「2015年のインドネシア経済は推定5.5%での安定した成長が予測されており、自動車販売台数の成長が見込まれる。燃料補助金の削減によるインフレ圧力の高まりは、世界的な燃料価格の引き下げによって抑制されるだろう」と、フロスト&サリバン自動車・交通運輸部門バイスプレジデントのビベック・バイダは述べています。
「しかし、多くのモデルで高価格の部品は未だ輸入されており、インドネシア・ルピアが対ドルで弱い状況にあることから、自動車輸入にかかるコストの上昇が予想される」とバイダは話しています。「今後もしルピーが下落した場合、輸入完成車(CBU)の中でも特に高級車の価格の引き上げが予想される。『LCGC(ローコスト・グリーンカー)』については、高いレベルでのローカライズ化が進んでいるため、価格引き上げの影響を最も受けにくいだろう」とバイダは述べています
今後5年間にかけてインドネシア自動車市場を形成する重要な要素は、LCGCおよびLEC(排出ガス抑制規制)、次世代の自由貿易協定(FTA)、輸出の重点的な取り組み、タイ自動車市場との競争、そしてASEAN経済共同体(AEC)発足の5つが挙げられます。「AEC発足は、バリューチェーン全体において、インドネシア国内の自動車市場形勢に変化をもたらすだろう」とバイダは述べています。
2014年のインドネシアの新車販売台数(乗用車、商用車を含む)については、前年度比1.8%減の120万8,000台に留まり、5年連続での成長が止まる結果となりました。これは、主に商用車の販売台数が前年比6%減の32万8,558台に減少したことが背景にあります。
さらに、中国や日本といった主要な輸出先における経済の停滞や、工業製品の輸出減に伴う商用車の需要減少が、2014年の新車販売台数の減少へとつながりました。2014年のインドネシアにおける経済成長は5.1%に留まり、電気や賃金、奢侈税などの関税率の上昇によって、国内新車販売台数が減少しました。
その一方で、自動車販売台数の減少にも関わらず、2014年にはASEAN(東南アジア諸国連合)自動車市場でのシェアにおいて、インドネシアが38%と、タイを11%上回る結果となっています。
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