺伝子変種(rs1967309)との間に強い関連があることが発見された。rs1967309の遺伝子プロフィルがAAの患者では、偽薬に比べダルセトラピブでは総合心臓血管エンドポイントが39%減少した。これをサポートする証拠も、好ましい遺伝子プロフィルの患者はダルセトラピブで頸(けい)動脈壁の厚さの減少という恩恵も受けたことを示した第2の研究から得られた。
モントリオール心臓研究所長兼モントリオール大学医学教授でリード研究者のジャンクロード・タルディフ博士は「これらの結果は健康規制当局の検討が可能でダルセトラピブによるパーソナル化療法を提供できる適切な遺伝子背景の患者を対象とする遺伝子学主導の臨床研究をもたらすことになるだろう。またそれは心臓血管疾患の患者の精密治療、世界の死因の第1位であるアテローム性動脈硬化の抑制に大きな希望を提供する」と語っている。
研究者たちはゲノムワイド関連研究と呼ばれる手法でゲノム全体にわたって多くのゲノムマーカーを検査した。モントリオール心臓研究所ボーリューソーシエ薬理ゲノム学センター長兼モントリオール大学医学教授のマリーピエール・デューブ博士は「われわれは最先端の遺伝子学、統計学技術を使って患者の遺伝子プロフィルの効果が偽薬ではなくダルセトラピブで治療されている患者だけで観察されることを示した。今後数年以内に追加的なパーソナル化心臓血管治療法、より効果的でより安全な医薬品を患者に提供したい」とコメントしている。
ジャンクロード・タルディフ博士とのインタビューは可能である。
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米国心臓協会ジャーナルへの問い合わせは同ジャーナルのウェブサイト( (リンク ») )へ。
記者会見:
Wednesday January 14 2015 at 10:30 AM
Auditorium Jean Parisien at the Montreal Heart Institute
5000, Belanger street, Montreal, Quebec H1T 1C8
RSVP : Lise Plante
+1-514-376-3330 ext 3898
ジャンクロード・タルディフ博士が重要なポイントを説明する。
ジャンクロード・タルディフ博士
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マリーピエール・デューブ博士
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Lise Plante MBA, Communications and Marketing Director
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ソース:Fondation de l'Institut de Cardiologie de Montreal
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