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【北京2016年5月12日新華社=共同通信JBN】中国最大の石炭生産会社Shenhua Group(神華集団)は、北京・天津・河北省地域の石炭火力発電所を設備更新し、排出物を劇的に減らすと発表した。
Shenhuaの設備更新は中国での環境に配慮した取り組みにおける前進であり、この地域の同社の発電機22基から排出される1立方メートル当たりの粉じん量は10ミリグラム以下、二酸化硫黄(SO2)は35ミリグラム以下、窒素酸化物は50ミリグラム以下にそれぞれ抑えられる。
現在の中国の排出基準は粉じんが20ミリグラム、二酸化硫黄が50ミリグラム、窒素酸化物が100ミリグラムである。
Shenhuaの10日の発表によると、こうした設備更新によって北京・天津・河北省地域のShenhua施設から出る年間排出量は粉じんが84%、二酸化硫黄が84%、窒素酸化物が71%それぞれ少なくなる。
Shenhuaは設備更新に3年間で23億5000万人民元(3億6000万ドル)の資金を投入した。電力1キロワット時当たりの費用は0.01元増えたことになる。
Shenhuaは2020年末までに中国全土の施設で設備更新し、同じような低排出水準を達成すると発表した。炭素排出物は発電1キロワット時で835グラム減少する。
Shenhuaのワン・シュミン副社長は「中国製の機器が増えているので、今後数年間で設備更新の費用は低下するだろう。石炭発電は中国にとって効率的な選択肢になる」と述べる。
Shenhuaの石炭クリーン活用の取り組みは、中国が経済活動と環境保護の調和に務める時期と重なる。富裕化する中国人は政府が大気と水質の浄化にもっと力を入れるよう要望している。
中国は非化石燃料エネルギーの利用度を高め、2030年までに1次エネルギー消費に占める割合を20%に増やす方針だ。そのほかは依然として石炭や石油、天然ガスで賄う必要がある。
再生可能エネルギーの導入拡大を目指しつつ、中国で供給が豊富な石炭の利用を促す上では、クリーンな石炭技術の採用が時代の要請になっている。
中国工程院メンバーのシー・ケチャン氏は「確かに石炭産業は革命が必要だが、超低排出技術はその答えの1つになり得る」と話した。
ソース:Shenhua Group
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