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【サンクトペテルブルク(ロシア)2015年10月8日PR Newswire=共同通信JBN】サンクトペテルブルク裁判所は8日、VKontakteに対してユニバーサルミュージック・ロシアとワーナーミュージックUKが2014年4月に起こした訴訟手続きを棄却し、その理由を公表した。両社はソニーミュージック・ロシアとともにサンクトペテルブルクとレニングラード地区の仲裁裁判所に個別に訴えを起こし、裁判所が音楽のレコーディングに対するそれぞれの独占権を認め、発生した損害賠償金の支払いを認めるよう請求した。賠償請求総額は5100万ルーブルに達する。VKontakteとソニーミュージック・ロシアは、2015年7月に内容は秘匿されているが世界的和解で合意している。
サンクトペテルブルク仲裁裁判所の法的理由説明は、責任ある情報手段としてのVKontakteのステータスを確認して、同社は音楽の販売に関与しておらず、そのような活動から一切の収入も得ていないとしている。裁判所は権利者を保護するため同社が実行した一連の予防措置を認め、同社の音響(デジタル)指紋技術が、同社サイトからすでに削除されているコンテンツをユーザーがアップロードするのを防いでいると指摘している。裁判所はさらに、訴えを起こした企業が訴訟を起こす前にVKontakteと十分に話し合いもせず、著作権侵害を防ぐ合理的な努力をしなかったと付言している。
裁判所が出した重要な結論は、VKontakteが訴訟手続きが行われるのに先立って、サイト上でレコーディングの違法な利用に気付いておらず、当然ながら認知し得なかったとした。訴えを起こした企業は権利の所有権を実証するものを提供せず、著作権侵害を同定することはできなかった。
裁判所はVKontakteに対して、著作権侵害を防止する既存の技術を改善するよう命じた。しかしながら、すでに明らかにされたように、VKontakteは現在までにそのような防止手段を採用済みである。
VKontakteのボリス・ドブロディーフ最高経営責任者(CEO)は「われわれは裁判所が有利な裁定をしたことを喜んでおり、今日の法的理由開示の内容に満足している。裁判所の判定は、訴えた企業側の主張は根拠がないことを確認し、この訴えを通じて取ったわれわれの立場を支持した。われわれは引き続き、レコード会社と建設的な対話を続け、協力による相互互恵で合意することを目指している。VKontakteはすでにデジタル指紋システムを開発、実装している。この技術は運用中であり、われわれは継続的にそれを改善していく」とコメントした。
VKontakteは欧州で最大規模のソーシャルネットワークであり、3億以上の登録利用者を抱えている。毎日7000万余りのユーザーがVKウェブサイトを利用している。
ソース:VKontakte
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