これを知っておけばロングライドも安心。体験的脱水対策。完全公開! レースドクターがアドバイス

教えて!「かくれ脱水」委員会

From: 共同通信PRワイヤー

2016-08-24 13:00

8月24日

教えて!「かくれ脱水」委員会

これを知っておけばロングライドも安心。体験的脱水対策。完全公開!
レースドクターがアドバイス

初夏に北海道ニセコで開催される「ボードマン ニセコクラシック」は、UCI(国際自転車競技連合)によるアマチュアライダー向けのロードレースシリーズ戦「UCIグランドフォンドワールドシリーズ」のひとつとしてアジア初のUCI公認大会となり、北の大地を疾走するこのイベントは日本の自転車ファンにとっての憧れの場所として定着してきました。
とはいえ、アップダウンの激しい長距離を全力で走るレースは大汗をかきます。パフォーマンス中の痙攣などの脱水症状は、猛スピードで走る自転車の転倒など、生命の危険をともなう大事故に繋がることもあります。ロングライドを安全に楽しく走るなら、なによりまず脱水対策を知っておくこと。今回は、このニセコクラシックに、かくれ脱水ジャーナルの記者が参加し、レースドクターをされた富和清訓先生に事前にご指導頂いた脱水対策を実践。レースにおける脱水対策を完全レポートするとともに、出場した選手がどのような脱水対策をしているのかも取材しました。その内容は脱水リスクの高いロングライドの自転車レースを、誰もが安全に完走し、フィニッシュ後もいち早く通常の身体に戻すための脱水対策AtoZ。自転車ファンにとって保存版となる情報となっています。

◆レース前・・・当日の朝ごはんやウォーターローディングで、脱水に備えよう。
富和先生は脱水対策チェックポイントとして「まず、朝ごはんはしっかり食べること。ご飯にも水分が含まれていますからね。塩分摂取には梅干しを食べるのも良いでしょう。レース前の試走やローラー台(自転車を機械に固定してペダリングする)などでウォーミングアップする際に、高回転でペダルを回し体に負荷をかける人がいます。実際に走行している時は、前方から風が吹くので涼しいですが、ローラー台でウォームアップしている時は、体温が急激に上昇するので発汗量は多い。脱水に注意するべきです。また、体に水分を蓄えること(ウォーターローディング)も大事です。走りだすと一気にペースが上がってしまうので、給水のタイミングを逃しがちになる。レースの前のウォーミングアップ時から塩分などの電解質を含んだ経口補水液による水分摂取で脱水にそなえることも大事です」と語る。

小渡選手も西沢選手も朝食はしっかり摂ってきたとのこと。水分補給については「前日のお風呂あがりや就寝前に少しずつ経口補水液を飲んで、ウォーターローディングもしました」と小渡選手。本番前のウォームアップについて、西沢選手は「いつも後輪固定式のローラー台でウォーミングアップをするので発汗します。その際は、自転車のボトルには電解質が入ったドリンクを用意し、こまめに補給しています」と語りました。

◆レース中・・・自分で給水ポイントを確認して給水プランを立てる
 富和先生は「オフィシャルから水分補給のポイントの情報が必ず出ているので、場所の確認をしっかりとする。そして、給水ポイントでどのくらい補給するのか、給水までどれだけ持ってスタートするのか、自分で給水のプランを立てましょう。持参する水分は、電解質が入ったものが良い。電解質がなくて水だけだと、発汗した際、体のナトリウム・カリウムが薄くなってしまい、カラダが体液をそれ以上薄くしないよう調整します。発汗と排尿に水分を追いやろうとして、ますます脱水状態がひどくなってしまいます。水だけでなく電解質を取ることで水分がカラダに蓄積されるのです。また、筋肉を動かすためにも電解質が必要ですので、特に運動時には水だけではなく電解質を摂取することが大事だと思います」と話します。
 小渡選手はレース中の水分補給について「去年出場した時は、気温が30度以上ある状況だったので、フレームに固定するボトルに2本、背中のポケットに2本経口補水液を入れて走りました。今年は気温がそれほど高くならないだろうと事前アナウンスされていたので、背中のボトルは1本にして走りました。給水ポイントには、水とスポーツドリンクが用意されているということでしたが、経口補水液を摂りたかったので、少し重いけれど自前で用意したというわけです。140kmクラスへの出場なので、2カ所目の給水ポイントまでは、経口補水液、その後は水とスポーツドリンクで給水するプランでしたね。実際にそのプランどおりで完走出来ました。」と語りました。
 さらに富和先生は「フラつきに関しては、実際、本人の意識が下がっていたら本人は気づきにくい。ドクターカーや審判車両は、選手の状況を見ていて、おかしいと感じたらその選手を停車させます。また、自分の調子がおかしいなと思ったら手を上げ、近くにいるモト・コミッセール(オートバイに乗った審判)に話しかけることです。ドクターカーまで誘導してくれるか、呼んでくれます。救護車やサグワゴン(選手回収車)などがあり、レースドクターの判断でルールに則した対応ができる状態になっています」と言います。

◆レース後・・・フィニッシュ後の30分から1時間、カラダはレース中と同じ。水分と電解質を摂ろう。
 「レースが終わった後も脱水対策は大事です。暑い環境にいて、レースが終わった後は脈拍が速いので、体は活発的な状態になっている。また、日焼けによって体が火照っていて炎症を起こしているので代謝が進んでいる。とりあえず水分補給を行なうことが大事です。レース直後は、脚は止まっていますが、カラダはレースのときと同じ状態。レースは終わっている、でも息が上がっていて脈も早い、発汗もしています。カラダの中ではレースは終わっていないのです。30分から1時間ぐらいは、体の中ではレースをやっているな、というつもりで、レース中と同じように、水分、電解質をとってください。そういう自覚を持ってもらいたいです」と富和先生。
 小渡選手は「フィニッシュ直後は雨で体が冷え切っていたのですが、私は、シャワーを浴びに行くまでの間に経口補水液を2本飲みました。レース後の水分補給の大切さを知っているので、実践しています。そして、普段から運動後に栄養をすぐ摂らないと疲労が回復しないと指導されていますので、フィニッシュ後にとっておいたパンをすぐに食べました」と語ります。「フィニッシュ直後は、ボトルに残った水と栄養ゼリーを2本摂取しました。フィニッシュ後の水分補給と栄養補給は、カラダのメンテナンスにつながりますからね」と西沢選手。
 最後に富和先生は「たっぷり休息も必要。レース後、遠方に帰る人は高速道路の休憩所などで、休憩時間を多めに取るべきだし、運転を交代してもらったりして疲労を分散したほうがいい。家に帰ったら、十分な睡眠をとることです。これがいち早い日常への回復に役立ちます」と語りました。



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