『Journal of Clinical Oncology』がSIRFLOX研究結果を発表

Sirtex Medical Limited

From: 共同通信PRワイヤー

2016-02-24 15:20

『Journal of Clinical Oncology』がSIRFLOX研究結果を発表

Asianet 63512

シドニー、2016年2月23日/PRニュースワイヤー/ --

権威あるASCO(アメリカ臨床腫瘍学会)のジャーナルが、転移性大腸がん(mCRC)管理におけるSIR-Spheres(R) Y-90樹脂微小球についての530人の患者を対象にしたSIRFLOX研究結果を発表

Sirtex Medical Limited (オーストラリア証券取引所: SRX)は、SIR-Spheres(R) Y-90樹脂微小球でのSIRFLOX研究結果が、ASCの論文審査のある一流ジャーナル『Journal of Clinical Oncology (JCO)』にてオンライン発表されたことをお知らせします。[1] この初回研究結果は、2015年5月アメリカ、シカゴで開催されたASCO年次大会にて論文抄録の口頭発表の中で報告されました。

     (ロゴ: (リンク ») )

JCOは、SIRFOX研究を「速報」として発表していますが、彼らはこのことを読者と患者全ての利益になるように、画期的で実務を変えるような情報を制限せずに広める義務と考えています。

当研究の共同主任研究者でありオーストラリア、パースの西オーストラリア大学の教授である主執筆者のガイ・ヴァン・ヘイゼル氏は次のように述べています。「本研究のプライマリーエンドポイントにおいて、FOLFOXベースの一次化学療法のみを受けた、主に肝臓に転移あるいは肝臓のみに転移した切除不能な大腸がん患者の無増悪生存期間(PFS)中央値は10.2ヶ月でしたが、それに対して化学療法とSIR-Spheres両方を受けた患者は10.7ヶ月でした。この差は統計的に有意でありませんでしたが、SIR-Spheres(R) Y-90樹脂微小球を化学治療に追加することで、肝臓でのPFSは有意に長くなり、化学療法対照群での中央値12.6ヶ月と比較して、SIR-Spheres治療群では20.5ヶ月でした。この結果は、肝臓での腫瘍進行リスクが31%低下したことを示しています。肝転移により何十万といる外科手術では切除できない転移性大腸がん患者の大半が最終的には死に至るため、長期にわたる疾病管理が重要となっています。」

Sirtex Medical LimitedのCEOであるギルマン・ウォン氏は次のように述べています。「本日のSIRFLOX研究結果発表は、当社の集大成でもあり始まりでもあります。SIRFLOXは、SIR-Spheres(R) Y-90樹脂微小球が、がん専門医が転移性大腸がん治療に用いる一次選択肢になることを最も明確な科学用語で実証するための当社にとっては10年にわたる旅路でした。JCOでのSIRFLOXの発表によって、大腸がんによる肝転移をコントロールする当社技術の妥当性が明らかに認められたのです。」

ウォン氏は次のようにつけ加えています。「2017年に結果が出る予定のFOXFIREおよびFOXFIRE Global研究結果とのSIRFLOXデータの複合分析を当社は事前に計画していますが、それにより、標準治療である化学療法にSIR-Spheres(R) Y-90樹脂微小球が追加されることによる生存利益が明らかに示されるとの希望を持ち続けています。」

SIRFLOX結果

SIRFLOX研究は、2006年10月から2013年4月にかけて、オーストラリア、ヨーロッパ、イスラエル、ニュージーランド、アメリカの87カ所の医療センターにおいて、切除不能転移性大腸がんと診断された530人の患者を募りました。そのうち263人の対照患者は、地域の治験責任医師の指示で生物学的薬剤であるベバシズマブと併用して5FU、ロイコボリン、オキサリプラチンのmFOLFOX6療法に無作為的に割り付けられました。残り267人の患者は、mFOLFOX6化学療法計画(ベバシズマブを随時追加)に加え、SIR-Spheres(R) Y-90樹脂微小球と併用して選択的な内部の放射線治療(SIRT)を受けました。

SIRFLOXのプライマリーエンドポイントには、無増悪生存期間(PFS)が用いられました。SIRFLOX対照群は、SIRT治療群の10.7ヶ月に対して10.2ヶ月でしたが、この差は統計的には有意ではなく、ハザード比(HR)は0.93、P値は0.43でした。

しかし、SIR-Spheres(R) Y-90樹脂微小球が直接標的にしている臓器である肝臓での当研究の主要なセカンダリーエンドポイントに関しては、競合するリスク分析によるSIRT治療群の20.5か月に対して12.6か月でした。ハザード比(HR)は、0.69(P値= 0.002)で、SIRTの追加により31%の改善が見られました。さらに、奏効率(ORR)は、似通っている(68.1%に対してSIRT治療群では76.4%; P値 = 0.113)ものの、肝臓でのORRは、SIRT追加により改善(68.8%に対してSIRT治療群では 78.7%; P値 = 0.042)しており、肝臓での完全奏効は3倍以上(1.9%に対してSIRT治療群では6.0%; P値 = 0.020)となっています。

