ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:青葉 雅和、資本金:3億3,215万円)とネットワンシステムズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:吉野 孝行、以下 ネットワンシステムズ)は本日、川口市がブロケードのイーサネット・ファブリック技術を利用して、市内22拠点を結ぶネットワークを構成することで「地域ファブリック」を実現する計画であることを発表しました。同市は、各拠点に2台ずつ、計44台のBrocade VDX イーサネット・ファブリック スイッチを配置し、全拠点を結ぶファブリックを構築することで、ネットワークの運用効率と可用性を大幅に向上させ、今後予定されているマイナンバー制度や市役所庁舎の立て替えによるネットワークの変更にも柔軟に対応できるようになります。
川口市ではこれまで、メインフレームからのオープン化に始まる統合基盤構築のプロジェクトを、さまざまな革新技術を積極的に取り入れながら段階的に取り組んできました。サーバ仮想化、LANおよびストレージ・トラフィックの集約、ネットワーク仮想化など、他の自治体に先駆けて数多くの先進的なICT活用を推し進めてきた川口市では、2015年に市役所庁舎と周辺の施設を結ぶネットワーク機器の更新時期を迎えることを踏まえ、拠点間を高速かつ柔軟に接続できる次世代型のネットワーク技術の導入に向けて、2014年より検討を開始しました。
川口市では、拠点間ネットワーク・スイッチの更新にあたり、「自分たちのICT基盤は、自分たちできちんと見極める」というポリシーのもと、市場で提供されているさまざまな製品や技術に関する情報収集を行う一方、オープンかつ斬新な企画提案を目的に、公募型プロポーザル方式による提案募集を実施しました。製品選定にあたり重要視されたのは、(1)ファブリック技術やSDN(Software Defined Network)などの付加価値を取り入れること、(2)既存のネットワーク環境を停止させることなく新しいネットワーク環境へと安全に切り替えられること の2点でした。さらには、今後本格化してくるマイナンバー制度や、すでに計画されている市役所庁舎の移転にも柔軟に対応できるネットワークでなければならないという背景も、検討の大きなポイントとなりました。
2015年2月に開始した公募型提案には、最終的に5社が参加しました。川口市では、さまざまな提案の中から技術面と価格面、および移行計画の実現性の観点で総合評価を行った結果、市内の全拠点にイーサネット・ファブリック対応Brocade VDXスイッチを配備し、これらのファブリック・スイッチで単一のBrocade VCS ロジカル・シャーシを構成することで、あたかも1つのスイッチでネットワーク全体をシンプルに管理できるようにするというネットワンシステムズの画期的な提案を採用することを2015年5月に決定しました。同市では、2015年9月中旬からネットワーク機器の設置作業を開始していますが、2016年1月までには市役所庁舎を含む22拠点に合計44台のBrocade VDX 6740スイッチを配備した、世界初の広域拠点間ファブリックを本番稼働させる計画です。
この地域ファブリックでは、Brocade VDX 6740スイッチ同士を接続するのに、川口市が自ら所有する光ファイバー・ネットワークの余剰のダークファイバーを使用します。全部で3系統ある、拠点間を接続するネットワーク・セグメントは、Brocade VDX 6740スイッチを導入することで1本の物理ラインで複数の論理ネットワークを作成できるため、限られた数のダークファイバーで全系統のネットワーク・セグメントを新規に構築可能になります。これにより、新・旧のネットワーク環境を併存させながら、Brocade VDXによる新しいネットワーク環境の安定稼働を確認した上で、既存のネットワーク環境から安全に移行できます。さらに今回のプロジェクトは、従来型のネットワーク・スイッチの場合ネットワークの設計、機器の導入と設定、ポート単位での接続確認などに全体で1年ほどの期間がかかるのに対して、設定が簡単で、全体をロジカル・シャーシとしてひとつのスイッチのように構築・管理できる今回のファブリック構成であれば、約半年間という短い期間で本番稼働が可能になる計画になっています。これにより、移行期間全体を短縮し、コスト削減が実現されています。
今回、ネットワンシステムズが提案したBrocade VDX 6740スイッチによるイーサネット・ファブリック・ソリューションが採用された主な要因は以下の通りです。
● ブロケードのイーサネット・ファブリック技術の高度な自動化機能により、ネットワークの設定作業を大幅に軽減し、運用効率を向上。また、万一の断線時にも自動的に最短経路を検知して切り替えるなど、高度な可用性を実現。
● 地域ファブリックを構築することで、今後本格化するマイナンバー制度対応や、市役所庁舎移転などに伴う将来のネットワーク拡張・変更にも柔軟に対応できる基盤を実現できることを評価。
● 多くのデータセンター・事業者で採用されているBrocade VDXの実績を評価。さらに、22拠点すべてを接続してファブリックを構成するというネットワンシステムズによる画期的な提案と、それを裏付ける高い技術力とVDXのインテグレーション実績に対する高い信頼性。
今後の展望
川口市は2016年から市役所庁舎の建て替え工事を予定しています。同市は、拠点間でイーサネット・ファブリックを組むことで、容易にバックアップを取りつつ、情報システムを別拠点に容易に移設することを想定していますまた、今後本格化するマイナンバー制度への取り組みに際しても、今回構築したファブリックの延長線上に、論理ファブリックによる切り分けや仮想デスクトップ環境の構築を計画しており、セキュリティへの対応を強化できるものと期待しています。将来的には、外部のデータセンターなどともファブリックを構成して、庁内の統合仮想基盤と外部のクラウドサービスをシームレスに連携させたクラウド・フェデレーションの実現も視野に入れています。
Brocade VDX 6740スイッチについて
Brocade VDX 6740スイッチは、10ギガビット・イーサネット(GbE)ポートと40 GbEアップリンクを特長とした、イーサネット・ファブリック スイッチです。高性能かつ低レイテンシを実現し、要件の厳しい仮想化データセンター環境をサポートします。当製品の詳細は、 (リンク ») をご覧ください。
<Brocadeについて>
ブロケード(Nasdaq:BRCD)のネットワーク・ソリューションは、アプリケーションと情報が各所に遍在する仮想化世界への移行を容易にします。詳細については、当社ウェブサイト(www.brocadejapan.com)をご覧になるか、japan-info@brocade.comまでお問い合わせ下さい。
<ネットワンシステムズ株式会社について>
ネットワンシステムズ株式会社は、お客様の情報インフラを最適化することで戦略的な情報活用を促進し、ご導入頂くお客様の先のお客様への貢献も見据えて支援する企業です。そのために、常に世界の最先端技術動向を見極め、その組み合わせを検証して具現化するとともに、実際に自社内で実践することで利活用のノウハウも併せてお届けしています。(設立:1988年2月、売上高:1,431億73百万円〔2015年3月期連結〕)
詳細は www.netone.co.jp をご覧ください。
注記:ADX、AnyIO、Brocade、Brocade Assurance、B-wingシンボル、DCX、Fabric OS、ICX、MLX、MyBrocade、OpenScript、SAN Health、VCS、VDX、およびVyattaは登録商標であり、HyperEdge、NET Health、The Effortless Network、およびThe On-Demand Data Centerは、米国またはその他の国におけるBrocade Communications Systems Inc.の商標です。その他のブランド、製品名、サービス名は各所有者の製品またはサービスを示す商標またはサービスマークである場合があります。
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