グレード3以上の有害事象(AE)は、SIRT 関連作用を含めた場合、73.4%に対してSIRT治療群 (P値=0.516)の患者では85.4%と報告されています。併用療法における安全性プロフィールは、期待通りであり過去の研究と一致していると治験責任医師が記しています。

ヴァン・ヘイゼル教授と共同執筆者は次のように結論を出しています。「科学療法とSIRTの併用治療を受けた患者に関する中央値20.5か月の肝臓でのPFSは、中央値が12.6か月の全身化学治療のみと比較して、局所疾患管理での著明な延長を示しています。」

彼らはさらにSIRFLOXは、肝臓におけるPFSを評価する初めての研究であるため、この結果にコンテキストを提供する他のデータがないことを説明しています。しかし、彼らは、次のように指摘しています。「肝臓のみに移転した切除不能転移性大腸がんの患者における高周波アブレーション(RFA)とFOLFOXベースの全身化学治療を併用したCLOCC研究から最近報告されたデータでは、肝転移の管理の改善が全生存率への大きな影響につながりうることが実証されています。」

ヴァン・ヘイゼル教授と彼の同僚は、全生存率はSIRFLOX研究にとって二次転帰であり、「当研究の7年間の募集期間中に、患者ケアの改善と新化学療法は、一次化学療法を受けている転移性大腸がん患者の生存期間を延長することが明らかになり、SIRFLOXからのデータおよびFOXFIREとFOXFIRE Globalの2つの追加無作為研究からのデータを含む複合生存率分析を事前に計画することが決められました。」と記しています。

彼らは、「この3つの研究全てにおいて、SIRTはほとんど同じ患者集団でのオキサリプラチンベースの科学療法に追加されています。FOXFIREとFOXFIRE Globalの研究は募集を完了しSIRFLOXと合わせて募集患者は1,100人以上となり、延命効果を発見するのに十分です。」と述べています。その研究結果は2017年に報告される予定です。

SIR-Spheres (R)Y-90樹脂微小球について

SIR-Spheres Y-90樹脂微小球は、大量の標的を定めた線量の放射線を直接肝臓腫瘍に照射する選択的な内部照射療法(SIRT)または放射線塞栓療として知られるインターベンショナル・ラジオロジー治療で使用される医療機器です。処置はそれぞれ人毛と直径が同じくらいの数千万のY-90被覆樹脂粒子で構成されています。インターベンショナル・ラジオロジストは、鼠径部に切開を施し、大腿動脈よりカテーテルを通してこれらの樹脂粒子またはマイクロスフェアを注ぎます。SIR-Spheres Y-90樹脂微小球が肝腫瘍を取り囲む毛細血管に詰まり、大量の短距離(2.5ミリメートル、最大11ミリメートルを指す)ベータ放射線を健全な肝臓組織には影響を及ぼさないで肝腫瘍に照射します。低比重のY-90樹脂微小球により、血流が肝腫瘍周りに放射能を均等に供給することができます。

SIR-Spheres (R)Y-90樹脂微小球は、オーストラリア、EU(CEマーク)、アルゼンチン(アルゼンチン医薬品食品医療技術管理局)、ブラジルおよび、インド、シンガポール、トルコなどのアジア数か国で手術不可能な肝腫瘍の治療として承認されています。加えて、香港、イスラエル、マレーシア、ニュージーランド、台湾、タイなどの国でも同じ治療目的で供給されています。SIR-Spheres(R)Y-90樹脂微小球は、フロクスウリジンを使用した肝内動脈化学療法を併用した原発性大腸がんの切除不能転移性肝腫瘍治療として米国で承認(アメリカ食品医薬品局の市販前承認)されています。

Sirtexについて
Sirtex Medical Limited(オーストラリア証券取引所:SRX)は、オーストラリアに拠点を置く医療ビジネスで、がん患者の転帰改善に取り組んでいます。当社の主要製品は、SIR-Spheres Y-90樹脂微小球と呼ばれる、肝臓がんに対する標的放射線治療です。40か国以上の900を超える治療センターにおいて、肝臓がん患者を治療するために、これまでに5万5千回以上の投与が行われています。詳細情報は、 (リンク ») でご覧になれます。

SIR-Spheres(R) は、Sirtex SIR-Spheres Pty Ltd.の登録商標です。

参照:
1.SIRFLOX研究グループ代表ヴァン・ヘイゼルGA、ハインマン V、シャーマ NK、他。SIRFLOX:転移性大腸がん患者を対象とした、一次mFOLFOX6療法(±ベバシズマブ)に対して、mFOLFOX6療法(ベバシズマブを随時追加)と選択的な内部の放射線治療を比較するランダム化第3相試験。2016年2月22日発行『Journal of Clinical Oncology』;ePub doi: 10.1200/JCO.2015.66.1181。

237-EUA-0216

ソース: Sirtex Medical Limited


(日本語リリース:クライアント提供)

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